法然院サンガ: 372

法然院サンガからのご案内

N-0372-J

2023年 9月30日更新

法然院サンガ

法然院サンガからの御案内と御寄付のお願い

南無阿弥陀佛。

 9月も過ぎようとしていますが日中は蒸し暑い日々が続いています。酔芙蓉が花盛りを迎えつつあり、方丈庭園では藤袴の蕾が膨らんできました。1年7ケ月余りウクライナにおける悲惨な光景に接し、ウクライナ人の犠牲者、図らずも戦場に駆り出され亡くなられたロシア兵の安らかなることを念佛を唱えて信じる他は為すすべのない自身の現状に心痛む日々が続きます。悲しく辛いことですが佛教の根本的な教えである「愛は地球を救わない。愛国心が戦争の原因である」を再確認しています。

 新型コロナウイルスの感染については、私の知人の皆様方にも感染し発熱される方が増え、第9波の真っ只中です。5月8日から新型コロナウイルス感染症の感染症法上の位置付けが、季節性インフルエンザと同じ5類に移行されましたが、油断せず、注意深く過ごしてゆきたく存じます。インフルエンザ感染にも留意されながら、どうぞ、くれぐれもお大事にお過ごし下さい。合掌

 このような状況ですが、引き続き「法然院 災害対策基金(一口1万円で目標は1億円)を積み立てております。現在まで賜わりました御寄付は約3640万円となっております。誠に有り難く存じております。受入口座は下記の通りです。引き続き宜しくお願い申し上げます。既にお納めいただいた方はどうぞご放念下さい。合掌

  京都銀行  銀閣寺支店  普通預金  口座番号:0436184 
  口座名義:宗教法人 法然院

 御本尊に供えられた菓子や果物を困窮家庭におすそ分けする「おてらおやつクラブ」にも協力しておりますので、御家庭で余っている食品(菓子・果物・米・海苔・醤油・油など)をお届け下されば活用させていただきます。皆様がお届け下さった食品は、これまでの9年7か月間で困窮家庭や困窮家庭を支援されている団体に337回、送らせていただきました。ありがとうございます。

 2011年3月11日午後2時46分に発生した東北地方から関東地方の太平洋沖を震源域とするマグニチュード9.0の地震と津波による東日本大震災により他界された方々、更には犬・猫・水族館の魚など、ヒト以外の動植物を含む一切衆生の成佛を信じるために地震の翌日から「東北関東大震災物故衆生之霊」の位牌を安置して念佛を唱え、毎月11日には追悼法要を厳修しております。2011年5月1日〜7日に勤めた第1回「悲願会」から、本年5月3日〜5日に勤めた第25回「悲願会」まで被災者に心を重ね被災地の復興に関わる決意を表す「悲願会」(法要、コンサート、茶席、バザー、美術作品の展示、対話の時間等)を開きました。発災から12年を経ても被災地(特に福島県浜通り)の復興は未だ道半ばにも届かず、大震災後ではなく未だ大震災真只中の日本です。

 原子力発電は、たとえ発電所における事故がなくとも、ウラン採掘によりオーストラリアの先住民の居住地など鉱山周辺の大地を汚染し、発電所で働く作業員の方々に放射線による被曝を日常的に強い、膨大な時間に亘って廃棄できない放射能汚染物質を管理し続けなければならないという、人類を含め、地球上の生き物とは共存できない事業です。私は、福島第一原子力発電所の事故以降、原子力発電所の無かった日本に戻ることに明日への希望を見出したいと思います。

 サンガはサンスクリットで共同体を意味し、漢訳では僧伽(そうぎゃ)、略が僧です。従って僧は出家者個人を表す言葉ではなく、佛教を信じ、実践する人々の集いを意味しました。ブッダ・佛(真理に目覚めた人)、ダルマ・法(真理・教え)、サンガ・僧の三宝を敬うことが佛教者の基本的な態度として定められておりますが、僧を敬うとは仲間を大切にすることを意味します。

 800年前に法然上人(1133〜1212)は、「どんな人間でも『南無阿弥陀佛』と唱えれば、一切の生きとし生けるものを佛に成らせる阿弥陀佛の本願の力(他力)によって阿弥陀佛が建立した清らかな世界〔浄土〕である極楽に往生(往き生まれること)し、阿弥陀佛のお導きによって悟らせていただけるから、『南無阿弥陀佛』と唱えて生きよ。」と教えられました。信心を定めて『南無阿弥陀佛』と唱えるのではなく『南無阿弥陀佛』と唱えていると信心が定まってゆくのです。法然上人の佛教では『南無阿弥陀佛』を唱えながら、この世で何を願い如何に実践して生きてゆくのかは個々の意思に任されています。

 新型コロナウイルスの感染拡大により他の出来事についての情報に接する機会が減っておりますが、世界では出口の無い戦い、痛ましい事件が続き、日本では未曾有の震災が継続しております。お釈迦さまが説かれた縁起(生かされて生きている)という真理を実感し、心に余裕のあるときには慈悲(生きとし生けるものに対する分け隔ての無い大いなる友愛と心を重ねる同情)の精神に基づき、他人ではなく仲間とともに生きる社会であるという意識を持って、拘らず、返礼を求めず、生かされていることの感謝の表現として、出来るときに、出来る対象に、出来るかたちで、布施<法施(佛教を説く)・財施(金品を差し出す)・無財施(柔和な顔、身体を他者のために使う等)・無畏施(安心を与える)>に代表される菩薩行を実践することを理想としつつ、煩悩にまみれ、善悪ではなく損得ばかり考えて生きている自己中心的な己の現実を見つめながら、法然院という場をお預かりし、信心の確立、学び、安らぎ、出会いの場として皆様方と集い、少しでも心豊かに暮らせる社会となりますよう、法然上人の教えの現代的意義を説いてまいりたく存じます。社会的役割を担って生きることが現代における生きがいとなっておりますが、寺は参っていただく処ではなく、会社では肩書があり、家に帰られても家での役割に押し潰されそうな時に、肩書や役割を外して帰って来ていただき、慈悲に溢れる佛と向き合い、楽になっていただく処です。

 心の潤いと糧の補給に体調に留意されつつ、お立ち寄り下さい、「阿弥陀さん、ただいま!」と。

                               合掌

                          法然院  梶田真章


 今後予定している行事と催しは以下の通りでございますが、感染再拡大の状況の推移によっては延期または中止を余儀なくされることもあるかと存じますので、ご参加の直前に予定通り開かれるかどうかをご確認下さい。      合掌


  「朝日カルチャーセンター京都 公開講座」
〜阿弥陀佛の物語を聞く〜

10月4日(水)、11月1日(水)、12月6日(水)

午前10時半〜正午

講師: 梶田真章

(オンラインでも受講できます)

於 朝日カルチャーセンター京都教室

(河原町通四条下ル西側 京阪四条河原町ビル2階)

受講料 8580円

会員のみが受講できます。

入会金は5500円ですが、70歳以上の方の入会金は不要です。

お申し込みは朝日カルチャーセンター京都へ
(Tel.075-708-2385)


井出悦郎著
「『これからの供養のかたち』(*)を読む」
第3回
 

(*)祥伝社新書  

10月5日(木)

午後1時半〜3時45分 

於 本坊

第5章から最後までを題材に語り合います。テキストを事前にお読み下さい。

参加料 御志納

(テキストをお持ちでない方は別に1050円が必要です。)


「冨森士史(ひとふみ)展」
“THEUNIVERSE”

於 講堂

hitofumitomimori.com

お問い合わせ:hitofumitomimori@icloud.com 


「東北関東大震災 物故衆生月忌追悼法要」

10月11日(水)

午前11時 

参加料 御志納

 地震発生から12年7ヶ月。追悼や復興への決意を何らかの形で表現されたい方はお集まり下さい。

 志納されたお金は「いわき放射能市民測定室たらちね」へ寄付いたします。


「辻佳代子 朗読公演50」
『鎮まれや 鎮まれや』

10月12日(木)

午後3時
(2時半開場) 

於 本坊

特別出演


薩摩琵琶 錦心流

中山鳳水

制作 TSUJIKAYAKO舞踊研究所 2nd

ご観覧料:2500円

ご予約は、以下まで。

Tel.072-898-2191, 080-6207-2191
e-mail:tsuji.ka@adagio.ocn.jp


「Marihiko Hara」
《For A Silent Space 2023》

10月14日(土)

午後6時(5時半開場) 

於 方丈

出演


原 摩利彦(電子音・電子ピアノ・シンセサイザー等)

ゲスト


千葉広樹(コントラバス)

音響


中原楽(LUFTZUG)

料金:前売 5500円、当日 6000円(全席自由)

主催者 night cruising 島田達也

Tel.090-6961-6989 nightcruising@me.com


「第25回 善気山文化塾」
『カナリアの知と専門知のあいだで」
〜身近で深刻な環境汚染としてのシックハウス症候群・
化学物質過敏症を生きる〜

10月15日(日)

午後4時半〜6時
(4時15分開場)

お話: 大学教員 山森 亮 先生

参加料:一般 1000円、大学生 500円、高校生以下は無料です。

定員 80名

満席になり次第、締め切ります。

ご予約は法然院サンガまで

 洗剤や柔軟剤、シャンプー、香水、など人工的に香りを出すものに含まれる化学物質、制汗剤や除菌剤、ドライクリーニング、煙草などに含まれる化学物質は、アレルギー、喘息、シックハウス症候群、化学物質過敏症などの方の症状を悪化させる原因となることがあります。ご来場の際はなるべくこれらを控えて頂けるとありがたいです。

山森 亮
(やまもり とおる)


 1990年代に京都に学び、現在は大学の教員。経済学と哲学における必要概念、イギリスの労働者階級の女性解放運動における連帯経済と脱成長思想などについて研究。職場の改装・新築などでシックハウス症候群を発症、重症化。患者会などで出会った仲間たちと、過去の公害闘争などに学びながら、新たな被害者を生まない社会を模索していきたいと思っています。


「内田 樹・釈 徹宗著『日本宗教 の クセ』(*)を読む」
第2回

(*)ミシマ社

10月19日(木)

午後1時半〜3時45分 

於 本坊

講師:梶田真章

参加料 御志納
(テキストをお持ちでない方は別に2000円が必要です。)


「第319回 善気山念佛会(ぜんきさんねんぶつえ)」

10月26日(木)

午後3時〜5時45分 

参加料 御志納

於 本坊

プログラムの一部へのご参加も歓迎いたします。

第1部 午後3時〜3時半


    おつとめ  本堂でご一緒にお経と念佛を唱えます。


第2部 3時半〜4時半


    おはなし 「初めての佛教 その10 『無量寿経』」 梶田真章


第3部 午後4時45分〜5時45分


    おんがく  ヴォーカル・ヴァイオリン:太田惠資


「第26回 善気山文化塾」
(改めて)
『学びのススメ』

10月28日(土)

午後3時〜4時半
(2時半開場) 

於 本坊

お話:せんだいメディアテーク館長・臨床哲学者 鷲田清一先生

参加料:一般 1000円、大学生 500円、高校生以下 無料

定員 80名

ご予約は法然院サンガまで

定員に達し次第締め切ります。必ずご予約下さい。

当日券はございません。


「『地球交響曲(ガイア シンフォニー)第八番』上映会」

10月29日(日)

午後1時半〜3時25分
(1時15分開場)

於 本坊

監督


龍村 仁

出演


梅若玄祥(能楽師・人間国宝)、見市泰男(能面打)
柿坂神酒之祐(天河大辨財天社宮司)、中澤宗幸(ヴァイオリン製作者)
畠山重篤(カキ養殖業・NPO「森は海の恋人」理事長) 他

鑑賞料:一般 1000円、大学生 500円、高校生以下は無料

定員70名

ご予約は法然院サンガまで


「ウスビ・サコ編『不自由な社会で自由に生きる』(*)を読む」

(*)光文社新書

11月 2日(木)

午後1時半〜3時45分 

於 本坊

第1章「<私>と自由」、第2章「<社会>と自由」を題材に語り合います。

テキストを事前にお読み下さい。

参加料 御志納

(テキストをお持ちでない方は別に900円が必要です。)


楠田名保子
「法然院・二胡コンサートvol.4 」
『光韻心照』

11月11日(土)

午後6時

午後5時半開場・午後7時半終演予定

定員 70名(先着順)

演目


蘇州夜曲、悲歌、LOTUS、ムーンリバー 他

於 本堂

参加費:3500円

ご予約:3000円 

お申し込みは前川さんまで
e-mail:d06285@nifty.com
hp.080-3761-3960


2023年の主な行事予定


*毎月26日     「善気山念佛会」(12月を除く)

 2月15日     「涅槃会」

 3月14日     「善導大師忌」

 4月 1日〜 7日 「春季伽藍内特別公開」(午前9時半〜午後4時)

 4月 8日     「灌佛会(花まつり)」

 4月29日     「一日授戒会」

 6月25日     「中興第1世 萬無和尚忌」

 7月25日     「放生会(ほうじょうえ)」

 7月下旬      「善気山遊びの寺子屋〜おてらでなんかやったはる〜」

 8月24日     「地蔵盆」

 9月10日     「廣布薩(こうふさつ)」

11月18日〜24日 「秋季伽藍内特別公開」(午前9時半〜午後4時)

11月10日     「中興第2世 忍澂和尚忌」

12月 8日     「成道会」

12月31日     「除夜の鐘」


特に記載のない限り、会場は法然院です。

ご予約は24時間、電話、FAX、E-mailにて承ります。

2023年 9月30日 

〒606-8422 京都市左京区鹿ヶ谷御所ノ段町30番地 法然院 内
法然院サンガ

Tel. 090-1899-3689
Fax. 075-752-1083
E-mail:byakurenja25@docomo.ne.jp
または
E-mail:byakurenja1212@gmail.com
法然院のホームページ http://www.honen-in.jp/
法然院森のセンターのホームページ http://fieldsociety.la.coocan.jp/


郵便振替口座

口座記号番号:01050ー4ー60318

加入者名:本山獅子谷法然院(ほんざんししがたにほうねんいん)


ゆうちょ銀行 一〇九(イチゼロキュウ)店

当座預金 口座番号:0060318

名義:本山獅子谷法然院


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お問い合わせ

〒606-8422 京都市左京区鹿ヶ谷御所ノ段町30番地
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E-mail: byakurenja1212@gmail.com