法然院サンガ: 368

法然院サンガからのご案内

N-0368-J

2023年 5月29日更新

法然院サンガ

法然院サンガからの御案内と御寄付のお願い

南無阿弥陀佛。

 中庭では池に張り出した木の枝にモリアオガエルの産卵が見られます。1年3ケ月余りに亘ってウクライナにおける悲惨な光景に接し、ウクライナ人の犠牲者、図らずも戦場に駆り出され命を落とされたロシア兵の安らかなることを念佛を唱えて信じる他は為すすべのない自身の現状に心痛む日々が続きます。新型コロナウイルスの感染は第8波が収束しましたが、既に第9波の兆しが感じられます。悲しいことですが佛教の根本的な教えである「愛は地球を救わない。愛国心が戦争の原因である」を再確認しています。5月3日〜5日に勤めた「第25回 悲願会」では683,236円の御志納金が集まり、第1回から第25回までの悲願会に際し、皆様方が寄せられた御志納金(被災者を支援されている団体に送付した寄付金)の総額は 20,256,646円に達しました。合わせてご報告申し上げます。5月8日から新型コロナウイルス感染症の感染症法上の位置付けが、季節性インフルエンザと同じ5類に移行されましたが、油断せず、注意深く過ごしてゆきたく存じます。どうぞ、お大事にお過ごし下さい。

 このような状況ですが、引き続き「法然院 災害対策基金(一口1万円で目標は1億円)を積み立てております。現在まで賜わりました御寄付は約3550万円となっております。誠に有り難く存じております。受入口座は下記の通りです。引き続き宜しくお願い申し上げます。既にお納めいただいた方はどうぞご放念下さい。合掌

  京都銀行  銀閣寺支店  普通預金  口座番号:0436184 
  口座名義:宗教法人 法然院

 御本尊に供えられた菓子や果物を困窮家庭におすそ分けする「おてらおやつクラブ」にも協力しておりますので、御家庭で余っている食品(菓子・果物・米・海苔・醤油・油など)をお届け下されば活用させていただきます。皆様がお届け下さった食品は、これまでの9年1ヶ月で困窮家庭や困窮家庭を支援されている団体に329回、送らせていただきました。誠にありがとうございます。

 2011年3月11日午後2時46分に発生した東北地方から関東地方の太平洋沖を震源域とするマグニチュード9.0の地震と津波による東日本大震災により他界された方々、更には犬・猫・水族館の魚など、ヒト以外の動植物を含む一切衆生の成佛を信じるために地震の翌日から「東北関東大震災物故衆生之霊」の位牌を安置して念佛を唱え、毎月11日には追悼法要を厳修しております。2011年5月1日〜7日に勤めた第1回「悲願会」から、昨年11月26日〜28日に勤めた第24回「悲願会」まで被災者に心を重ね被災地の復興に関わる決意を表す「悲願会」(法要、コンサート、茶席、バザー、美術作品の展示、対話の時間等)を開きました。発災から11年を経ても被災地(特に福島県浜通り)の復興は未だ道半ばにも届かず、大震災後ではなく未だ大震災真只中の日本です。

 原子力発電は、たとえ発電所における事故がなくとも、ウラン採掘によりオーストラリアの先住民の居住地など鉱山周辺の大地を汚染し、発電所で働く作業員の方々に放射線による被曝を日常的に強い、膨大な時間に亘って廃棄できない放射能汚染物質を管理し続けなければならないという、人類を含め、地球上の生き物とは共存できない事業です。私は、福島第一原子力発電所の事故以降、原子力発電所の無かった日本に戻ることに明日への希望を見出したいと思います。

 サンガはサンスクリットで共同体を意味し、漢訳では僧伽(そうぎゃ)、略が僧です。従って僧は出家者個人を表す言葉ではなく、佛教を信じ、実践する人々の集いを意味しました。ブッダ・佛(真理に目覚めた人)、ダルマ・法(真理・教え)、サンガ・僧の三宝を敬うことが佛教者の基本的な態度として定められておりますが、僧を敬うとは仲間を大切にすることを意味します。

 800年前に法然上人(1133〜1212)は、「どんな人間でも『南無阿弥陀佛』と唱えれば、一切の生きとし生けるものを佛に成らせる阿弥陀佛の本願の力(他力)によって阿弥陀佛が建立した清らかな世界〔浄土〕である極楽に往生(往き生まれること)し、阿弥陀佛のお導きによって悟らせていただけるから、『南無阿弥陀佛』と唱えて生きよ。」と教えられました。信心を定めて『南無阿弥陀佛』と唱えるのではなく『南無阿弥陀佛』と唱えていると信心が定まってゆくのです。法然上人の佛教では『南無阿弥陀佛』を唱えながら、この世で何を願い如何に実践して生きてゆくのかは個々の意思に任されています。

 新型コロナウイルスの感染拡大により他の出来事についての情報に接する機会が減っておりますが、世界では出口の無い戦い、痛ましい事件が続き、日本では未曾有の震災が継続しております。お釈迦さまが説かれた縁起(生かされて生きている)という真理を実感し、心に余裕のあるときには慈悲(生きとし生けるものに対する分け隔ての無い大いなる友愛と心を重ねる同情)の精神に基づき、他人ではなく仲間とともに生きる社会であるという意識を持って、拘らず、返礼を求めず、生かされていることの感謝の表現として、出来るときに、出来る対象に、出来るかたちで、布施<法施(佛教を説く)・財施(金品を差し出す)・無財施(柔和な顔、身体を他者のために使う等)・無畏施(安心を与える)>に代表される菩薩行を実践することを理想としつつ、煩悩にまみれ、善悪ではなく損得ばかり考えて生きている自己中心的な己の現実を見つめながら、法然院という場をお預かりし、信心の確立、学び、安らぎ、出会いの場として皆様方と集い、少しでも心豊かに暮らせる社会となりますよう、法然上人の教えの現代的意義を説いてまいりたく存じます。社会的役割を担って生きることが現代における生きがいとなっておりますが、寺は参っていただく処ではなく、会社では肩書があり、家に帰られても家での役割に押し潰されそうな時に、肩書や役割を外して帰って来ていただき、慈悲に溢れる佛と向き合い、楽になっていただく処です。

 心の潤いと糧の補給に体調に留意されつつ、お立ち寄り下さい、「阿弥陀さん、ただいま!」と。

                               合掌

                          法然院  梶田真章


 今後予定している行事と催しは以下の通りでございますが、感染再拡大の状況の推移によっては延期または中止を余儀なくされることもあるかと存じますので、ご参加の直前に予定通り開かれるかどうかをご確認下さい。      合掌


「本村凌二著『独裁の世界史』(*)を読む」
第1回
 

(*)NHK出版新書

 6月 1日(木)

午後1時半〜3時45分 

於 本坊

 第1部 独裁は悪なのか? 第2部 独裁は防げるのか? を題材に語り合います。

 テキストを事前にお読み下さい。

 

参加料 御志納

(テキストをお持ちでない方は別に900円が必要です。)


「第22回 善気山文化塾」
『<水>と<流れ>を通して、<ひと>と<自然>の未来を考える』
 

 6月 4日(日)

午後3時〜5時 

於 方丈

対談


森田真生さん(独立研究者)

X

松田法子さん(京都府立大学大学院生命環境科学研究科准教授)

 

参加料:一般 1000円、大学生 500円、高校生以下は無料

ご予約は、法然院サンガまで


法然上人讚仰会主催
公開講演会
『<佛力本願>のすすめ』
 

 6月 5日(月)

午後2時〜3時半(午後1時半開場) 

梶田真章

於 東京都港区芝 浄土宗大本山増上寺 慈雲閣1階ホール

参加料 1000円

お申し込みは不要です。

お問い合わせは法然上人讚仰会まで

(Tel.03-3578-7036 e-mail:hounen@jodo.ne.jp)


「第31回 土の向くまま展」  

 6月 9日(金)〜11日(日)

午前10時〜午後5時 

鑑賞無料

於 講堂

新井正一郎、井伊ひとみ、糸 加寿美、伊藤悦子、稲井浩子
井上由美、大野恭宏、大前由美子、陰山智美、河合彩子
川端善明、佐野靖文、白髭博文、白髭ふみ、寺内伊久子
中田瑞穂、中坊京子、成宮吏香、堀口陽子、山崎順子
 


「東北関東大震災 物故衆生 月忌 追悼法要」  

 6月11日(日)

午前11時

参加料 御志納

 地震発生から12年3ヶ月。追悼や復興への決意を何らかの形で表現されたい方はお集まり下さい。

志納されたお金は「いわき放射能市民測定室たらちね」へ寄付いたします。


「佐々木閑・小原克博著『宗教は現代人を救えるか』(*)を読む」
第4回

(*)平凡社新書

 6月15日(木)

午後1時半〜3時45分

於 本坊

講師:梶田真章

参加料 御志納

(テキストをお持ちでない方は別に950円が必要です。)


大石一裕
「RAV Vast(*) Live」
 

(*)スリッドドラムタイプの楽器  

 6月17日(土)

午後6時(5時半開場) 

於 方丈

参加料 2500円

ご予約は大石一裕さんまで
(Tel.080-7009-3753、e-mail:luteoishi@gmail.com)

https://twitter.com/KazuhiroOishi
https://www.facebook.com/luteoishi
https://www.instagram.com/ravoishi/


「第13回 沖縄茶会」
〜『慰霊の日』に、ヤマトからウチナ―を想ふ〜 
〜『沖縄の骨』に、耳を澄ます〜
 

 6月18日(日)

午前10時より午後4時まで在釜(ざいふ)

席主:山猫軒茶の湯研究会 新居万太

於 庫裏玄関

かいひ:お一人様 500円
(子どもは無料です)

お問合せなど:山猫軒茶の湯研究会 新居さんまで
電話 075-721-9534
メール wildcat_house_636@yahoo.co.jp 


「第74回 善気山専修(せんじゅ)念佛塾」
法然上人の言葉
 

 6月18日(日)

午後3時〜6時 

午後3時〜3時20分


          念佛一会(いちえ)  

          本堂にて念佛を唱えます。


午後3時半〜6時


          講話会

          講師:梶田真章

          後半は対話によって深めます。

阿満利麿先生は参加されません。
次回、9月3日(日)の念佛塾には参加される予定です。

参加料 1000円(当日、お納め下さい。)

お申し込み:電話、e-mailにて法然院サンガまで


「『地球交響曲(ガイア シンフォニー)第五番』上映会」   

 6月24日(土)

午後1時半〜3時43分
(1時開場)

於 本坊

監督


龍村 仁


出演


石垣昭子(草木染織作家)
アーヴィン・ラズロ(哲学者・未来学者) 他

鑑賞料:一般 1000円、大学生 500円
高校生以下は無料

定員70名

満席になり次第、締め切ります。


「『沖縄、再び戦場(いくさば)へ』(仮) スピンオフ映像上映会」  

 6月24日(土)

午後5時〜5時45分(4時半開場) 

於 本坊

三上智恵監督 最新作

鑑賞料 1000円

主催 山猫軒茶の湯研究会
Tel.075-721-9534

 今や、琉球弧(南西諸島)は誰からも愛される美しい島々から、ミサイルが立ち並ぶ軍事要塞の島へと変貌を遂げつつあります。78年前のちょうど今の時季、激しい戦火に見舞われた島々の人たちの、変わりゆく島の光景が目の前に広がる心の苦しさを、私たちは共有できているのでしょうか、またできるのでしょうか? 三上智恵監督はこれまで『標的の村』『戦場ぬ止め』『標的の島 風かたか』『沖縄スパイ戦史』と、戦争に利用され苦しんだ人たちのドキュメンタリー映画を連作し、問いかけ続けてこられました。来春予定の公開の前にも、ぜひ広く危機感の共有をしたい、との三上監督の想いに応えようと、このスピンオフ上映会を企画しました。多数の来場をお待ちします。

                   山猫軒茶の湯研究会 新居万太


当院中興第1世
「萬無和尚(ばんぶかしょう)<1607〜1681>343回忌」
 

 6月25日(日)

午前10時半 

事前申込制

 萬無和尚(知恩院第38世で弟子の忍澂和尚と共に当院を中興された)のご命日に当たり、本堂にて念佛回向いたします。

 粗餐呈上いたします。

 準備の都合上、ご参詣下さる方は、6月21日までに御連絡下さい。


「第35回 沙羅の宴」  

 6月25日(日)

午後4時半
(午後4時開場) 

演奏


筑前琵琶:片山旭星(きょくせい)

於 本坊

演目


「平家物語」より

『祇園精舎』『斎藤実盛』『粟津ヶ原』『船弁慶』

参加料:御予約 2500円、当日 3000円
(お茶菓子付)  

中学生・高校生・大学生・22歳以下の勤労者:1500円


「第315回 善気山念佛会(ぜんきさんねんぶつえ)」  

 6月26日(月)

午後3時〜5時45分 

参加料 御志納

於 本坊

プログラムの一部へのご参加も歓迎いたします。

第1部  午後3時 〜3時半


     おつとめ

     本堂でご一緒にお経と念佛を唱えます。


第2部  午後3時半〜4時半


      おはなし

     「初めての佛教 その6」 梶田真章


第3部  午後4時45分〜6時


      おはなし 「私の仕事と『空(くう)の川』について」

      マーク・ピーター・キーン(景観設計家・造園家)

*今年3月、三銘椿の庭に『空の川』を作庭されたキーンさんが、
その意図とこれまでのお仕事について語られます。


「津軽三味線・タブラ デュオ」  

 7月 3日(月)

午後7時(6時半開場)

佐藤通芳(津軽三味線)

吉見征樹(タブラ)  

於 本坊

参加料:ご予約 3000円、当日 3500円 

ご予約は法然院まで


2023年の主な行事予定


*毎月26日     「善気山念佛会」(12月を除く)

 2月15日     「涅槃会」

 3月14日     「善導大師忌」

 4月 1日〜 7日 「春季伽藍内特別公開」(午前9時半〜午後4時)

 4月 8日     「灌佛会(花まつり)」

 4月29日     「一日授戒会」

 6月25日     「中興第1世 萬無和尚忌」

 7月25日     「放生会(ほうじょうえ)」

 7月下旬      「善気山遊びの寺子屋〜おてらでなんかやったはる〜」

 8月24日     「地蔵盆」

 9月10日     「廣布薩(こうふさつ)」

11月18日〜24日 「秋季伽藍内特別公開」(午前9時半〜午後4時)

11月10日     「中興第2世 忍澂和尚忌」

12月 8日     「成道会」

12月31日     「除夜の鐘」


特に記載のない限り、会場は法然院です。

ご予約は24時間、電話、FAX、E-mailにて承ります。

2023年 4月 1日 

〒606-8422 京都市左京区鹿ヶ谷御所ノ段町30番地 法然院 内
法然院サンガ

Tel. 090-1899-3689
Fax. 075-752-1083
E-mail:byakurenja25@docomo.ne.jp
または
E-mail:byakurenja1212@gmail.com
法然院のホームページ http://www.honen-in.jp/
法然院森のセンターのホームページ http://fieldsociety.la.coocan.jp/


郵便振替口座

口座記号番号:01050ー4ー60318

加入者名:本山獅子谷法然院(ほんざんししがたにほうねんいん)


ゆうちょ銀行 一〇九(イチゼロキュウ)店

当座預金 口座番号:0060318

名義:本山獅子谷法然院


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お問い合わせ

〒606-8422 京都市左京区鹿ヶ谷御所ノ段町30番地
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E-mail: byakurenja1212@gmail.com