法然院サンガ: 355

法然院サンガからのご案内

N-0355-J

2022年 4月22日更新

法然院サンガ

法然院サンガからの御案内と御寄付のお願い

南無阿弥陀佛。

 連日ウクライナにおける悲惨な光景に接し、ウクライナ人の犠牲者、並びに図らずも戦場に駆り出され命を落とされたロシア兵の安らかなることを祈る他は為すすべのない自身の現状に心痛む日々が続きます。

 昨春は私が当院をお預かりして以来、椿の花の数が最も多かったのですが、今年は一転して花の数が最も少なく、やはり昨年咲き過ぎたようです。境内ではシャクナゲ(石楠花)やミツバツツジ(三つ葉躑躅)が咲き、新緑を愛でる候です。4月1日〜7日の「春季伽藍内特別公開」では期間中晴天が続き、疏水べりの桜の満開とも重なり、1775名の方が拝観されました。28座の法話を531名の方が聞かれました。ありがとうございました。新型コロナウイルスの感染者数(第6波)が下げ止まり、沖縄県では既に感染再拡大[第7波]との声も聞かれるようになりました。不自由な暮らしが既に2年余り続いています。いかがお過ごしでいらっしゃいますか、心よりお見舞い申し上げます。

 特に医療従事者の皆様方のご尽力には普段にも増して深い敬意と感謝を抱き、他界された方々には心から哀悼の意を表し、『南無阿弥陀佛』を唱えています。誰がいつ感染してもおかしくなく、感染しても入院できずに自宅療養を余儀なくされる方も多い状況の中、今後も出来るだけ感染しないよう、感染していただかないよう、注意深く過ごしてゆくしかありません。感染者の減少と医療機関相互の連携の進展により医療の逼迫状況が軽減されることを願っています。どうぞくれぐれもお大事にお過ごし下さい。

 このような状況ですが、引き続き「法然院 災害対策基金(一口1万円で目標は1億円)を積み立てております。現在まで賜わりました御寄付は約3060万円となっております。誠に有り難く存じております。受入口座は下記の通りです。引き続き宜しくお願い申し上げます。既にお納めいただいた方はどうぞご放念下さい。合掌

  京都銀行  銀閣寺支店  普通預金  口座番号:0436184 
  口座名義:宗教法人 法然院

 御本尊に供えられた菓子や果物を困窮家庭におすそ分けする「おてらおやつクラブ」にも協力しておりますので、御家庭で余っている食品(菓子・果物・米・海苔・醤油・油など)をお届け下されば活用させていただきます。皆様がお届け下さった食品は、これまでの8年間で困窮家庭や困窮家庭を支援されている団体に273回、送らせていただきました。誠にありがとうございます。

 2011年3月11日午後2時46分に発生した東北地方から関東地方の太平洋沖を震源域とするマグニチュード9.0の地震と津波による東日本大震災により他界された方々、更には犬・猫・水族館の魚など、ヒト以外の動植物を含む一切衆生の成佛を信じるために地震の翌日から「東北関東大震災物故衆生之霊」の位牌を安置して念佛を唱え、毎月11日には追悼法要を厳修しております。2011年5月1日〜7日に勤めた第1回「悲願会」から、昨年11月21日〜23日に勤めた第22回まで被災者に心を重ね被災地の復興に関わる決意を表す「悲願会」(法要、コンサート、茶席、バザー、美術作品の展示、対話の時間等)を開きました。発災から11年を経ても被災地(特に福島県浜通り)の復興は未だ道半ばにも届かず、大震災後ではなく未だ大震災真只中の日本です。

 原子力発電は、たとえ発電所における事故がなくとも、ウラン採掘によりオーストラリアの先住民の居住地など鉱山周辺の大地を汚染し、発電所で働く作業員の方々に放射線による被曝を日常的に強い、膨大な時間に亘って廃棄できない放射能汚染物質を管理し続けなければならないという、人類を含め、地球上の生き物とは共存できない事業です。私は、福島第一原子力発電所の事故以降、原子力発電所の無かった日本に戻ることに明日への希望を見出したいと思います。

 サンガはサンスクリットで共同体を意味し、漢訳では僧伽(そうぎゃ)、略が僧です。従って僧は出家者個人を表す言葉ではなく、佛教を信じ、実践する人々の集いを意味しました。ブッダ・佛(真理に目覚めた人)、ダルマ・法(真理・教え)、サンガ・僧の三宝を敬うことが佛教者の基本的な態度として定められておりますが、僧を敬うとは仲間を大切にすることを意味します。800年前に法然上人(1133〜1212)は、「どんな人間でも『南無阿弥陀佛』と唱えれば、一切の生きとし生けるものを佛に成らせる阿弥陀佛の本願の力〔他力〕によって阿弥陀佛が建立した清らかな世界〔浄土〕である極楽に往生(往き生まれること)し、阿弥陀佛のお導きによって悟らせていただけるから、『南無阿弥陀佛』と唱えて生きよ。」と教えられました。信心を定めて『南無阿弥陀佛』と唱えるのではなく『南無阿弥陀佛』と唱えていると信心が定まってゆくのです。法然上人の佛教では『南無阿弥陀佛』を唱えながら、この世で何を願い如何に実践して生きてゆくのかは個々の意思に任されています。

 新型コロナウイルスの感染拡大により他の出来事についての情報に接する機会が減っておりますが、世界では出口の無い戦い、痛ましい事件が続き、日本では未曾有の震災が継続しております。お釈迦さまが説かれた縁起(生かされて生きている)という真理を実感し、心に余裕のあるときには慈悲(生きとし生けるものに対する分け隔ての無い大いなる友愛と心を重ねる同情)の精神に基づき、他人ではなく仲間とともに生きる社会であるという意識を持って、拘らず、返礼を求めず、生かされていることの感謝の表現として、出来るときに、出来る対象に、出来るかたちで、布施〔法施(佛教を説く)・財施(金品を差し出す)・無財施(柔和な顔、身体を他者のために使う等)・無畏施(安心を与える)〕に代表される菩薩行を実践することを理想としつつ、煩悩にまみれ、善悪ではなく損得ばかり考えて生きている自己中心的な己の現実を見つめながら、法然院という場をお預かりし、信心の確立、学び、安らぎ、出会いの場として皆様方と集い、少しでも心豊かに暮らせる社会となりますよう、法然上人の教えの現代的意義を説いてまいりたく存じます。社会的役割を担って生きることが現代における生きがいとなっておりますが、寺は参っていただく処ではなく、会社では肩書があり、家に帰られても家での役割に押し潰されそうな時に、肩書や役割を外して帰って来ていただき、慈悲に溢れる佛と向き合い、楽になっていただく処です。

 心の潤いと糧の補給に体調に留意されつつ、お立ち寄り下さい、「阿弥陀さん、ただいま!」と。

                               合掌

                          法然院  梶田真章


 感染拡大の防止に留意しつつ下記の行事、集いを執り行います。体調に留意され、マスクをご着用の上、入口で手指を消毒されて御参加下さい。今後の感染状況の変化によりましては行事、集いを延期または中止することもございますので、ご参加いただける方は実施の有無を直前にご確認下さい。


「NHK Eテレ こころの時代」
『シリーズ『歎異抄』にであう』
無宗教からの扉(1)
『“無宗教”から開く“大きな物語”』

4月23日(土)

午後1時〜2時

*4月17日(日)午前5時〜6時の再放送です。

講師:明治学院大学名誉教授 阿満利麿(あま・としまろ)先生

 9月まで6回に亘って、我が師が『歎異抄』を題材に、法然・親鸞が説かれた人間観に基づく生き方について語られます。

 テキストは書店で購入できます。

 是非ご視聴下さい。お薦めいたします。合掌               
                              梶田真章


「NHK Eテレ こころの時代」
〜宗教・人生〜
『縁起のなかで』

4月24日(日)

午前5時〜6時

*4月30日(土)午後1時〜2時 再放送

お話:梶田真章

 阿満利麿先生に続いて、私が「こころの時代」に出演し、お話します。

 宜しければ御覧下さい。合掌
                              梶田真章


「第301回 善気山念佛会(ぜんきさんねんぶつえ)」

 4月26日(火)

午後3時〜5時45分 

参加料 御志納

於 本坊

プログラムの一部へのご参加も歓迎いたします。

第1部 午後3時 〜 3時半

    おつとめ  

    本堂でご一緒にお経と念佛を唱えます。

第2部 午後3時半〜4時半

    おはなし

    「本願念佛のえらび」 梶田真章

第3部 午後4時45分〜5時45分

    おんがく

    出演 ソプラノ:平井満美子さん、リュート:佐野健二さん


「第23回 悲願会(ひがんえ)」

悲願に生きる菩薩行の実践

一切衆生の成佛を信じ、
被災者の悲しみに心を重ね、
被災地の復興に関わる決意を表し、
今後の生き方や社会のしくみ作りについて考える3日間

5月3日(火・祝)〜5日(木・祝) 

 東北関東大震災の発災から11年余り。第1回悲願会は2011年5月1日〜7日に勤めました。被災者支援のための「第23回 悲願会」を勤めます。茶席と珈琲席以外の参加料は何れも御志納です。

 御志納金は東北関東大震災の被災者、並びにロシアによるウクライナ侵攻の避難民を支援されている団体に寄付させていただきます。


 5月 3日(火・祝)

午前10時半〜正午


「東北関東大震災 物故衆生追悼法要 並びに 法話」

梶田真章

於 本堂


午前10時〜午後3時


「在釜」

広間にて薄茶を一服お召し上がり下さい。

席主:山猫軒茶の湯研究会 新居万太

会費 おひとり 1000円

(子供は無料)
(被災者・避難者の方は無料)

於 北書院


午前10時〜午後3時


「展示と販売」
NPO法人 若者と家族のライフプランを考える会 アート部

於 庫裏玄関


午後1時〜1時50分


「歌語り」

歌・ギター:リピート山中

於 本堂


午後2時〜2時45分


「どこかで耳にした名曲」

エレガット・ギター:笹井慎二
      エレアコ・ギター:今津未央     

於 大書院


午後3時〜3時45分


「地唄舞と琵琶」

地唄舞:古澤侑峯
   筑前琵琶:片山旭星    

於 本堂


午後4時〜5時


「活動紹介と演奏」

NPO法人 若者と家族のライフプランを考える会 音楽部

於 庫裏玄関


 5月 4日(水・祝)

午前11時〜午後4時


「自家焙煎珈琲 Care=full Coffee with 善気水」

一杯 500円

出店:珈琲焙煎134

於 北書院


午後0時半〜0時45分


「ダンス」

たまる まちこ

於 本堂


午後1時〜1時45分


「オカリナで聴くジャズ」

オカリナ:友枝良平

於 庫裏玄関


午後2時〜2時45分


「インド舞踊」

南インド舞踊:金澤倫子
東インド舞踊:野中ミキ

於 本堂


午後3時〜3時45分


「月ゆめ コンサート」

笛:山本公成
カンクレス(リトアニアの琴):山本ほしこ            

於 庫裏玄関


 5月 5日(水・祝)

午前11時40分〜11時55分


「コンサート」

        歌:岡崎リトルポップスターズ
ピアノ:あかしなおこ

於 庫裏玄関


午後1時〜1時45分


「コンサート」

歌・ギター:阿部ひろ江
バンデイロ他:嶌村カズヲ

於 本堂


午後2時〜2時45分


「コンサート」

ヴァイオリン:塩見裕子  
    箏:福原左和子

於 庫裏玄関


午後3時〜3時45分


「コンサート」

歌・ギター:秋人

於 本堂


午後4時〜4時45分


「コンサート」

  歌:田中愛子
ギター:北脇久士
     パーカッション:MAC          

於 庫裏玄関


午後5時〜5時10分


「コンサート『ヘルプマークを身につけて』」

   歌:小倉ひろみ
ギター:溝淵仁啓

於 本堂


午後5時10分〜6時


「コンサート」

  読:馬場精子
ギター:溝淵仁啓

於 本堂


 5月 3日(火・祝)〜 5日(木・祝) 

午後1時〜4時


美術作品の展示


  「土『innocence』」

(栗田宏一)


  「深井ゆうじん詩の展覧会」


  「墨彩画 Being『念』」

(眞紀)


  「砂絵『楼門の滝』」「旅を守る(額絵)」「絵画『事故は起こった』『祈』『願』」他

(畑ゑり子)


  「豊田コレクションの展示」

(ふろしき研究会)


  「立体作品『ココニ在ル』」作品集の販売

(kimiko)


於 南書院


「小さな工作教室」

 5月 5日(木・祝)

午後1時〜4時 

はくさん まさたか

於 庭園


「東北関東大震災 物故衆生 月忌 追悼法要」

 5月11日(水)

午前11時 

参加料 御志納

於 本堂

 地震発生から11年1ヶ月。追悼や復興への決意を何らかの形で表現されたい方はお集まり下さい。

 志納されたお金は「いわき放射能市民測定室たらちね」へ寄付いたします。


「栗原康著『サボる哲学〜労働の未来から逃散せよ〜』を読む」
第2回 

 5月12日(木)

午後1時半〜3時45分

参加料御志納 於 本坊

 第7章〜おわりに を題材に語り合います。

テキストを事前にお読み下さい。

テキストをお持ちでない方は志納金とは別に1000円が必要です。


「『地球交響曲(ガイア シンフォニー)第九番』上映会」

 5月15日(日)

午後1時半〜3時33分 

鑑賞料 500円 

於 本坊

監督

龍村 仁


共同監督・制作統括

龍村ゆかり


撮影

米田 元、赤平 勉、夏海幸造


出演

小林研一郎(指揮者)

スティーヴン・ミズン(認知考古学者)、本庶 佑(分子生物学者)

定員は30名です。

満席になり次第、締め切ります。

ご参加のお申し込みは法然院サンガまで


今枝由郎著
「『ブッダが説いた幸せな生き方』(*)を読む」
第4回

(*)岩波新書

 5月19日(木)

午後1時半〜3時45分

於 本坊

講師:梶田真章

参加料 御志納
(テキストをお持ちでない方は別に900円が必要です。)


2022年の主な行事予定


*毎月26日     「善気山念佛会」(12月を除く)

 2月15日     「涅槃会」

 3月14日     「善導大師忌」

 4月 1日〜 7日 「春季伽藍内特別公開」(午前9時半〜午後4時)

 4月 8日     「灌佛会(花まつり)」

 4月29日     「一日授戒会」

 6月25日     「中興第1世 萬無和尚忌」

 7月25日     「放生会(ほうじょうえ)」

 7月下旬      「善気山遊びの寺子屋〜おてらでなんかやったはる〜」

 8月24日     「地蔵盆」

 9月10日     「廣布薩(こうふさつ)」

11月18日〜24日 「秋季伽藍内特別公開」(午前9時半〜午後4時)

11月10日     「中興第2世 忍澂和尚忌」

11月21日〜23日 「第22回 悲願会」

12月 8日     「成道会」

12月31日     「除夜の鐘」


特に記載のない限り、会場は法然院です。

ご予約は24時間、電話、FAX、E-mailにて承ります。

〒606-8422 京都市左京区鹿ヶ谷御所ノ段町30番地 法然院 内
法然院サンガ

Tel. 090-1899-3689
Fax. 075-752-1083
E-mail:byakurenja1212@gmail.com
法然院のホームページ http://www.honen-in.jp/
法然院森のセンターのホームページ http://fieldsociety.la.coocan.jp/


郵便振替口座

口座記号番号:01050?4?60318

加入者名:本山獅子谷法然院(ほんざんししがたにほうねんいん)


ゆうちょ銀行 一〇九(イチゼロキュウ)店

当座預金 口座番号:0060318

名義:本山獅子谷法然院


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お問い合わせ

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