法然院サンガ: 389

法然院サンガからのご案内

N-0389-J

2025年 3月 1日更新

法然院サンガ

法然院サンガからの御案内と御寄付のお願い

南無阿弥陀佛。

 皆様方にはいかがお過ごしでいらっしゃいますか、余寒お見舞い申し上げます。今後の大型台風の襲来に備え、昨年も境内の高木の樹高を低くする作業を進めることができました。今年も引き続き進めてまいります。皆様の身近な方にも新型コロナウイルスやインフルエンザの感染者がおられる状況かと存じます。くれぐれもお大事にお過ごしください。

 ロシアによるウクライナ侵攻開始から3年経ちますがトランプ大統領の復活により、どのような形の終戦になるか予断を許さない状況です。。ハマスとイスラエルの戦争は漸く6週間の停戦となりましたが、このまま終戦となるよう願っています。ウクライナやパレスチナに限らず、戦争・紛争により図らずも命を落とす方、食糧不足により飢餓に苦しまれる方が数多く、心痛みます。

 このような状況ですが、引き続き「法然院 災害対策基金<一口1万円で目標は1億円>を積み立てております。現在まで賜わりました御寄付は約4250万円となっております。受入口座は下記の通りです。宜しくお願い申し上げます。

  京都銀行  銀閣寺支店  普通預金  口座番号:0436184 
  口座名義:宗教法人 法然院

 御本尊に供えられた菓子や果物を困窮家庭におすそ分けする「おてらおやつクラブ」にも協力しておりますので御家庭で余っている食品〔菓子・果物・米・海苔・醤油・油等〕をお届け下されば活用させていただきます。皆様がお届け下さった食品は、これまでの11年間で困窮家庭や困窮家庭を支援されている団体に385回、送らせていただきました。ありがとうございます。

 重ねてのお願いで誠に心苦しく存じますが大書院の北東に連なる茶室「如意庵」と水屋の屋根などの傷みが激しく、修復工事が必要となりました。工費は284万円です。他にも修理が必要な箇所が多数ございますので費用をご支援いただける方は下記までお振込み賜りますよう何卒宜しくお願い申し上げます。既に御寄付を賜りました皆様方には心より御礼申し上げます。  

  京都銀行  銀閣寺支店  普通預金  口座番号:0865232  
  口座名義:宗教法人 法然院

 おかげさまで茶室「如意庵」の修復工事が1月14日に始まりました。近日中に完工の予定です。ありがとうございます。

 2011年3月11日午後2時46分に発生した東北地方から関東地方の太平洋沖を震源域とするマグニチュード9.0の地震と津波による東日本大震災により他界された方々、更には犬・猫・水族館の魚など、ヒト以外の動植物を含む一切衆生の成佛を信じるために地震の翌日から「東北関東大震災物故衆生之霊」の位牌を安置して念佛を唱え、毎月11日には追悼法要を厳修しております。2011年5月1日〜7日に勤めた第1回「悲願会」から本年5月3日〜5日に勤めた第27回「悲願会」まで被災者に心を重ね被災地の復興に関わる決意を表す「悲願会」[法要、コンサート、茶席、バザー、美術作品の展示、対話の時間等]を開きました。発災から12年を経ても被災地[特に福島県浜通り]の復興は未だ道半ばにも届かず、大震災後ではなく未だ大震災真只中の日本です。原子力発電は、たとえ発電所における事故がなくとも、ウラン採掘によりオーストラリアの先住民の居住地など鉱山周辺の大地を汚染し、発電所で働く作業員の方々に放射線による被曝を日常的に強い、膨大な時間に亘って廃棄できない放射能汚染物質を管理し続けなければならないという、人類を含め、地球上の生き物とは共存できない事業です。私は、福島第一原子力発電所の事故以降、原子力発電所の無かった日本に戻ることに明日への希望を見出したいと思います。

 サンガはサンスクリットで共同体を意味し、漢訳では僧伽(そうぎゃ)、略が僧です。従って僧は出家者個人を表す言葉ではなく、佛教を信じ、実践する人々の集いを意味しました。ブッダ・佛(真理に目覚めた人)、ダルマ・法(真理・教え)、サンガ・僧の三宝を敬うことが佛教者の基本的な態度として定められておりますが、僧を敬うとは仲間を大切にすることを意味しています。

 800年前に法然上人(1133〜1212)は、「どんな人間でも『南無阿弥陀佛』と唱えれば、一切の生きとし生けるものを佛に成らせる阿弥陀佛の本願の力(他力)によって阿弥陀佛が建立した清らかな世界〔浄土〕である極楽に往生(往き生まれること)し、阿弥陀佛のお導きによって悟らせていただけるから、『南無阿弥陀佛』と唱えて生きよ。」と教えられました。信心を定めて『南無阿弥陀佛』と唱えるのではなく『南無阿弥陀佛』と唱えていると信心が定まってゆくのです。法然上人の佛教では『南無阿弥陀佛』を唱えながら、この世で何を願い如何に実践して生きてゆくのかは個々の意思に任されています。

 新型コロナウイルスの感染拡大により他の出来事についての情報に接する機会が減っておりますが、世界では出口の無い戦い、痛ましい事件が続き、日本では未曾有の震災が継続しております。お釈迦さまが説かれた縁起(生かされて生きている)という真理を実感し、心に余裕のあるときには慈悲(生きとし生けるものに対する分け隔ての無い大いなる友愛と心を重ねる同情)の精神に基づき、他人ではなく仲間とともに生きる社会であるという意識を持って、拘らず、返礼を求めず、生かされていることの感謝の表現として、出来るときに、出来る対象に、出来るかたちで、布施<法施(佛教を説く)・財施(金品を差し出す)・無財施(柔和な顔、身体を他者のために使う等)・無畏施(安心を与える)>に代表される菩薩行を実践することを理想としつつ、煩悩にまみれ、善悪ではなく損得ばかり考えて生きている自己中心的な己の現実を見つめながら、法然院という場をお預かりし、信心の確立、学び、安らぎ、出会いの場として皆様方と集い、少しでも心豊かに暮らせる社会となりますよう、法然上人の教えの現代的意義を説いてまいりたく存じます。社会的役割を担って生きることが現代における生きがいとなっておりますが、寺は参っていただく処ではなく、会社では肩書があり、家に帰られても家での役割に押し潰されそうな時に、肩書や役割を外して帰って来ていただき、慈悲に溢れる佛と向き合い、楽になっていただく処です。

 心の潤いと糧の補給に体調に留意されつつ、お立ち寄り下さい、「阿弥陀さん、ただいま!」と。

                                   合掌

                            法然院  梶田真章


「第81回 善気山 専修(せんじゅ)念佛塾 法然上人の言葉」

 3月 2日(日)

午後1時半〜4時 

午後1時半〜2時  念佛一会(いちえ)  本堂にて念佛を唱えます。

午後2時 〜4時   講話会 講師:阿満利麿先生

          *久しぶりに阿満先生がご出講くださいます。

          「たとひ信ずといふとも、となへずば信ぜざるがごとし」 

          *後半は対話によって深めます。

参加料 1000円(当日、お納め下さい。)


藤井一至(かずみち)著
「『土と生命の46億年史』(*)を読む」
第1回

(*)講談社BLUE BACKS

 3月 6日(木)

午後1時半〜3時45分 

 第1章〜第4章を題材に語り合います。

テキスト(1320円)を事前にお読みください。

参加料は御志納です。


「第29回 善気山文化塾」
『数学の演奏会 身体から惑星へ〜心はかつて風であった〜』

 3月 9日(日)

午後3時半〜5時半 

お話:独立研究者 森田真生さん

於 本坊

参加料 一般:1000円 大学生:500円 高校生以下:無料

ご予約は法然院サンガまで


「東北関東大震災 物故衆生 15回忌 追悼法要」

3月11日(火)

午前10時半 

参加料 御志納

於 本堂

午前11時15分


「東北関東大震災の被災地に向けて追悼と希望の鐘を鳴らす」

一打ずつ鐘を撞いていただきます。

                              於 鐘楼


午前11時45分〜午後0時半


「追悼演奏」

筑前琵琶:片山旭星

                              於 庫裏玄関


午後0時半〜1時


「お斎」

粗餐を呈上いたします。

                              於 書院

 地震発生から14年。追悼や復興への決意を何らかの形で表現されたい方はお集まり下さい。

 志納されたお金は「いわき放射能市民測定室たらちね」へ寄付いたします。

準備の都合上、ご参加下さる方は3月7日までに法然院サンガまで必ずお申し込み下さい。


『てびらこつぎっこ〜風の布パピヨン 三陸野染め旅〜』
「上映会」

 3月11日(火)

午後1時半〜2時40分 

鑑賞無料


「白川密成(みっせい)著
『みんなの密教』(*)を読む」
第1回

(*)NHK出版

 3月13日(木)

午後1時半〜3時45分

於 本坊

講師:梶田真章

参加料 御志納(テキストをお持ちでない方は別に800円が必要です。)


「善導大師(613〜681)1345回忌 法要」

 3月14日(金)

午前11時 

 中国浄土教の大成者で、法然上人が「偏(ひとえ)に善導一師に依る」と仰がれた善導大師のご命日に当たり、法要を厳修いたします。

 粗餐呈上いたします。

 準備の都合上、ご参詣いただける方は、3月11日までに電話、ファックス、E-mailでお申し込み下さい。


「つらつら椿」 Vol.5

 3月15日(土)

午後4時半(4時開場) 

於 本坊

箏・十七絃・三絃


伊藤志野

曲目


セレブレーション/池上眞吾作曲(箏・箏・十七絃・尺八)

屋島(箏・三絃)

水の変態/宮城道雄作曲(箏・箏)

五臓六腑/池上眞吾作曲(柳川三味線・柳川三味線)

約束のウタ/池上眞吾作曲(箏・十七絃・尺八)

ゲスト


箏:池上眞吾

箏・三絃:梅辻理恵

箏:野田友紀

尺八:岩本みち子

入場料(お茶菓子付) 3000円(当日 3500円) 高校生以下 500円

主催・お問い合わせ:伊藤志野さんまで
Tel.072-683-6733
e-mail:shinonone.koto@gmail.com
HP http://shinonone.com


「第36回 お寺で楽しく考古学」
『狗奴国(くなこく)〜卑弥呼と戦った国〜』 

 3月21日(金)

午後3時〜5時 

於 本坊

お話


関西外国語大学教授・考古学者 佐古和枝さん

参加料 1000円

ご参加の予約は法然院サンガまで


「第30回 善気山文化塾」
『土と生命の46億年を1時間で語る』

 3月23日(日)

午後1時半〜3時半 

於 本坊

お話


土の研究者・国立研究開発法人森林研究整備機構森林総合研究所主任研究員

藤井一至(かずみち)さん

参加料 一般:1000円 大学生:500円 高校生以下:無料

ご予約は法然院サンガまで


「第336回 善気山念佛会(ぜんきさんねんぶつえ)」

 3月26日(水)

午後3時〜5時45分 

参加料 御志納

於 本坊

お申し込み不要です。

プログラムの一部へのご参加も歓迎いたします。

第1部 午後3時 〜 3時半


    おつとめ 本堂でご一緒にお経と念佛を唱えます。


第2部 午後3時半〜4時半


    おはなし 「阿弥陀佛の物語を聞く・その11」 梶田真章


第3部 午後4時45分〜5時45分


    クラシックコンサート クラリネット五重奏

    出演:クラリネット:崔 賢順(さい よりじゅん)

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