法然院サンガ: 347

法然院サンガからのご案内

N-0347-J

2021年 8月29日更新
2021年 9月20日修正

法然院サンガ

法然院サンガからの御案内と御寄付のお願い

南無阿弥陀佛。

 境内では廬山白蓮(ろざんびゃくれん)の名残の1輪が8月17日に咲き、今年の蓮の季節が逝きました。長雨の8月中旬は京都市でも最高気温が30℃に届かない日が続きましたが、8月22日以降は最高気温が33〜35℃の日々が戻ってまいりました。残暑お見舞い申し上げます。

 新型コロナウイルスの感染につきましては先月以来、いわゆるデルタ株が猛威を振るって新たな感染者が増え続けています(第5波)。5月23日から緊急事態宣言が既に3ヶ月余り実施され続けている沖縄県、7月12日からの東京都、8月2日からの埼玉県・千葉県・神奈川県・大阪府、8月20日からの茨城県・栃木県・群馬県・静岡県・京都府・兵庫県・福岡県に続いて、8月27日からは北海道・宮城県・岐阜県・愛知県・三重県・滋賀県・岡山県・広島県にも緊急事態宣言が拡大され、合計21の都道府県で実施されています。しかし、この間、東京オリンピック、8月23日からはパラリンピックが開かれ、プロ野球やサッカーのJリーグの試合も有観客で行われ、ショッピングモールなども通常営業されていることもあり、昨年4月の1回目の緊急事態宣言の時のようには一般には行動を自粛する気分は広がっていないようです。PCR検査の結果、陽性と診断されたのに「陽性ではなかったことにしてほしい」と医師を脅迫される方がいらっしゃるという状況、重症であっても直ぐには入院できない方がおられるというニュースには心を痛めています。皆様方の身近な方にも感染者がいらっしゃる状況かと存じます。心よりお見舞いを申し上げます。ワクチンの接種が少しずつ進んでいるとはいえ先が見通せず、心配が尽きない毎日です。医療環境の逼迫の度合いは増し、心休まられる暇のない医療従事者の皆様方の獅子奮迅のご尽力には普段にも増して深い敬意と感謝の念を抱き、他界された方々には心から哀悼の意を表し、『南無阿弥陀佛』を唱えています。誰がいつ感染してもおかしくなく、感染しても入院できずに自宅療養を余儀なくされる方も多い状況の中、出来るだけ感染しないよう、感染していただかないよう注意深く過ごしてゆくしかありません。感染者の減少と都道府県をまたぐ医療機関相互の連携の進展により医療の逼迫状況が少しでも軽減されることを願っています。くれぐれもお大事にお過ごし下さい。

 このような状況ですが、引き続き「法然院 災害対策基金(一口1万円で目標は1億円)を積み立てております。現在まで賜わりました御寄付は約2670万円となっております。誠に有り難く存じております。受入口座は下記の通りです。引き続き宜しくお願い申し上げます。既にお納めいただいた方はどうぞご放念下さい。合掌

  京都銀行  銀閣寺支店  普通預金  口座番号:0436184 
  口座名義:宗教法人 法然院

 2011年3月11日午後2時46分に発生した東北地方から関東地方の太平洋沖を震源域とするマグニチュード9.0の地震と津波による東日本大震災により他界された方々、更には犬・猫・水族館の魚など、ヒト以外の動植物を含む一切衆生の成佛を信じるために地震の翌日から「東北関東大震災物故衆生之霊」の位牌を安置して念佛を唱え、毎月11日には追悼法要を厳修しております。2011年5月1日〜7日に勤めた第1回「悲願会」から昨年11月21日〜23日に勤めた第20回「悲願会」まで被災者に心を重ね被災地の復興に関わる決意を表す「悲願会」(法要、コンサート、茶席、バザー、美術作品の展示、対話の時間等)を開きました。発災から10年を経ても被災地(特に福島県浜通り)の復興は未だ道半ばにも届かず、大震災後ではなく未だ大震災真只中の日本です。

 原子力発電は、たとえ発電所における事故がなくとも、ウラン採掘によりオーストラリアの先住民の居住地など鉱山周辺の大地を汚染し、発電所で働く作業員の方々に放射線による被曝を日常的に強い、膨大な時間に亘って廃棄できない放射能汚染物質を管理し続けなければならないという、人類を含め、地球上の生き物とは共存できない事業です。私は、福島第一原子力発電所の事故以降、原子力発電所の無かった日本に戻ることに明日への希望を見出したいと思います。

 サンガはサンスクリットで共同体を意味し、漢訳では僧伽(そうぎゃ)、略が僧です。従って僧は出家者個人を表す言葉ではなく、佛教を信じ、実践する人々の集いを意味しました。ブッダ・佛(真理に目覚めた人)、ダルマ・法(真理・教え)、サンガ・僧の三宝を敬うことが佛教者の基本的な態度として定められておりますが、僧を敬うとは仲間を大切にすることを意味します。800年前に法然上人(1133〜1212)は「どんな人間でも『南無阿弥陀佛』と唱えれば一切衆生を目覚めさせる阿弥陀佛の本願の力〔他力〕によって阿弥陀佛が建立した清らかな世界(浄土)である極楽に往生し、佛の力で悟らせていただけるから、『南無阿弥陀佛』と唱えて生きよ。」と教えられました。信心を定めて『南無阿弥陀佛』と唱えるのではなく『南無阿弥陀佛』と唱えていると信心が定まってゆくのです。法然上人の佛教では『南無阿弥陀佛』を唱えながら、この世で何を願い如何に生きてゆくのかは個々の意思に任されています。

 新型コロナウイルスの感染拡大により他の出来事についての情報に接する機会が減っておりますが、世界では出口の無い戦い、痛ましい事件が続き、日本では未曾有の震災が継続しております。お釈迦さまが説かれた縁起(生かされて生きている)という真理を実感し、心に余裕のあるときには慈悲(生きとし生けるものに対する分け隔ての無い大いなる友愛と心を重ねる同情)の精神に基づき、他人ではなく仲間とともに生きる社会であるという意識を持って、拘らず、返礼を求めず、生かされていることの感謝の表現として、出来るときに、出来る対象に、出来るかたちで、布施〔法施(佛教を説く)・財施(金品を差し出す)・無財施(柔和な顔、身体を他者のために使う等)・無畏施(安心を与える)〕に代表される菩薩行を実践することを理想としつつ、煩悩にまみれ、善悪ではなく損得ばかり考えて生きている自己中心的な己の現実を見つめながら、法然院という場をお預かりし、信心の確立、学び、安らぎ、出会いの場として皆様方と集い、少しでも心豊かに暮らせる社会となりますよう、法然上人の教えの現代的意義を説いてまいりたく存じます。社会的役割を担って生きることが現代における生きがいとなっておりますが、寺は参っていただく処ではなく、会社では肩書があり、家に帰られても家での役割に押し潰されそうな時に、肩書や役割を外して帰って来ていただき、慈悲に溢れる佛と向き合い、楽になっていただく処です。

 心の潤いと糧の補給に体調に留意されつつ、お立ち寄り下さい、「阿弥陀さん、ただいま!」と。

                               合掌

                          法然院  梶田真章


 感染拡大の防止に留意しつつ下記の行事、集いを執り行います。体調に留意され、マスクをご着用の上、入口で手指を消毒されて御参加下さい。今後の感染状況の変化によりましては行事、集いを延期または中止することもございますので、ご参加いただける方は実施の有無を直前にご確認下さい。


「正高信男著『自粛するサル、しないサル』(*)を読む」
第2回

(*)幻冬舎新書

 9月 2日(木)

午後1時半〜3時45分 

於 本坊

第6章〜終章を題材に語り合います。

参加料は御志納です。


「第67回 善気山 専修(せんじゅ)念佛塾」
『選択本願念佛集』を読む その7 第6章

 9月 5日(日)

午後3時〜6時 

於 本坊

午後3時〜3時20分  念佛一会(いちえ)  本堂にて念佛を唱えます。

午後3時半〜6時    講話会        講師:梶田真章   

                       後半は対話によって深めます。

参加料 1000円(当日、お納め下さい。)

お申し込み:電話、E-mailにて法然院まで

テキスト『選択本願念仏集』(阿満利麿訳・解説・角川ソフィア文庫)を
購入される方は、別に700円が必要です。

*講師として阿満利麿先生をお招きする予定でしたが、
緊急事態宣言実施中のため断念いたします。


「廣布薩(こうふさつ)」  

 9月10日(金)

午前10時半 

粗餐呈上  

午後0時半頃終了

参加料 御志納

 本年も「廣布薩」(佛教者が定期的に集まって戒行精進を誓う法会)を厳修いたします。御随喜、御参詣、 ご結縁下さる方は9月3日(金)までに、葉書、電話、メール、ファックスでお申し込み下さい。

 例年、三重県・滋賀県・奈良県・広島県・愛知県など他府県の方々を含めて20名程の出家者にお集まり いただき厳修しておりますが、お集まりいただきにくい現状に鑑み、今年も規模を縮小して勤めます。

布薩
(梵語ホサーダ)


佛教教団で出家僧侶が半月ごとに集まって戒律の条文を読みあげ、
互いに自己の罪過を懺悔する 儀式。

一年に一度行うのを大布薩あるいは廣布薩という。

在家信者では毎月六斎日に八斎戒を守ることをいう。


「東北関東大震災 物故衆生 月忌盂蘭盆追悼法要」

 9月11日(土)

午前11時 

参加料 御志納

於 本堂

 地震発生から10年6ヶ月。追悼や復興への決意を何らかの形で表現されたい方はお集まり下さい。

 志納されたお金は「いわき放射能市民測定室たらちね」へ寄付いたします。


「佐々木閑著『宗教の本性〜誰が“私”を救うのか〜』(*)を読む」
第2回

(*)NHK出版新書

 9月16日(木)

午後1時半〜3時45分

於 本坊

講師:梶田真章

参加料 御志納

(テキストをお持ちでない方は別に950円が必要です。)


「第26回 桂 塩鯛 法然院 落語の宴」

9月20日(月・祝)

午後2時(1時半開場)

於 本堂

出演


 桂 塩鯛; 『蔵丁稚』 『らくだ』

 桂 弥壱; 『開口一番』     

参加料:前売 3000円、当日 3500円

限定100名

  ご予約は午前10時〜午後6時に米朝事務所(Tel.06-6365-8281)まで。

法然院サンガではご予約をお受けいたしません。


「Naoyuki Takagi(高木直之)Solo Exhibition」
『進化』 

 9月21日(火)〜26日(日)

午前10時〜午後5時(最終日は午後4時まで)

鑑賞 無料

於 講堂


「法話『彼岸会のこころ』」   

 9月26日(日)

午後1時半〜2時半 

梶田真章

参加料 御志納


「第294回 善気山念佛会(ぜんきさんねんぶつえ)」

 9月26日(木) 

午後3時〜5時45分

参加料 御志納

於 本坊

プログラムの一部へのご参加も歓迎いたします。

第1部 

午後3時〜3時半      おつとめ

              本堂でご一緒にお経と念佛を唱えます。


第2部

午後3時半〜4時半     おはなし

              「身近な言葉で学ぶ佛教 その1」 梶田真章


第3部

午後4時45分〜5時45分 おんがく

              出演 Yammy(シンガーソングライター)


「朝日カルチャーセンター京都 公開講座」
『阿弥陀佛の物語を聞く』

10月6日(水)、11月17日(水)、12月1日(水)

午前10時半〜正午 

講師: 梶田真章

於 朝日カルチャーセンター京都
(河原町通三条上ル東側 京都朝日会館8階)

受講料 8,580円(3回)

会員のみが受講できます。

入会金は5000円ですが、70歳以上の方は入会金不要です。

オンライン受講も可能です。

受講料:会員 8910円、一般 9900円(3回)

お申し込みは朝日カルチャーセンター京都(Tel.075-231-9693)へ  
インターネット予約 http://www.asahi-culture.co.jp


「橘 玲(あきら)著『無理ゲー社会』(*)を読む」
第1回

(*)小学館新書

10月 7日(木)

午後1時半〜3時45分

「はじめに」と「Part1」を題材に語り合います。

参加料は御志納です。

テキストをお持ちでない方は別に900円が必要です。


2021年の主な行事予定


*毎月26日     「善気山念佛会」(12月を除く)

 2月15日     「涅槃会」

 3月14日     「善導大師忌」

 4月 1日〜 7日 「春季伽藍内特別公開」

 4月 8日     「灌佛会(花まつり)」

 4月29日     「一日授戒会」

 6月25日     「中興第1世 萬無和尚忌」

 7月25日     「放生会(ほうじょうえ)」

 7月下旬      「善気山遊びの寺子屋〜おてらでなんかやったはる〜」

 8月24日     「地蔵盆」

 9月10日     「廣布薩(こうふさつ)」

11月 1日〜 7日 「秋季伽藍内特別公開」

11月10日     「中興第2世 忍澂和尚忌」

11月21日〜23日 「第22回 悲願会」

12月 8日     「成道会」

12月31日     「除夜の鐘」


特に記載のない限り、会場は法然院です。

ご予約は24時間、電話、FAX、E-mailにて承ります。

〒606-8422 京都市左京区鹿ヶ谷御所ノ段町30番地 法然院 内
法然院サンガ

Tel. 090-1899-3689
Fax. 075-752-1083
E-mail:byakurenja1212@gmail.com
法然院のホームページ http://www.honen-in.jp/
法然院森のセンターのホームページ http://fieldsociety.la.coocan.jp/


郵便振替口座

口座記号番号:01050?4?60318

加入者名:本山獅子谷法然院(ほんざんししがたにほうねんいん)


ゆうちょ銀行 一〇九(イチゼロキュウ)店

当座預金 口座番号:0060318

名義:本山獅子谷法然院


法然院サンガ一覧へ!

TOPページへ!


お問い合わせ

〒606-8422 京都市左京区鹿ヶ谷御所ノ段町30番地
TEL: 075-771-2420 FAX: 075-752-1083
E-mail: byakurenja1212@gmail.com