法然院サンガ: 343

法然院サンガからのご案内

N-0343-J

2021年 4月29日更新

法然院サンガ

法然院サンガからの御案内
並びに 
「法然院災害対策基金」へ御寄付のお願い

南無阿弥陀佛。

 今年は、私が当院をお預かりした1984年以降では最も椿の花の数が多い春になりました。名残りの椿が咲いています。桜や椿と同様に石楠花(しゃくなげ)、藤、大手毬(おおでまり)なども例年より10日ほど早く盛りを迎え、既に盛りを過ぎつつあります。新型コロナウイルスの感染再拡大〔第4波〕により大阪府、東京都、兵庫県などで感染確認者の数が急増し、京都市内でもPCR検査の陽性者が100人を超える日々が続き、4月25日に東京都・大阪府・兵庫県・京都府に三度目の緊急事態宣言が発出されました。いかがお過ごしでいらっしゃいますか、心よりお見舞い申し上げます。特に医療従事者の皆様方のご尽力には普段にも増して深い敬意と感謝を抱き、他界された方々には心から哀悼の意を表し、『南無阿弥陀佛』を唱えています。誰がいつ感染してもおかしくなく、感染しても入院できずに自宅療養を余儀なくされる方も多い状況の中、出来るだけ感染しないよう、感染していただかないよう注意深く過ごしてゆくしかありません。感染者の減少と都道府県を跨いだ医療機関相互の連携の進展により医療の逼迫状況が少しでも軽減されることを願っています。くれぐれもお大事にお過ごし下さい。

 このような状況ですが、引き続き「法然院 災害対策基金(一口1万円で目標は1億円)を積み立てております。現在まで賜わりました御寄付は約2590万円となっております。誠に有り難く存じております。受入口座は下記の通りです。引き続き宜しくお願い申し上げます。既にお納めいただいた方はどうぞご放念下さい。合掌

  京都銀行  銀閣寺支店  普通預金  口座番号:0436184 
  口座名義:宗教法人 法然院

 2011年3月11日午後2時46分に発生した東北地方から関東地方の太平洋沖を震源域とするマグニチュード9.0の地震と津波による東日本大震災により他界された方々、更には犬・猫・水族館の魚など、ヒト以外の動植物を含む一切衆生の成佛を信じるために地震の翌日から「東北関東大震災物故衆生之霊」の位牌を安置して念佛を唱え、毎月11日には追悼法要を厳修しております。2011年5月1日〜7日に勤めた第1回「悲願会」から昨年11月21日〜23日に勤めた第20回「悲願会」まで被災者に心を重ね被災地の復興に関わる決意を表す「悲願会」(法要、コンサート、茶席、バザー、美術作品の展示、対話の時間等)を開きました。発災から10年を経ても被災地(特に福島県浜通り)の復興は未だ道半ばにも届かず、大震災後ではなく未だ大震災真只中の日本です。

 原子力発電は、たとえ発電所における事故がなくとも、ウラン採掘によりオーストラリアの先住民の居住地など鉱山周辺の大地を汚染し、発電所で働く作業員の方々に放射線による被曝を日常的に強い、膨大な時間に亘って廃棄できない放射能汚染物質を管理し続けなければならないという、人類を含め、地球上の生き物とは共存できない事業です。私は、福島第一原子力発電所の事故以降、原子力発電所の無かった日本に戻ることに明日への希望を見出したいと思います。

 サンガはサンスクリットで共同体を意味し、漢訳では僧伽(そうぎゃ)、略が僧です。従って僧は出家者個人を表す言葉ではなく、佛教を信じ、実践する人々の集いを意味しました。佛(真理に目覚めた人)、法(真理・教え)、僧の三宝を敬うことが佛教者の基本的な態度として定められておりますが僧を敬うとは仲間を大切にすることを意味します。800年前に法然上人(1133〜1212)は「どんな人間でも『南無阿弥陀佛』と唱えれば一切衆生を目覚めさせる阿弥陀佛の本願の力〔他力〕によって阿弥陀佛が建立した清らかな世界(浄土)である極楽に往生し、佛の力で悟らせていただけるから、『南無阿弥陀佛』と唱えられるだけ唱えて生きよ。」と教えられました。信心を定めて『南無阿弥陀佛』と唱えるのではなく『南無阿弥陀佛』と唱えていると信心が定まってゆくのです。法然上人の佛教では『南無阿弥陀佛』を唱えながら、この世で何を願い如何に生きてゆくのかは個々の意思に任されています。

 新型コロナウイルスの感染拡大により他の出来事についての情報に接する機会が減っておりますが、世界では出口の無い戦い、痛ましい事件が続き、日本では未曾有の震災が継続しております。お釈迦さまが説かれた縁起(生かされて生きている)という真理を実感し、心に余裕のあるときには慈悲(生きとし生けるものに対する分け隔ての無い大いなる友愛と心を重ねる同情)の精神に基づき、他人ではなく仲間とともに生きる社会であるという意識を持って、拘らず、返礼を求めず、生かされていることの感謝の表現として出来るときに、出来る対象に、出来るかたちで、布施〔法施(佛教を説く)・財施(金品を差し出す)・無財施(柔和な顔、身体を他者のために使う等)・無畏施(安心を与える)〕に代表される菩薩行を実践することを理想としつつ、煩悩にまみれ、善悪ではなく損得ばかり考えて生きている自己中心的な己の現実を見つめながら、法然院という場をお預かりし、信心の確立、学び、安らぎ、出会いの場として皆様方と集い、少しでも心豊かに暮らせる社会となりますよう、法然上人の教えの現代的意義を説いてまいりたく存じます。社会的役割を担って生きることが現代における生きがいとなっておりますが、寺は参っていただく処ではなく、会社では肩書があり、家に帰られても家での役割に押し潰されそうな時に、肩書や役割を外して帰って来ていただき、慈悲に溢れる佛と向き合い、楽になっていただく処です。

 心の潤いと糧の補給に体調に留意されつつ、お立ち寄り下さい、「阿弥陀さん、ただいま!」と。

                               合掌

                          法然院  梶田真章


 まだ1年、あるいは2年は新型コロナウイルスと共存してゆかなければなりません。本年7月〜8月に延期された東京オリンピックの開催も危ぶまれる状況です。感染拡大の防止に留意しつつ下記の行事、集いを執り行います。体調に留意され、マスクをご着用の上、入口で手指を消毒されて御参加下さい。今後の感染状況の変化によりましては行事、集いを延期または中止することもございますので、ご参加いただける方は実施の有無を直前にご確認下さい。


 現状に鑑み、5月3日(月・祝)〜5日(水・祝)に勤める予定と御案内申し上げておりました「第21回 悲願会」は7月22日(木・祝)〜24日(土)に延期し、勤めさせていただこうと思います。5月末頃の感染拡大状況を見て実施可能と判断できましたら改めてご案内申し上げます。


「東北関東大震災 物故衆生 月忌追悼法要」

 5月11日(火)

午前11時 

参加料 御志納

於 本堂

 地震発生から10年2ヶ月。追悼や復興への決意を何らかの形で表現されたい方はお集まり下さい。志納されたお金は「いわき放射能市民測定室たらちね」へ寄付いたします。


「朝日カルチャーセンター京都講座」
『阿弥陀佛の物語を聞く』

 5月12日(水)、 6月 2日(水)

午前10時半〜正午

講師:梶田真章

於 朝日カルチャーセンター京都
(河原町通三条上ル東側 京都朝日会館8階)

受講料 有料(お問い合わせ下さい)

会員のみが受講できます。

入会金は5000円ですが、70歳以上の方の入会金は不要です。

お申し込みは朝日カルチャーセンター京都(Tel.075-231-9693)へ 

インターネット予約 http://www.asahi-culture.co.jp


「伊藤亜紗編『“利他”とは何か』(*)を読む」
第1回

(*)集英社新書

 5月13日(木)

午後1時半〜3時45分 

於 本坊

 「はじめに」と、第1章「“うつわ”的利他」を題材に語り合います。

 参加料は御志納です。

テキストをお持ちでない方は別に900円が必要です。


「寺西重郎著『日本型資本主義〜その精神の源〜』(*)を読む」
第8回

(*)中公新書

 5月20日(木)

午後1時半〜3時45分

於 本坊

講師:梶田真章

参加料 御志納

(テキストをお持ちでない方は別に950円が必要です。)


「初夏の演奏会」

 5月22日(土)

午後6時

(午後5時半開場、午後7時頃終演予定) 

於 方丈

出演


mama!milk

アコーディオン:生駒祐子   

 コントラバス:清水恒輔   


ゲスト


  二胡:杉原圭子

参加料:3000円
(要予約、自由席)

音響:島田達也

宣伝美術:竹村 愛

制作協力:アクティブKEI

主催:MUSICA MOSCHATA

ご予約は、mama1milkのホームページから、
専用ご予約フォームにてお願いいたします。


「第290回 善気山念佛会(ぜんきさんねんぶつえ)」

 5月26日(水)

午後3時〜5時45分

参加料 御志納

於 本坊

プログラムの一部へのご参加も歓迎いたします。

第1部

午後3時 〜 3時半    おつとめ

              本堂でご一緒にお経と念佛を唱えます。


第2部

午後3時半〜4時半     おはなし

              「『浄土勤行式』を読む その6」

              梶田真章


第3部

午後4時45分〜5時45分 落語会

              出演:桂 團朝(米朝師匠の弟子)


「伊藤亜紗編『“利他”とは何か』(*)を読む」
第2回

(*)集英社新書

 6月 3日(木)

午後1時半〜3時45分 

於 本坊

 第2章「利他はどこからやってくるのか」と、第3章「美と奉仕と利他」を題材に語り合います。

参加料は御志納です。

テキストをお持ちでない方は別に900円が必要です。


「東北関東大震災 物故衆生 月忌追悼法要」

 6月11日(金)

午前11時 

参加料 御志納

於 本堂

 地震発生から10年3ヶ月。追悼や復興への決意を何らかの形で表現されたい方はお集まり下さい。志納されたお金は「いわき放射能市民測定室たらちね」へ寄付いたします。


「寺西重郎著『日本型資本主義〜その精神の源〜』(*)を読む」
第9回

(*)中公新書

 6月17日(木)

午後1時半〜3時45分

於 本坊

講師:梶田真章

参加料 御志納

(テキストをお持ちでない方は別に950円が必要です。)


「当院中興第1世 萬無和尚(ばんぶかしょう)(*)341回忌」

(*)(1607〜1681)

 6月25日(金)

午前10時半 

事前申込制

 萬無和尚(知恩院第38世)のご命日に当たり、本堂にて念佛回向いたします。

 粗餐呈上いたします。

 準備の都合上、ご参詣下さる方は、6月21日までに御連絡下さい。

萬無和尚


 直蓮社玄譽心阿と号す。伊勢国津に生まれ、同国天然寺真譽のもとで剃髪。関東に下り、岩槻浄国寺、飯沼弘経寺、新田大光院、鎌倉光明寺住職を歴任し、1674年に浄土宗総本山知恩院38世となる。弟子の忍澂と共に1681(延宝9)年5月に当山を中興されたが、同年6月25日、知恩院にて往生された。世寿75。


「第291回 善気山念佛会(ぜんきさんねんぶつえ)」

 6月26日(土)

午後3時〜5時45分

参加料 御志納

於 本坊

プログラムの一部へのご参加も歓迎いたします。

第1部 

午後3時〜3時半       おつとめ

               本堂でご一緒にお経と念佛を唱えます。


第2部

午後3時半〜4時半      おはなし

               「『浄土勤行式』を読む その7」 

               梶田真章


第3部

午後4時45分〜5時45分  朗読とギター(仮題)                出演:馬場精子(朗読)、溝淵仁啓(ギター)


「伊藤亜紗編『“利他”とは何か』(*)を読む」
第3回

(*)集英社新書

 7月 1日(木)

午後1時半〜3時45分 

於 本坊

 第4章「中動態から考える利他」と、第5章「作家、作品に先行する、小説の歴史」を題材に語り合います。

参加料は御志納です。テキストをお持ちでない方は別に900円が必要です。


2021年の主な行事予定


*毎月26日     「善気山念佛会」(12月を除く)

 2月15日     「涅槃会」

 3月14日     「善導大師忌」

 4月 1日〜 7日 「春季伽藍内特別公開」

 4月 8日     「灌佛会(花まつり)」

 4月29日     「一日授戒会」

 5月 3日〜 5日 「第21回 悲願会」
           (*7月に延期することにいたしました。)

 6月25日     「中興第1世 萬無和尚忌」

 7月25日     「放生会(ほうじょうえ)」

 7月下旬      「善気山遊びの寺子屋〜おてらでなんかやったはる〜」

 8月24日     「地蔵盆」

 9月10日     「廣布薩(こうふさつ)」

11月 1日〜 7日 「秋季伽藍内特別公開」

11月10日     「中興第2世 忍澂和尚忌」

11月21日〜23日 「第22回 悲願会」

12月 8日     「成道会」

12月31日     「除夜の鐘」


特に記載のない限り、会場は法然院です。

ご予約は24時間、電話、FAX、E-mailにて承ります。

〒606-8422 京都市左京区鹿ヶ谷御所ノ段町30番地 法然院 内
法然院サンガ

Tel. 090-1899-3689
Fax. 075-752-1083
E-mail:byakurenja1212@gmail.com
法然院のホームページ http://www.honen-in.jp/
法然院森のセンターのホームページ http://fieldsociety.la.coocan.jp/


郵便振替口座

口座記号番号:01050?4?60318

加入者名:本山獅子谷法然院(ほんざんししがたにほうねんいん)


ゆうちょ銀行 一〇九(イチゼロキュウ)店

当座預金 口座番号:0060318

名義:本山獅子谷法然院


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お問い合わせ

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