法然院サンガ: 338

法然院サンガからのご案内

N-0338-J

2020年12月 1日更新

法然院サンガ

法然院サンガからの御案内
並びに 
「法然院災害対策基金」へ御寄付のお願い

南無阿弥陀佛。

 今年は雨が足りなかったのか葉がカサカサになって早々と散った楓が多く、境内の紅葉は少し残念な感じでしたが、紅葉が盛りを過ぎるとともに千両の赤い実が目立つ候となりました。新型コロナウイルスの感染が東京都、大阪府、北海道を中心に全国的に再拡大し、京都市内でもPCR検査の陽性確認者数が増減を繰り返し、第三波襲来の様相を呈しておりますが、11月の境内は観光客で賑わっていました。特に被災者の悲しみに心を重ね、被災地の復興に関わる決意を表す「第20回 悲願会」を執り行った11月21日(土)〜23日(月・祝)の3日間は例年以上に境内に人が溢れ、ソーシャルディスタンス確保のため入場制限を余儀なくされたコンサートもございました。「第20回 悲願会」では578,133円の志納金が集まり、被災者や困窮者を支援されている団体に寄付させていただきました。心より御礼を申し上げます。向寒の候、インフルエンザの流行も心配されます中、先の見通しのつかない不安な日々が続きますが皆様方にはいかがお過ごしでいらっしゃいますか。心よりお見舞いを申し上げます。特に医療従事者の皆様方のご尽力には普段にも増して深い敬意と感謝を抱き、他界された方々には心から哀悼の意を表し念佛を唱えています。感染防止対策を取りつつ御参詣をお待ち申し上げております。どうぞくれぐれもお大事にお過ごし下さい。

 このような状況ですが、引き続き「法然院 災害対策基金(一口1万円で目標は1億円)を積み立てております。現在まで賜わりました御寄付は約2210万円となっております。誠に有り難く存じております。受入口座は下記の通りです。引き続き宜しくお願い申し上げます。既にお納めいただいた方はどうぞご放念下さい。合掌

  京都銀行  銀閣寺支店  普通預金  口座番号:0436184 
  口座名義:宗教法人 法然院

 御本尊に供えられた菓子や果物を貧困家庭におすそ分けする「おてらおやつクラブ」にも協力しておりますので、御家庭で余っている食品〔菓子・果物・米・海苔・醤油・油など〕をお届け下されば活用させていただきます。

 東北地方太平洋沖地震と大津波、東京電力福島第一原子力発電所の事故から9年7ヶ月経ちますが、未だ大震災後ではなく、大震災真只中の日本です。原子力発電は、たとえ発電所における事故がなくとも、ウラン採掘によりオーストラリアの先住民の居住地など鉱山周辺の大地を汚染し、発電所で働く作業員の方々に放射線による被曝を日常的に強い、膨大な時間に亘って廃棄できない放射能汚染物質を管理し続けなければならないという、人類を含め、地球上の生き物とは共存できない事業です。私は、福島第一原子力発電所の事故以降、原子力発電所の無かった日本に戻ることに明日への希望を見出したいと思います。

 サンガはサンスクリットで共同体を意味し、漢訳では僧伽(そうぎゃ)、略が僧です。従って僧は出家者個人を表す言葉ではなく、佛教を信じ、実践する人々の集いを意味しました。佛(真理に目覚めた人)、法(真理・教え)、僧の三宝を敬うことが佛教者の基本的な態度として定められておりますが僧を敬うとは仲間を大切にすることを意味します。800年前に法然上人(1133〜1212)は「どんな人間でも『南無阿弥陀佛』と唱えれば一切衆生を目覚めさせる阿弥陀佛の本願の力〔他力〕によって阿弥陀佛が建立した清らかな世界(浄土)である極楽に往生し、佛の力で悟らせていただけるから、『南無阿弥陀佛』と唱えられるだけ唱えて生きよ。」と教えられました。信心を定めて『南無阿弥陀佛』と唱えるのではなく『南無阿弥陀佛』と唱えていると信心が定まってゆくのです。法然上人の佛教では『南無阿弥陀佛』を唱えながら、この世で何を願い如何に生きてゆくのかは個々の意思に任されています。

 新型コロナウイルスの感染拡大により他の出来事についての情報に接する機会が減っておりますが、世界では出口の無い戦い、痛ましい事件が続き、日本では未曾有の震災が継続しております。お釈迦さまが説かれた縁起(生かされて生きている)という真理を実感し、心に余裕のあるときには慈悲(生きとし生けるものに対する分け隔ての無い大いなる友愛と心を重ねる同情)の精神に基づき、他人ではなく仲間とともに生きる社会であるという意識を持って、拘らず、返礼を求めず、生かされていることの感謝の表現として出来るときに、出来る対象に、出来るかたちで、布施〔法施(佛教を説く)・財施(金品を差し出す)・無財施(柔和な顔、身体を他者のために使う等)・無畏施(安心を与える)〕に代表される菩薩行を実践することを理想としつつ、煩悩にまみれ、善悪ではなく損得ばかり考えて生きている自己中心的な己の現実を見つめながら、法然院という場をお預かりし、信心の確立、学び、安らぎ、出会いの場として皆様方と集い、少しでも心豊かに暮らせる社会となりますよう、法然上人の教えの現代的意義を説いてまいりたく存じます。社会的役割を担って生きることが現代における生きがいとなっておりますが、寺は参っていただく処ではなく、会社では肩書があり、家に帰られても家での役割に押し潰されそうな時に、肩書や役割を外して帰って来ていただき、慈悲に溢れる佛と向き合い、楽になっていただく処です。

 心の潤いと糧の補給に体調に留意されつつ、お立ち寄り下さい、「阿弥陀さん、ただいま!」と。

                               合掌

                          法然院  梶田真章


 まだ1年、あるいは2年は新型コロナウイルスと共存してゆかなければなりません。来年に延期された東京オリンピックの開催も危ぶまれる状況です。

 感染拡大の防止に留意しつつ、下記の行事、集いを執り行います。今後の状況の変化によりましては行事、集いを延期または中止することもございますので、ご参加いただける方は実施の有無を直前にご確認下さい。


「冨森士史(とみもり ひとふみ)個展」
〜gravity〜

12月 1日(火)〜 6日(日)

午前11時〜午後5時

(最終日は午後4時まで) 

鑑賞無料

於 講堂

連絡先
 e-mail:hitofumitomimori@icloud.com
URL www.htomimori.com


「中野 亘 陶展」
『つちのはすをささぐ』

12月 3日(木)〜 9日(水)

午前10時〜午後4時 

鑑賞無料

於 南書院

亘陶房:
滋賀県東近江市糠塚町188 Tel.0748-24-0882


「阿満利麿著『私のよりどころ』を読む」

12月 3日(木)

午後1時半〜3時45分 

参加料 御志納

於 本坊

テキストを事前にお読み下さい。テキストをご希望の方はお申し越し下さい。お送りいたします。


「第64回 善気山専修(せんじゅ)念佛塾」
『選択本願念佛集』を読む その4 第3章」

12月 6日(日)

午後3時〜6時 

於 本坊

午後3時〜3時20分  念佛一会(いちえ)  本堂にて念佛を唱えます。

午後3時半〜6時    講話会        講師:梶田真章   
                       後半は対話によって深めます。

参加料 1000円(当日、お納め下さい。)

お申し込み:電話、e-mailにて法然院サンガまで

テキスト『選択本願念仏集』(阿満利麿訳・解説)(角川ソフィア文庫)を
購入される方は別に700円が必要です。


「成道会(じょうどうえ)」

12月 8日(火)

午前10時半

 お釈迦さまの成道(悟りを得られたこと)を讃え、報恩感謝の念を込めて本堂で法要を厳修し、経蔵に参拝いたします。準備の都合上、ご参加下さる方は12月5日までに必ずご予約下さい。


「東北関東大震災物故衆生月忌追悼法要」

12月11日(金)

午前11時 

参加 御志納

於 本堂

 地震発生から9年9ヶ月。追悼や復興への決意を何らかの形で表現されたい方はお集まり下さい。

 志納されたお金は「いわき放射能市民測定室たらちね」へ寄付いたします。


「寺西重郎著『日本型資本主義〜その精神の源〜』(*)を読む」
第3回 

(*)中公新書

12月17日(木)

午後1時半〜3時45分

於 本坊

講師:梶田真章

参加料 御志納

(テキストをお持ちでない方は別に950円が必要です。)


「第285回 善気山念佛会(ぜんきさんねんぶつえ)」

12月20日(日)

午後3時〜6時15分 

参加料 御志納

於 本坊

準備の都合上、第3部にご参加の方は必ずご予約下さい(定員30名)。

プログラムの一部へのご参加も歓迎いたします。

第1部 午後3時 〜 3時半   おつとめ  本堂でご一緒に礼拝をいたします。

第2部 午後3時半〜4時45分  おはなし 

                 「対談」

                  松本紹圭(未来住職塾塾長)
                        ×
                  森田真生(独立研究者)

第3部 午後5時〜6時15分   「歳末落語会」 

                  出演:桂 千朝、桂 紅雀、桂 米輝

「2020年 法然院サンガ 歳末懇親会」は新型コロナウイルス感染拡大の状況に鑑み、中止とさせていただきます。


「除夜の鐘」

12月31日(木)

午後11時半〜 

       参詣者に一つずつ鐘を撞いていただき、年を越します。

参加料 御志納

於 鐘楼

        お申し込み不要です。先着順にお並び下さい。

       長時間お並びいただきますので防寒にご留意下さい。


「新春法話」
『共に生きる〜絆と縁、愛と慈悲〜』

 1月 1日(金・祝)

午後2時〜3時 

講師:梶田真章

参加料 御志納

於 本坊


「新春法話」
『共に生きる〜絆と縁、愛と慈悲〜』 

 1月 2日(土)

午後2時〜3時 

講師:梶田真章

参加料 御志納

於 本坊


「東北関東大震災 物故衆生 月忌 追悼法要」

 1月11日(月・祝)

午前11時  参加料 御志納

於 本堂

 地震発生から9年10ヶ月。追悼や復興への決意を何らかの形で表現されたい方はお集まり下さい。

 志納されたお金は「いわき放射能市民測定室たらちね」へ寄付いたします。


「2021年 法然院サンガ 新年の集い」

ご都合のよい時刻からご参加下さい。

第1部 午後2時 〜 2時半   「新春のお念佛」

                 本堂でご一緒に南無阿弥陀佛を唱えます。

第2部 午後2時半〜3時15分  法話

                 「今年も専修(せんじゅ)念佛に生きる」

                 梶田 真章

第3部 午後3時半〜4時45分  大道芸で新春を寿ぐ

                 出演 「遊びの玉手箱」大塚珠代さん 他

「2021年 法然院サンガ新年宴会」は新型コロナウイルス感染拡大の状況に鑑み、中止とさせていただきます。


「森田真生著『“弱さの自覚”が開く生態学的紐帯』を読む」

 1月14日(木)

午後1時半〜3時45分 

参加料 御志納

於 本坊

テキストを事前にお読み下さい。

テキストをご希望の方はお申し越し下さい。お送りいたします。


「兵庫県南部地震 物故衆生追悼の集い」

 1月16日(土)

午後2時 

 当院では震災後1ヶ月、3ヶ月、初盆、一周忌、一周忌以降は毎年1月16日か17日に追悼の集いを開いてまいりました。ご都合の良い時刻からご参加下さい。

第1部 午後2時

「兵庫県南部地震 27回忌 物故衆生追悼法要」           於 本堂

第2部 午後2時45分

「兵庫県南部地震の被災地に向けて追悼と希望の鐘を鳴らす」      於 鐘楼

  *ご参詣の皆様方に、被災地に向けて一打ずつ鐘を撞いて頂きます。

第3部 午後3時15分〜4時 

「追悼演奏」             揚琴(ようきん・ヤンチン):友枝 良平

於 本坊

 友枝さんには震災後、毎年、追悼演奏をお願いしてきました。 友枝さんが奏でる揚琴の響きに震災でこの世から失われたいのちとご自身のいのちとの共鳴・重なりを感じていただければと存じます。


「寺西重郎著『日本型資本主義〜その精神の源〜』(*)を読む」
第4回 

(*)中公新書

 1月21日(木)

午後1時半〜3時45分

於 本坊

講師:梶田真章

参加料 御志納

(テキストをお持ちでない方は別に950円が必要です。)


特に記載のない限り、会場は法然院です。

ご予約は24時間、電話、FAX、E-mailにて承ります。

〒606-8422 京都市左京区鹿ヶ谷御所ノ段町30番地 法然院 内
法然院サンガ

Tel. 090-1899-3689   Fax. 075-752-1083
E-mail:Byakurenja@aol.com
E-mail:byakurenja25@docomo.ne.jp
法然院のホームページ http://www.honen-in.jp/
法然院森のセンターのホームページ http://fieldsociety.la.coocan.jp/


郵便振替口座

口座記号番号:01050?4?60318

加入者名:本山獅子谷法然院(ほんざんししがたにほうねんいん)


ゆうちょ銀行 一〇九(イチゼロキュウ)店

当座預金 口座番号:0060318

名義:本山獅子谷法然院


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お問い合わせ

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