法然院サンガ: 336

法然院サンガからのご案内

N-0336-J

2020年10月 1日更新

法然院サンガ

法然院サンガからの御案内
並びに 
「法然院災害対策基金」へ御寄付のお願い

南無阿弥陀佛。

 境内はすっかり秋の風情となり、秋海棠(しゅうかいどう)や酔芙蓉(すいふよう)が盛りを迎えました。方丈庭園では藤袴(ふじばかま)が咲き出しそうです。秋明菊(しゅうめいぎく)は一輪咲きました。いかがお過ごしでいらっしゃいますか。

 新型コロナウイルスの感染につきましては、このところ、東京都、大阪府を中心にPCR検査陽性確認者数が高止まりで京都市内でも陽性確認者数が増減を繰り返し、感染拡大の第2波は未だ終息に向っていないようです。心休まられる暇のない医療従事者の皆様方の獅子奮迅のご尽力には普段にも増して深い敬意と感謝の念を抱き、他界された方々には心から哀悼の意を表し、念佛を唱えています。皆様方もまだまだ先の見通しの立たない不自由な暮らしを強いられ不安な日々をお過ごしのことと心よりお見舞いを申し上げます。お届けいただいた政府支給のマスク等は大阪市釜ヶ崎へ届けていただける知人に託しました。

 このような状況ですが、引き続き「法然院 災害対策基金(一口1万円で目標は1億円)を積み立てております。現在まで賜わりました御寄付は約2120万円となっております。受入口座は下記の通りです。宜しくお願い申し上げます。

  京都銀行  銀閣寺支店  普通預金  口座番号:0436184 
  口座名義:宗教法人 法然院

 御本尊に供えられた菓子や果物のお下がりを貧困家庭におすそ分けする「おてらおやつクラブ」にも協力しておりますので、御家庭で余っている食品(菓子・果物・米・海苔・醤油・油など)をお届け下されば有効に活用させていただきます。

 東北地方太平洋沖地震と大津波、東京電力福島第一原子力発電所の事故から9年余り経ちますが、未だ大震災後ではなく、大震災真只中の日本です。原子力発電は、たとえ発電所における事故がなくとも、ウラン採掘によりオーストラリアの先住民の居住地など鉱山周辺の大地を汚染し、発電所で働く作業員の方々に放射線による被曝を日常的に強い、膨大な時間に亘って廃棄できない放射能汚染物質を管理し続けなければならないという、人類を含め、地球上の生き物とは共存できない事業です。私は、福島第一原子力発電所の事故以降、原子力発電所の無かった日本に戻ることに明日への希望を見出したいと思います。

 サンガはサンスクリットで共同体を意味し、漢訳では僧伽(そうぎゃ)、略が僧です。従って僧は出家者個人を表す言葉ではなく、佛教を信じ、実践する人々の集いを意味しました。佛(真理に目覚めた人)、法(真理・教え)、僧の三宝を敬うことが佛教者の基本的な態度として定められておりますが僧を敬うとは仲間を大切にすることを意味します。800年前に法然上人(1133〜1212)は「どんな人間でも『南無阿弥陀佛』と唱えれば一切衆生を目覚めさせる阿弥陀佛の本願の力〔他力〕によって阿弥陀佛が建立した清らかな世界(浄土)である極楽に往生し、佛の力で悟らせていただけるから、『南無阿弥陀佛』と唱えられるだけ唱えて生きよ。」と教えられました。信心を定めて『南無阿弥陀佛』と唱えるのではなく『南無阿弥陀佛』と唱えていると信心が定まってゆくのです。法然上人の佛教では『南無阿弥陀佛』を唱えながら、この世で何を願い如何に生きてゆくのかは個々の意思に任されています。

 新型コロナウイルスの感染拡大により他の出来事についての情報に接する機会が減っておりますが、世界では出口の無い戦い、痛ましい事件が続き、日本では未曾有の震災が継続しております。お釈迦さまが説かれた縁起(生かされて生きている)という真理を実感し、心に余裕のあるときには慈悲(生きとし生けるものに対する分け隔ての無い大いなる友愛と心を重ねる同情)の精神に基づき、他人ではなく仲間とともに生きる社会であるという意識を持って、拘らず、返礼を求めず、生かされていることの感謝の表現として出来るときに、出来る対象に、出来るかたちで、布施〔法施(佛教を説く)・財施(金品を差し出す)・無財施(柔和な顔、身体を他者のために使う等)・無畏施(安心を与える)〕に代表される菩薩行を実践することを理想としつつ、煩悩にまみれ、善悪ではなく損得ばかり考えて生きている自己中心的な己の現実を見つめながら、法然院という場をお預かりし、信心の確立、学び、安らぎ、出会いの場として皆様方と集い、少しでも心豊かに暮らせる社会となりますよう、法然上人の教えの現代的意義を説いてまいりたく存じます。社会的役割を担って生きることが現代における生きがいとなっておりますが、寺は参っていただく処ではなく、会社では肩書があり、家に帰られても家での役割に押し潰されそうな時に、肩書や役割を外して帰って来ていただき、慈悲に溢れる佛と向き合い、楽になっていただく処です。

 心の潤いと糧の補給に体調に留意されつつ、お立ち寄り下さい、「阿弥陀さん、ただいま!」と。

                               合掌

                          法然院  梶田真章


 まだ1年、あるいは2年は新型コロナウイルスと共存してゆかなければなりません。来年に延期された東京オリンピックの開催も危ぶまれる状況です。

 感染拡大の防止に留意しつつ、下記の行事、集いを執り行います。今後の状況の変化によりましては行事、集いを延期または中止することもございますので、ご参加いただける方は実施の有無を直前にご確認下さい。


「つむぎ 佐藤竜子」

 9月29日(火)〜10月 4日(日)

午前10時〜午後5時(最終日は午後4時まで)

植物染め 紬織着尺・帯

賛助出品 秦 世和(錫工芸)

於 南書院


鴻上尚史・佐藤直樹著
「『同調圧力〜日本社会はなぜ息苦しいのか〜』(*)を読む」
第1回

(*)講談社現代新書

10月 1日(木)

午後1時半〜3時45分

参加料 御志納

於 本坊

 まえがき、序章「コロナで炙り出された『世間』」、第1部「『世間』が生み出す同調圧力」を題材に語り合います。

テキスト[840円+税]をご購入の上、事前にお読み下さい。


「朝日カルチャーセンター京都公開講座」
「佛教と出逢う」
『はじめての佛教』

10月 7日(水)、11月18日(水)、12月 2日(水)

午前10時半〜正午 

講師: 梶田真章

於 朝日カルチャーセンター京都
(河原町通三条上ル東側 京都朝日会館8階)

受講料 7,920円(3回)

会員のみが受講できます。

入会金は5000円ですが、70歳以上の方は入会金不要です。

お申し込みは、朝日カルチャーセンター京都(Tel.075-231-9693)へ

インターネット予約 http://www.asahi-culture.co.jp


「東北関東大震災 物故衆生 月忌 追悼法要」

10月 9日(金)

午前11時 

参加 御志納

於 本堂

 地震発生から9年7ヶ月。追悼や復興への決意を何らかの形で表現されたい方はお集まり下さい。

 志納されたお金は「いわき放射能市民測定室たらちね」へ寄付いたします。


寺西重郎著
「『日本型資本主義〜その精神の源〜』(*)を読む」
第1回

(*)中公新書

10月15日(木)

午後1時半〜3時45分

於 本坊

講師:梶田真章

参加料 御志納

(テキストをお持ちでない方は別に950円が必要です。)


「第283回 善気山念佛会(ぜんきさんねんぶつえ)」

10月26日(月)

午後3時〜5時45分 

参加料 御志納

プログラムの一部へのご参加も歓迎いたします。

ご都合のよい時刻からご参加下さい。

第1部

午後3時 〜 3時半      おつとめ
                本堂でご一緒にお経と念佛を唱えます。

第2部

午後3時半〜4時半       おはなし
                「現代に生きる寺院の可能性」 梶田真章

第3部

午後4時45分〜5時45分   落語
                出演  桂 雀太 師

桂 雀太


 1977年、奈良県五條市生まれ。関西大学卒業後、2002年5月に桂雀三郎に入門。同年7月、大阪トリイホール での「雀三郎みなみ亭」にて初舞台。2016年、NHK新人落語大賞受賞。2017年、咲くやこの花賞。2018年、 繁昌亭大賞奨励賞。2019年、上方落語若手噺家グランプリ優勝。2019年、文化庁芸術祭賞新人賞。


「秋季 伽藍内特別公開」

11月1日(日)〜7日(土)

午前9時〜午後4時 

入山料 800円

 方丈の重要文化財の狩野光信筆の襖絵、堂本印象筆の襖絵、大書院の龍の襖絵などをご鑑賞下さい。

随時、法話もいたしております。

法話の時刻は毎日変わります。聴講ご希望の方は当日の朝に時刻をお問い合わせ下さい。           

                                 合掌


「富永成風 『希望の光』」
第20回記念展

11月 1日(日)〜 7日(土)

午前10時〜午後4時 

鑑賞 無料

於 南書院

 あらゆるものは繋がり、あらゆるものは掛け替えのないもの、あらゆるものの大切さに気付く時に、希望の光は輝きはじめ、絆の意味を教えてくれるのかも。

                               合掌

富永成風


 1942年、京都に生まれる。1971年、林大功塾より独立。2008年、町田泰宣塾、入塾。2013年、「希望の光富永成風展」(気仙沼 リアスアーク美術館)、第45回スペイン美術賞展にてパリ国際サロン賞、第18回総合水墨 画展作家部門にて文部科学大臣賞。2017年、第57回公益社団法人日本南画院展にて南画院橋村賞受賞。

〒601?1121 京都市左京区静市静原町732

Tel.075-741-3338 seifu@seifu-japan.com


「野中久行 染めの手しごと」
『小さな着物展』

11月 3日(火・祝)〜 8日(日)

午前11時〜午後4時 

於 講堂

連絡先:染スタジオちゃー
 Tel.075-701-6900
(野中さん)


「東北関東大震災物故衆生 月忌追悼法要」

11月11日(水)

午前11時 

参加 御志納

於 本堂

 地震発生から9年8ヶ月。追悼や復興への決意を何らかの形で表現されたい方はお集まり下さい。

 志納されたお金は「いわき放射能市民測定室たらちね」へ寄付いたします。


鴻上尚史・佐藤直樹著
「『同調圧力〜日本社会はなぜ息苦しいのか〜』(*)を読む」
第2回

(*)講談社現代新書

11月12日(木)

午後1時半〜3時45分

参加料 御志納

於 本坊

 第2部「同調圧力の正体」、あとがき を題材に語り合います。

テキスト[840円+税]をご購入の上、事前にお読み下さい。


寺西重郎著
「『日本型資本主義〜その精神の源〜』(*)を読む」
第2回

(*)中公新書

11月19日(木)

午後1時半〜3時45分

於 本坊

講師:梶田真章

参加料 御志納

(テキストをお持ちでない方は別に950円が必要です。)


「第20回 悲願会(ひがんえ)」
〜悲願に生きる菩薩行の実践〜」

11月21日(土)〜23日(月・祝) 

法要を厳修し、茶会や展示を行い、コンサートを開きます。

詳細は未定です。


「第284回 善気山念佛会(ぜんきさんねんぶつえ)」

11月26日(木)

午後3時〜5時45分 

参加料 御志納

プログラムの一部へのご参加も歓迎いたします。

ご都合のよい時刻からご参加下さい。

第1部

午後3時 〜 3時半    おつとめ

              本堂でご一緒にお経と念佛を唱えます。


第2部

午後3時半〜4時半     おはなし

              「『浄土勤行式』を読む」その1  梶田真章


第3部

午後4時45分〜5時45分 「ゆらぎ」

              尺八:岩本みち子、箏:伊藤志野


特に記載のない限り、会場は法然院です。

ご予約は24時間、電話、FAX、E-mailにて承ります。

〒606-8422 京都市左京区鹿ヶ谷御所ノ段町30番地 法然院 内
法然院サンガ

Tel. 090-1899-3689   Fax. 075-752-1083
E-mail:Byakurenja@aol.com
E-mail:byakurenja25@docomo.ne.jp
法然院のホームページ http://www.honen-in.jp/
法然院森のセンターのホームページ http://fieldsociety.la.coocan.jp/


郵便振替口座

口座記号番号:01050?4?60318

加入者名:本山獅子谷法然院(ほんざんししがたにほうねんいん)


ゆうちょ銀行 一〇九(イチゼロキュウ)店

当座預金 口座番号:0060318

名義:本山獅子谷法然院


法然院サンガ一覧へ!

TOPページへ!


お問い合わせ

〒606-8422 京都市左京区鹿ヶ谷御所ノ段町30番地
TEL: 075-771-2420 FAX: 075-752-1083
E-mail: Byakurenja@aol.com