法然院サンガ: 334

法然院サンガからのご案内

N-0334-J

2020年 8月 3日更新

法然院サンガ

法然院サンガからの御案内
並びに 
「法然院災害対策基金」へ御寄付のお願い

南無阿弥陀佛。

 境内では廬山白蓮(ろざんびゃくれん)が既に11輪咲き、あと2輪の花茎が伸びています。近畿地方は7月31日に漸く梅雨が明けましたが、7月は各地で豪雨による被害が続き、心が痛みました。3日から4日にかけては熊本県を流れる球磨川水系の13箇所で氾濫・決壊、7日から9日にかけては九州北部の筑後川水系で氾濫、大分県日田市などで大きな被害が出ました。7日〜8日には木曽川水系の岐阜県飛騨川などで氾濫、13日〜14日には島根県西部の江の川が江津市で氾濫が発生しました。更に28日〜29日には山形県の最上川水系の5箇所で氾濫が発生しました。当院でも山から大量の水の流入が続き、放生池の水は溢れ続けていました。未だ水位は高いままです。被災された皆様方には心よりお見舞いを申し上げます。新型コロナウイルス感染症に関する緊急事態措置を実施すべき区域が4月16日に全国に広げられて以降も東京都、大阪府を中心に感染の拡大が続いていましたが、皆様方が外出を控えられた結果、感染拡大の速度は緩やかになり、全国に出されていた緊急事態宣言は5月25日に解除されました。しかしこのところ、東京都、大阪府を中心に愛知県、沖縄県でも再びPCR検査陽性確認者数が増え、京都市内でもじわじわと陽性確認者数が増えて感染拡大の第2波がやってきたようです。医療従事者の皆様方の獅子奮迅のご尽力には普段にも増して深い敬意と感謝の念を抱き、他界された方々には心から哀悼の意を表し、念佛を唱えています。 皆様方もまだまだ先の見通しの立たない不自由な暮らしを強いられ、不安な日々をお過ごしのことと心よりお見舞いを申し上げます。これまでにお届けいただいた政府支給のマスク等は大阪市の釜ヶ崎へ届けていただける知人に託しました。

 実施を延期していた[5月3日〜5日に勤めるはずでした]東北関東大震災の被災者支援のための「第19回 悲願会」は、新型コロナウイルス感染拡大防止に留意しつつ7月24日(金・祝)、25日(土)に勤め、今回も多数の皆様方のご出演、ご協力、ご支援を得て360,992円の御志納金を被災者を支援されている団体に寄付させていただきました。今回は熊本県水俣市の西生院様[災害支援基地を立ち上げ、熊本県南部の復旧支援活動中]へも送金させていただきました。心より御礼を申し上げます。

 このような状況ですが、引き続き「法然院 災害対策基金[一口1万円で目標は1億円]を積み立てております。現在まで賜わりました御寄付は約2015万円となっております。受入口座は下記の通りです。宜しくお願い申し上げます。おります。受入口座は下記の通りです。宜しくお願い申し上げます。

  京都銀行  銀閣寺支店  普通預金  口座番号:0436184 
  口座名義:宗教法人 法然院

 御本尊に供えられた菓子や果物のお下がりを貧困家庭におすそ分けする「おてらおやつクラブ」にも協力しておりますので、御家庭で余っている食品(菓子・果物・米・海苔・醤油・油など)をお届け下されば有効に活用させていただきます。

 東北地方太平洋沖地震と大津波、東京電力福島第一原子力発電所の事故から9年余り経ちますが、未だ大震災後ではなく、大震災真只中の日本です。原子力発電は、たとえ発電所における事故がなくとも、ウラン採掘によりオーストラリアの先住民の居住地など鉱山周辺の大地を汚染し、発電所で働く作業員の方々に放射線による被曝を日常的に強い、膨大な時間に亘って廃棄できない放射能汚染物質を管理し続けなければならないという、人類を含め、地球上の生き物とは共存できない事業です。私は、福島第一原子力発電所の事故以降、原子力発電所の無かった日本に戻ることに明日への希望を見出したいと思います。

 サンガはサンスクリットで共同体を意味し、漢訳では僧伽(そうぎゃ)、略が僧です。従って僧は出家者個人を表す言葉ではなく、佛教を信じ、実践する人々の集いを意味しました。佛(真理に目覚めた人)、法(真理・教え)、僧の三宝を敬うことが佛教者の基本的な態度として定められておりますが僧を敬うとは仲間を大切にすることを意味します。800年前に法然上人(1133〜1212)は「どんな人間でも『南無阿弥陀佛』と唱えれば一切衆生を目覚めさせる阿弥陀佛の本願の力〔他力〕によって阿弥陀佛が建立した清らかな世界(浄土)である極楽に往生し、佛の力で悟らせていただけるから、『南無阿弥陀佛』と唱えられるだけ唱えて生きよ。」と教えられました。信心を定めて『南無阿弥陀佛』と唱えるのではなく『南無阿弥陀佛』と唱えていると信心が定まってゆくのです。法然上人の佛教では『南無阿弥陀佛』を唱えながら、この世で何を願い如何に生きてゆくのかは個々の意思に任されています。世界中で出口の無い戦い、痛ましい事件、日本では未曾有の震災が継続しておりますが、お釈迦さまが説かれた縁起(生かされて生きている)という真理を実感し、心に余裕のあるときには慈悲(衆生に対する分け隔ての無い大いなる慈しみと心を重ねる悲しみ)の精神に基づき、他人ではなく仲間とともに生きる社会であるという意識を持って、拘らず、返礼を求めず、生かされていることの感謝の表現として出来る時に、出来る対象に、出来る形で、布施〔法施(佛教を説く)・財施(金品を施す)・無財施(柔和な顔、身体を他者の為に使う等)・無畏施(安心を与える)〕などの菩薩行を実践することを理想としつつ、煩悩にまみれ、善悪ではなく損得ばかり考えて生きている自己中心的な己の現実を見つめながら法然院という場をお預かりし、信心の確立、学び、安らぎ、出会いの場として皆様と集い、少しでも心豊かに暮らせる社会となりますよう、法然上人の教えの現代的意義を説いてまいりたく存じます。社会的役割を担って生きることが現代における生きがいとなっておりますが、寺は参っていただく処ではなく、社会では肩書があり、家に帰られても家での役割に押し潰されそうな時に肩書や役割を外して帰って来ていただき、大慈悲に溢れる佛と向き合い、楽になっていただく処です。

 心の潤いと糧の補給に体調に留意されつつ、お立ち寄り下さい、「阿弥陀さん、ただいま!」と。

                               合掌

                          法然院  梶田真章


 まだ1年、あるいは2年は新型コロナウイルスと共存してゆかなければなりません。来年に延期された東京オリンピックの開催も危ぶまれる状況です。

 感染拡大の防止に留意しつつ、下記の行事、集いを執り行います。今後の状況の変化によりましては行事、集いを延期または中止することもございますので、ご参加いただける方は実施の有無を直前にご確認下さい。


「朝日カルチャーセンター京都公開講座」
佛教と出逢う
『はじめての佛教』

8月5日(水)、9月2日(水)

午前10時半〜正午

講師:梶田真章

於 朝日カルチャーセンター京都
(河原町通三条上ル東側 京都朝日会館8階)

受講料は、お問い合わせ下さい。

会員のみが受講できます。

入会金は5000円ですが、70歳以上の方の入会金は不要です。

お申し込みは朝日カルチャーセンター京都(Tel.075-231-9693)へ 

インターネット予約 http://www.asahi-culture.co.jp


「岩田健太郎著『感染症は実在しない』(*)を読む」
第2回

(*)集英社インターナショナル新書

 8月 6日(木)

午後1時半〜3時45分 

参加料 御志納

於 本坊

 第5章 新型インフルエンザも実在しない、第6章 他の感染症も実在しない、第7章 メタボ、がん… 感染症じゃない病気も実在しない、第8章 関心相関的に考える、第9章 科学的に、本当に科学的に考えてみる

テキスト(980円+税)をご購入の上、事前にお読み下さい。


「第15回 善気山文化塾」
『新型コロナウイルスと共に生きる日本人に伝えたいこと』

 8月 9日(日)

午後1時半〜3時 

於 本坊

お話:京都精華大学学長 Oussouby Sacko(ウスビ・サコ)先生

参加料 一般:1000円 大学生:500円 高校生以下:無料  

定員 50名

ご予約は法然院サンガまで

定員に達し次第締め切ります。必ずご予約下さい。当日券はございません。

Oussouby Sacko
(ウスビ・サコ)


 1966年、マリ共和国の首都バマコ生まれ。高校卒業後、中華人民共和国の北京語言学院に派遣され留学。その後、南京市の東南大学で建築学を学ぶ。卒業後大学院で建築デザインを専攻。1988年12月にアフリカ人学生寮が中国人学生から襲撃を受けるという大規模な人種差別事件が起こり、母国の大使館で保護される。東南大学での5年間を経て中国での研究に不自由を感じ、母国で国家公務員として採用される予定も経済の悪化で延期されたため、日本に行くことを決断。1991年に来日し、京都大学大学院工学研究科の修士課程を経て京都大学大学院 建築学専攻博士課程修了、工学博士。1999年までの8年間、日本語を学習。2001年に京都精華大学人文学部講師に就任。2002年に日本国籍取得。2013年、人文学部教授、学部長に就任。専攻は空間人類学で住宅計画・住まい・住み方の研究。住宅デザインと生活様式の関連を様々な国で調査、行動観察し、良い人間関係やコミュニティを築く環境を研究する。2018年4月1日、京都精華大学学長に就任。フランス語、英語、中国語、長年の京都市在住で関西弁も流暢である。


    「東北関東大震災 物故衆生月忌 並びに 盂蘭盆追悼法要」

8月11日(火)

午前11時 

参加 御志納

於 本堂

 地震発生から9年5ヶ月。追悼や復興への決意を何らかの形で表現されたい方はお集まり下さい。

 志納されたお金は「いわき放射能市民測定室たらちね」へ寄付いたします。


「お盆のこころ『佛教と先祖教』」

8月16日(日)

午後3時〜4時 

梶田真章

参加料 御志納

於 本堂


「石井公成著『東アジア仏教史』(*)を読む」
第11回

(*)岩波新書

8月20日(木)

午後1時半〜3時45分

於 本坊

講師:梶田真章

参加料 御志納
(テキストをお持ちでない方は別に950円が必要です。)


「地蔵盆(じぞうぼん)おつとめ」

8月24日(月)

午後2時

おやつ・福引・大道芸

参加 志納

於 本堂

 佛・菩薩にはそれぞれの縁日(有縁日)があり、薬師如来は8日、阿弥陀如来は15日、観音菩薩は18日、大日如来・不動尊は28日とされています。地蔵菩薩の縁日は24日で、特に8月(旧暦では7月)24日を地蔵盆と称し、年中行事の一つとして地蔵菩薩を讃え、感謝する法要を厳修します。参詣者が輪になって大きな数珠を回しながら『南無地蔵大菩薩』と唱え、お地蔵さまの徳を讃えます。お子さま連れで多数ご参詣下さい。勿論、大人の方のみのご参詣も歓迎いたします。

 法要終了後は、おやつ呈上・福引に続き、大阪から「遊びの玉手箱」の皆様をお迎えし、大道芸をお楽しみいただきます。準備の都合上、ご参加いただける方は8月20日までに法然院サンガへお申込み下さい。


「第281回 善気山念佛会(ぜんきさんねんぶつえ)」

8月26日(水)

午後3時〜5時45分

参加料 御志納

於 本坊

プログラムの一部へのご参加も歓迎いたします。

第1部 午後3時 〜 3時半

    おつとめ

    本堂でご一緒にお経と念佛を唱えます。

第2部 午後3時半〜4時半

    おはなし

    日本佛教史9 明治時代  梶田真章

第3部 午後4時45分〜5時45分

    京の創作怪談シリーズ最新作「怪談 たたり三味線 三の糸」

    語り まつむら眞弓さん(女優)


「岩田健太郎著『感染症は実在しない』(*)を読む」
第3回

(*)集英社インターナショナル新書

 9月 3日(木)

午後1時半〜3時45分 

参加料 御志納

於 本坊

 第10章 医者は総じて恣意的な存在、第11章 価値交換としての医療の価値、第12章 病気という現象を見据えて、しなやかに生きていくために、を題材に語り合います。

テキスト(980円+税)をご購入の上、事前にお読み下さい。


特に記載のない限り、会場は法然院です。

ご予約は24時間、電話、FAX、E-mailにて承ります。

〒606-8422 京都市左京区鹿ヶ谷御所ノ段町30番地 法然院 内
法然院サンガ

Tel. 090-1899-3689   Fax. 075-752-1083
E-mail:Byakurenja@aol.com
E-mail:byakurenja25@docomo.ne.jp
法然院のホームページ http://www.honen-in.jp/
法然院森のセンターのホームページ http://fieldsociety.la.coocan.jp/


郵便振替口座

口座記号番号:01050?4?60318

加入者名:本山獅子谷法然院(ほんざんししがたにほうねんいん)


ゆうちょ銀行 一〇九(イチゼロキュウ)店

当座預金 口座番号:0060318

名義:本山獅子谷法然院


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お問い合わせ

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