法然院サンガ: 332

法然院サンガからのご案内

N-0332-J

2020年 5月30日更新

法然院サンガ

法然院サンガからの御案内
並びに 
「法然院災害対策基金」へ御寄付のお願い

南無阿弥陀佛。

 境内は緑を愛でる季節となりました。方丈庭園と中庭の池では無数のモリアオガエルのオタマジャクシが元気に泳いでいます。5年前に茶室「如意庵」の傍に植えたオオバオオヤマレンゲ(大葉大山蓮華)が今年は五輪の花を咲かせそうです(既に三輪咲きました)。紫陽花も咲き出してまいりました。新型コロナウイルス感染症に関する緊急事態措置を実施すべき区域が4月16日に全国に広げられて以降も東京都、大阪府を中心に感染の拡大が続いていましたが皆様方が外出を控えられた結果、感染拡大の速度は緩やかになり、全国に出されていた緊急事態宣言は5月25日に解除されました。医療従事者の皆様方の獅子奮迅のご尽力には普段にも増して深い敬意と感謝の抱き、他界された方々には心から哀悼の意を表し、念佛を唱えます。

 皆様方もまだまだ先の見通しの立たない不自由な暮らしを強いられ、不安な日々をお過ごしのことと心よりお見舞いを申し上げます。政府から届いたマスクを使用されない方は、開封されずに当院までお届けいただければマスクの届かないホームレスの方々を支援されている団体などに送らせていただきます。あるいは下記宛直接お送り下さい。 

  〒805?0015 北九州市八幡東区荒生田2?1?32
  ホームレス支援全国ネットワーク 宛

 このような状況ですが、引き続き「法然院 災害対策基金[一口1万円で目標は1億円]を積み立てております。現在まで賜わりました御寄付は約1670万円となっております。受入口座は下記の通りです。宜しくお願い申し上げます。

  京都銀行  銀閣寺支店  普通預金  口座番号:0436184 
  口座名義:宗教法人 法然院

 御本尊に供えられた菓子や果物のお下がりを貧困家庭におすそ分けする「おてらおやつクラブ」にも協力しておりますので、御家庭で余っている食品(菓子・果物・米・海苔・醤油・油など)をお届け下されば有効に活用させていただきます。

 東北地方太平洋沖地震と大津波、東京電力福島第一原子力発電所の事故から8年8ヶ月経ちますが、未だ大震災後ではなく、大震災真只中の日本です。原子力発電は、たとえ発電所における事故がなくとも、ウラン採掘によりオーストラリアの先住民の居住地など鉱山周辺の大地を汚染し、発電所で働く作業員の方々に放射線による被曝を日常的に強い、膨大な時間に亘って廃棄できない放射能汚染物質を管理し続けなければならないという、人類を含め、地球上の生き物とは共存できない事業です。私は、福島第一原子力発電所の事故以降、原子力発電所の無かった日本に戻ることに明日への希望を見出したいと思います。

 サンガはサンスクリットで共同体を意味し、漢訳では僧伽(そうぎゃ)、略が僧です。従って僧は出家者個人を表す言葉ではなく、佛教を信じ、実践する人々の集いを意味しました。佛(真理に目覚めた人)、法(真理・教え)、僧の三宝を敬うことが佛教者の基本的な態度として定められておりますが僧を敬うとは仲間を大切にすることを意味します。800年前に法然上人(1133〜1212)は「どんな人間でも『南無阿弥陀佛』と唱えれば一切衆生を目覚めさせる阿弥陀佛の本願の力〔他力〕によって阿弥陀佛が建立した清らかな世界(浄土)である極楽に往生し、佛の力で悟らせていただけるから、『南無阿弥陀佛』と唱えられるだけ唱えて生きよ。」と教えられました。信心を定めて『南無阿弥陀佛』と唱えるのではなく『南無阿弥陀佛』と唱えていると信心が定まってゆくのです。法然上人の佛教では『南無阿弥陀佛』を唱えながら、この世で何を願い如何に生きてゆくのかは個々の意思に任されています。世界中で出口の無い戦い、痛ましい事件、日本では未曾有の震災が継続しておりますが、お釈迦さまが説かれた縁起(生かされて生きている)という真理を実感し、心に余裕のあるときには慈悲(衆生に対する分け隔ての無い大いなる慈しみと心を重ねる悲しみ)の精神に基づき、他人ではなく仲間とともに生きる社会であるという意識を持って、拘らず、返礼を求めず、生かされていることの感謝の表現として出来る時に、出来る対象に、出来る形で、布施〔法施(佛教を説く)・財施(金品を施す)・無財施(柔和な顔、身体を他者の為に使う等)・無畏施(安心を与える)〕などの菩薩行を実践することを理想としつつ、煩悩にまみれ、善悪ではなく損得ばかり考えて生きている自己中心的な己の現実を見つめながら法然院という場をお預かりし、信心の確立、学び、安らぎ、出会いの場として皆様と集い、少しでも心豊かに暮らせる社会となりますよう、法然上人の教えの現代的意義を説いてまいりたく存じます。社会的役割を担って生きることが現代における生きがいとなっておりますが、寺は参っていただく処ではなく、社会では肩書があり、家に帰られても家での役割に押し潰されそうな時に肩書や役割を外して帰って来ていただき、大慈悲に溢れる佛と向き合い、楽になっていただく処です。人間は意味を求める生き物です。自身の拘りによって作られた物語だけで生きようとすると良縁や悪縁に出合い、うまくいったりいかなかったりして迷いますが、念佛を唱え、生きとし生けるものは仲間であるという大きな物語を信じると、たとえ自分で作った物語に一喜一憂したとしてもそれを絶対化せず、有頂天になったり絶望することもなく生きてゆけるのではないでしょうか。

 心の潤いと糧の補給にお立ち寄り下さい、「阿弥陀さん、ただいま!」と。

                               合掌

                          法然院  梶田真章


 まだ1年、あるいは2年は新型コロナウイルスと共存してゆかなければなりません。来年に延期された東京オリンピックの開催も危ぶまれる状況です。  

***

 感染拡大の防止に留意しつつ、下記の行事、集いを執り行います。今後の状況の変化によりましては行事、集いを延期または中止することもございますので、ご参加いただける方は実施の有無を直前にご確認下さい。


「岡 潔 著・森田真生編
『数学する人生』(*)を読む」

第4回 

(*)新潮文庫

 6月 4日(木)

午後1時半〜3時45分

 四 数学と人生、結 新しい時代の読者に宛てて を題材に語り合います。

テキストをご購入の上、事前にお読み下さい。


「第62回 善気山 専修(せんじゅ)念佛塾」
『選択本願念佛集』を読む その2 

 6月 7日(日)

午後3時〜6時 

於 本坊

午後3時〜3時20分  念佛一会(いちえ) 本堂にて念佛を唱えます。

午後3時半〜6時    講話会       講師:梶田真章   
                      後半は対話によって深めます。

参加料 1000円(当日、お納め下さい。)

お申し込み:電話、E-mailにて法然院まで。

 テキスト『選択本願念仏集』(阿満利麿訳・解説)(角川ソフィア文庫)を購入される方は、別に700円が必要です。


「東北関東大震災 物故衆生 月忌 追悼法要」

 6月11日(月)

午前11時

参加 御志納

於 本堂

 地震発生から9年3ヶ月。追悼や復興への決意を何らかの形で表現されたい方はお集まり下さい。

 志納されたお金は「いわき放射能市民測定室たらちね」へ寄付いたします。


「石井公成著『東アジア仏教史』(*)を読む」
第9回

(*)岩波新書

 6月18日(木)

午後1時半〜3時45分

於 本坊

講師:梶田真章

参加料 御志納

(テキストをお持ちでない方は別に950円が必要です。)


「第10回 沖縄茶会」
〜『慰霊の日』に、ヤマトからウチナーを思ふ〜

 6月21日(日)

午前10時より午後4時まで在釜(ざいふ)

席主:山猫軒茶の湯研究会 新居万太

於 庫裏玄関

かいひ:お一人様 500円(お子様は無料です)

お問合せなど:山猫軒茶の湯研究会

電話:075-721-9534
メール:wildcat_house_636@yahoo.co.jp、新居さんまで


 「第32回 沙羅の宴」

 6月21日(日)

午後4時(午後3時半開場)  

於 本坊

演奏 筑前琵琶:片山旭星(きょくせい)

曲目


『祗園精舎』『宇治川先陣』『藤戸』『壇ノ浦』

参加料 御予約:2500円、当日:3000円(お茶菓子付)

中学生・高校生・大学生・22歳以下の勤労者:1500円


「当院中興第1世 萬無和尚(ばんぶかしょう)(*)340回忌」

(*)1607〜1681

 6月25日(木)

午前10時半

事前申込制

 萬無和尚〔知恩院第38世〕のご命日に当たり、本堂にて念佛回向いたします。

 粗餐呈上いたします。準備の都合上、ご参詣下さる方は6月21日までに御連絡下さい。

 萬無和尚:直蓮社玄譽心阿と号す。伊勢国津に生まれ、同国天然寺真譽のもとで剃髪。関東に下り、岩槻浄国寺、飯沼弘経寺、新田大光院、鎌倉光明寺住職を歴任し、1674年に浄土宗総本山知恩院38世となる。弟子の忍澂と共に1681(延宝9)年5月に当山を中興されたが、同年6月25日、知恩院にて往生された。世寿75。


「第279回 善気山念佛会(ぜんきさんねんぶつえ)」

 6月26日(金)

午後3時〜5時45分

参加料 御志納

於 本坊

プログラムの一部へのご参加も歓迎いたします。

第1部   午後3時 〜 3時半

      おつとめ       本堂でご一緒にお経と念佛を唱えます。

第2部   午後3時半〜4時半

      おはなし      「日本佛教史7 室町時代」 梶田真章

第3部   午後4時45分〜5時45分

      おんがく       出演  フルート:森本英希   
                     ハープ・歌:速海ちひろ


「朝日カルチャーセンター京都公開講座」
佛教と出逢う
『はじめての佛教』

7月1日(水)、8月5日(水)、9月2日(水)

午前10時半〜正午

講師:梶田真章

於 朝日カルチャーセンター京都
(河原町通三条上ル東側 京都朝日会館8階)

受講料 7,920円(3回)

会員のみが受講できます。

入会金は5000円ですが、70歳以上の方の入会金は不要です。

お申し込みは朝日カルチャーセンター京都(Tel.075-231-9693)へ 

インターネット予約 http://www.asahi-culture.co.jp


「岩田健太郎著『感染症は実在しない』(*)を読む」
第1回

(*)集英社インターナショナル新書

 7月 2日(木)

午後1時半〜3時45分 

参加料 御志納

於 本坊

 第1章 感染症は実在するか、第2章 病院の検査は完璧か、第3章 感染症という現象、第4章 なぜ治療するのか、を題材に語り合います。

テキスト(980円+税)をご購入の上、事前にお読み下さい。

 第2回は、 8月 6日(木)(第5章〜第9章)、第3回は9月3日(木)(第10章〜第12章)に開く予定です。


 「一日授戒会」

 7月 5日(日)

午前9時半〜午後4時半

 当院では30年余り前から毎年1回「一日授戒会」を開いておりますが本年は4月29日の実施を延期させていただきました。暑さ厳しき時候となりますが、下記の通り厳修いたします。「授戒会」とは佛教徒としての生活規則である戒を授ける法会(ほうえ)であり、受者には佛弟子としての名である戒名(漢字二文字)が授与されます。既に戒名をお持ちの方も佛教徒としての自覚を高める機会としてご参詣下さいますよう、ご案内申し上げます。正座が苦手な方は椅子席にてご参加いただけます。体調に留意され、ご無理のないようにご参加下さい。   合掌

                         法然院 貫主 梶田真章

冥加料:1名 5000円以上(当日ご持参下さい)

*昼食代・記念品代を含みます]

申込書を御入用の方はご請求下さい。

お申し込みは、 6月27日(土)までにお願いいたします。


「東北関東大震災 物故衆生 月忌追悼法要」

 7月11日(土)

午前11時

参加 御志納

於 本堂

 地震発生から9年4ヶ月。追悼や復興への決意を何らかの形で表現されたい方はお集まり下さい。

 志納されたお金は「いわき放射能市民測定室たらちね」へ寄付いたします。


「石井公成著『東アジア仏教史』(*)を読む」
第10回

(*)岩波新書

 7月16日(木)

午後1時半〜3時45分

於 本坊

講師:梶田真章

参加料 御志納

(テキストをお持ちでない方は別に950円が必要です。)


特に記載のない限り、会場は法然院です。

ご予約は24時間、電話、FAX、E-mailにて承ります。

〒606-8422 京都市左京区鹿ヶ谷御所ノ段町30番地 法然院 内
法然院サンガ

Tel. 090-1899-3689   Fax. 075-752-1083
E-mail:Byakurenja@aol.com
E-mail:byakurenja25@docomo.ne.jp
法然院のホームページ http://www.honen-in.jp/
法然院森のセンターのホームページ http://fieldsociety.la.coocan.jp/


郵便振替口座

口座記号番号:01050?4?60318

加入者名:本山獅子谷法然院(ほんざんししがたにほうねんいん)


ゆうちょ銀行 一〇九(イチゼロキュウ)店

当座預金 口座番号:0060318

名義:本山獅子谷法然院


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お問い合わせ

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