法然院サンガ: 297

法然院サンガからのご案内

N-0297-J

平成29年 7月 1日更新

法然院サンガ

 南無阿弥陀佛。

 梅雨真只中、木々の葉はすっかり夏色になりました。方丈庭園や中庭の池の上に張り出した木々の枝にはモリアオガエルの卵塊が見られ、池の中ではオタマジャクシがザリガニに捕食されながらも育っています。廬山白蓮(ろざんびゃくれん)の花茎が伸びてまいりました。皆様方にはいかがお過ごしでいらっしゃいますか。下記の通り御参加をお待ち申し上げております。


 御本尊に供えられた菓子や果物のお下がりを貧困家庭におすそ分けする「お寺おやつクラブ」(超宗派佛教徒によるインターネット寺院『虚空山彼岸寺』の活動の一環として始まった取り組みです)にも協力しておりますので、御家庭で余っている食品(菓子・果物・海苔・醤油・油など)をお届け下されば有効に活用させていただきます。ご協力を何卒宜しくお願い申し上げます。

 当院の伽藍の維持は檀信徒からの布施によってなされておりますが境内の環境保全には年間1000万円以上かかりますので広く御寄付を募っております。ご協力いただける方は郵便振替用紙の通信欄に「寄付」とご記入いただき、お払い込み下さい。何卒宜しくお願い申し上げます。郵便振替口座番号:01050−4−60318 加入者名:本山獅子谷法然院(ほんざんししがたにほうねんいん)

 東北地方太平洋沖地震と大津波、東京電力福島第一原子力発電所の事故から3年半以上経ちますが、まだ大震災後ではなく大震災真只中の日本です。原子力発電は、たとえ発電所における事故がなくとも、ウラン採掘によりオーストラリアの先住民の居住地など鉱山周辺の大地を汚染し、発電所で働く作業員の方々に放射線による被曝を日常的に強い、膨大な時間に亘って廃棄できない放射能汚染物質を管理し続けなければならないという、人類を含め、地球上の生き物とは共存できない事業です。私は、福島第一原子力発電所の事故以降、原子力発電所の無かった日本に戻ることに明日への希望を見出したいと思います。

 サンガはサンスクリットで共同体を意味し、漢訳では僧伽(そうぎゃ)、略が僧です。従って僧は出家者個人を表す言葉ではなく、佛教を信じ、実践する人々の集いを意味しました。ブッダ・佛(真理に目覚めた人)、ダルマ・法(真理・教え)、サンガ・僧の三宝を敬うことが佛教者の最も基本的な態度として定められておりますが、僧を敬うとは仲間を大切にすることを意味しています。800年前に法然上人(1133〜1212)は「どんな人間でも『南無阿弥陀佛』と唱えれば、一切の生きとし生けるものを佛に成らせる阿弥陀佛の本願の力(他力)によって阿弥陀佛が建立した清らかな世界(浄土)である極楽に往生(往き生まれること)し、阿弥陀佛のお導きによって悟らせていただけるから、『南無阿弥陀佛』と唱えて生きよ。」と教えられました。信心を定めて『南無阿弥陀佛』と唱えるのではなく『南無阿弥陀佛』と唱えていると信心が定まってゆくのです。法然上人の佛教では『南無阿弥陀佛』を唱えながら、この世で何を願い如何に実践して生きてゆくのかは個々の意思に任されています。世界では出口の無い戦い、痛ましい事件が続き、日本では未曾有の震災が継続しておりますが、お釈迦さまが説かれた縁起(生かされて生きている)という真理を実感し、心に余裕のあるときには慈悲(生きとし生けるものに対する分け隔ての無い大いなる友愛と心を重ねる同情)の精神に基づき、他人ではなく仲間とともに生きる社会であるという意識を持って、拘らず、返礼を求めず、生かされていることの感謝の表現として出来るときに、出来る対象に、出来るかたちで、布施(法施(佛教を説く)・財施(金品を差し出す)・無財施(柔和な顔、身体を他者のために使う等)・無畏施(安心を与える))に代表される菩薩行を実践することを理想としつつ、煩悩にまみれ、善悪ではなく損得ばかり考えて生きている自己中心的な己の現実を見つめながら、法然院という場をお預かりし、信心の確立、学び、安らぎ、出会いの場として皆様方と集い、少しでも心豊かに暮らせる社会となりますよう、法然上人の教えの現代的意義を説いてまいりたく存じます。

 社会的役割を担って生きることが現代における生きがいとなっておりますが、寺は参っていただく処ではなく、会社では肩書があり、家に帰られても家での役割に押し潰されそうな時に、肩書や役割を外して帰って来ていただき、慈悲に溢れる佛と向き合い、楽になっていただく処です。本年も心の潤いと糧の補給にお立ち寄り下さい、「阿弥陀さん、ただいま!」と。

                                合掌

                                法然院  梶田真章


「『和編鐘』が紡ぐ京音景色〜祈りをのせて〜」

 7月 1日(土)

午後5時(午後4時半開場)

於 方丈

出演


ゆきね(有機音):和編鐘     

  はし本はるえ:箏による弾き語り

ちよね(千代音):和編鐘     

    梶田真章:礼讃・念佛   

プログラム


1 祈り             

2 水の源(鴨川の源流)     

3 音文様(西陣の機音と紡ぐ文様)

4 近江の民話より「夫婦鶴」   

5 春ざわめく(宇治の川原)   

6 月渡る山水(嵐山の渡月橋辺り)

7 呂律の調べ(大原の呂川・律川)

参加料:前売り 3000円、ペア券 5000円、当日 3500円 

お申し込みは主催の有機音工房まで

E-mail:yukine6936@yahoo.co.jp Tel.070-5373-7136 Fax.042-743-7136


「アリアン・モノ&ヴィルジニ・ジャキエ 二人展」

 7月 5日(水)〜16日(日)

10日(月)は閉館

正午〜午後5時(最終日は午後3時まで)

鑑賞 無料

於 講堂


「片山旭星勉強会 琵琶本語り」
『湖水渡』『文覚発心』

 7月 9日(日)

午後5時

出演 筑前琵琶:片山旭星

於 琴の内貴2F

川端通団栗通東入二筋目上ル

Tel.075-551-5011

参加料 2000円

お問い合わせ:Tel.075-702-6722(矢崎)又はE-mail :kyokusei@kce.biglobe.ne.jpまで


「東北関東大震災物故衆生月忌追悼法要」

 7月11日(火)

午前11時

参加 志納

於 本堂

 地震発生から6年4ヶ月。追悼や復興への決意を何らかの形で表現されたい方はお集まり下さい。志納されたお金は「いわき放射能市民測定室たらちね」へ寄付させていただきます。


「磯田道史著『“司馬遼太郎”で読む日本史』(*)を読む」
第1回

*NHK出版新書

 7月13日(木)

午後1時半〜3時45分

於 本坊

 はじめに、序章「司馬遼太郎という視点」、第1章「戦国時代は何を生み出したのか」、第2章「幕末という大転換点」を題材に語り合います。御参加いただける方はテキスト(780円+税])をご購入の上、事前にお読み下さい。参加料は御志納です。

磯田道史


 1970年、岡山市生まれ。2002年、慶應義塾大学大学院文学研究科博士課程修了。博士(史学)。専攻は日本近世社会経済史・歴史社会学・日本古文書学。現在、国際日本文化研究センター准教授。著書は『武士の家計簿』、『殿様の通信簿』『日本人の叡智』『龍馬史』『歴史の愉しみ方』『無私の日本人』『天災から日本史を読みなおす』等。


「第45回 ちおん舎・新・染屋町寄席」

 7月14日(金)

午後7時(午後6時半開場)

於 ちおん舎

京都市中京区衣棚通(烏丸通から西へ三筋目)三条上ル西側

Tel.075-221-7510]

出演


桂 ちょうば  「お楽しみ」2席

桂 雀太    「お楽しみ」  

桂 佐ん吉   「お楽しみ」  

参加料:ご予約 1700円、当日 2000円

お問い合わせ・ご予約は法然院サンガまで


「朝日カルチャーセンター京都 公開講座 佛教と出逢う」

7月19日(水)、8月2日(水)、9月6日(水)

午前10時半〜正午

講師:梶田真章

 7月19日  「華厳宗の教え『一即一切』」

 8月 2日  「天台宗の教え『一乗真実』」

 9月 6日  「真言宗の教え『即身成佛』」

於 朝日カルチャーセンター京都

河原町通三条上ル東側 京都朝日会館8階)

受講料 8,424円(3回)

お申し込みは朝日カルチャーセンター京都(Tel.075-231-9693)へ

インターネット予約 http://www.asahi-culture.co.jp


「碧海寿広(おうみとしひろ)著『入門 近代仏教思想』(*)を読む」
第7回

(*)ちくま新書

 7月20日(木)

午後1時半〜3時45分

於 本坊

講師:梶田真章

参加料 志納

テキストをお持ちでない方は別に900円が必要です。


「放生会(ほうじょうえ)」

 7月25日(火)

午前10時半

参加 志納

於 本堂

 生命尊重の精神(不殺生戒の心)を示すため、鯉を入れた桶を本堂の縁側において法要を厳修し、鯉を池に 放ちます。粗餐呈上いたします。

事前申込制:ご参加いただける方は7月20日までにご連絡下さい。


「第244回 善気山念佛会(ぜんきさんねんぶつえ)」

 7月26日(水)

午後3時〜5時45分

参加 御志納

於 本坊

ご予約不要です。

プログラムの一部へのご参加も歓迎いたします。

第1部 午後3時 〜 3時半     おつとめ

                   本堂でご一緒にお経と念佛を唱えます。

第2部 午後3時半〜4時半      おはなし

                   「僧(サンガ)とは?」  梶田真章

第3部 午後4時45分〜5時45分  おんがく

                   出演 Yammy(歌)、中村文彦(ギター)


「第15回 善気山遊びの寺子屋」
〜おてらで なんか やったはる〜

7月27日(木)〜29日(土)

別紙のチラシを御覧下さい。

チラシの内容は法然院森のセンターのホームページでもご覧いただけます。

http://fieldsociety.la.coocan.jp/

当日のプログラムをお手伝いいただける方は法然院森のセンターまで。

Tel.075-752-4582

E-mail:moricent@deluxe.ocn.ne.jp


「親子で楽しむコンサート『祈り』」

 7月27日(木)

午後4時15分〜5時半

於 山門(雨天の場合は方丈)

出演


  山本公成(いろんな笛)   

  山本ほしこ(リトアニアの琴)

  中野 亘(土笛)      

参加料 御志納

ご予約は不要です。


「お坊さんにきいてみよう」

 7月29日(土)

午後1時〜1時45分

梶田真章

参加料 おさい銭

 お坊さんに聞いてみたいことがある人は、子どもも大人も集まりましょう。何でも聞いてお坊さんを困らせてみよう。


「真夏の音楽会 Vol. XV」
『そよ風とギターと蜩(ひぐらし)と』

 7月29日(土)

午後4時15分〜5時半

於 方丈

出演:溝淵仁啓と仲間たち

参加料 御志納

ご予約は不要です。


「磯田道史著『“司馬遼太郎”で読む日本史』(*)を読む」
第2回

*NHK出版新書

 8月 3日(木)

午後1時半〜3時45分

於 本坊

 第3章「明治の『理想』はいかに実ったか」、第4章「『鬼胎の時代』の謎に迫る」、終章「21世紀に生きる私たちへ」を題材に語り合います。御参加いただける方はテキスト(780円+税)をご購入の上、事前にお読み下さい。参加料は御志納です。

磯田道史


 1970年、岡山市生まれ。2002年、慶應義塾大学大学院文学研究科博士課程修了。博士(史学)。専攻は日本近世社会経済史・歴史社会学・日本古文書学。現在、国際日本文化研究センター准教授。著書は『武士の家計簿』、『殿様の通信簿』『日本人の叡智』『龍馬史』『歴史の愉しみ方』『無私の日本人』『天災から日本史を読みなおす』等。


「第7回 善気山文化塾」
『私が考える日本食〜日本料理の道を歩んで30年〜』

 8月 6日(日)

午後1時半〜3時(1時15分開場)

於 本堂

お話:日本料理 一凛(いちりん)(*)店主 橋本幹造さん

*:東京都渋谷区神宮前

参加料:檀信徒:無料、一般:1000円、大学生以下:無料

定員:150名(法然院サンガへご予約下さい)

 南無阿弥陀佛

 此度、当院檀信徒であり、NHKテレビの「あさイチ」3シェフNEOのお一人としてお茶の間にもお馴染みの橋本幹造さんをお招きし、日本料理についてのお考えをお聞きする機会を得ました。御参加をお待ち申し上げております。

橋本幹造


 1970年、京都生まれ。18歳から料理の道に入り、京都と東京の名店にて経験を積む。赤坂で京料理店の料理長を務めた後、2007年 に現在の「一凛」を開業。2009年にミシュランの一つ星を取得。さらに2012年には二つ星へと昇格を果たす。旨い料理はもちろんのこと、それ を支える文化や習わしまでも料理や空間に生かし、食の五感で楽しめるもてなしを提供してくれる。巧みな技から生まれる味わいとともに、その 温かな人柄に惹かれて訪れるファンも多い。現在はNHKへの出演や炊飯土鍋開発など、多方面で活躍の場を広げている。


「東北関東大震災物故衆生月忌追悼法要」

8月11日(金) 午前11時

参加 志納

於 本堂

 地震発生から6年5ヶ月。追悼や復興への決意を何らかの形で表現されたい方はお集まり下さい。 志納されたお金は「いわき放射能市民測定室たらちね」へ寄付させていただきます。


特に記載のない限り、会場は法然院です。

ご予約は24時間、電話、FAX、E-mailにて承ります。

〒606-8422 京都市左京区鹿ヶ谷御所ノ段町30番地 法然院 内
法然院サンガ

Tel. 090-1899-3689   Fax. 075-752-1083
E-mail:Byakurenja@aol.com
法然院のホームページ http://www.honen-in.jp/
法然院森のセンターのホームページ http://fieldsociety.la.coocan.jp/


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お問い合わせ

〒606-8422 京都市左京区鹿ヶ谷御所ノ段町30番地
TEL: 075-771-2420 FAX: 075-752-1083
E-mail: Byakurenja@aol.com