法然院サンガ: 279

法然院サンガからのご案内

N-0279-J

平成27年12月25日更新

法然院サンガ

 南無阿弥陀佛。

 今年も押し詰まってまいりましたが11月に冷え込まなかった所為か例年なら2月頃から咲き出す藪椿を初めとする椿が境内のあちらこちらで咲く師走になりました。葉を数多くつけたまま蝋梅の花も咲き出しています。

 11月25日(水)〜29日(日)に開いた東北関東大震災被災者支援のための「第10回 悲願会」では天候に恵まれたこともあり、多くの参拝者、観光客の方々が法要、法話、コンサート、舞踊、朗読、茶会、手打ち蕎麦処、慈悲市(バザー)、美術作品の展示、紙芝居、ワークショップなどに御参加下さり、これまでで最も多くの義捐金が集まった「第1回 悲願会」[2011年5月1日〜7日]を超える150万円以上の御寄付が集まりました。被災者を支援されている団体に送付させていただきます。ご協力を賜わり、誠にありがとうございました。心より御礼を申し上げます。「第11回 悲願会」は来年5月3日(火・祝)〜5日(木・祝)に開かせていただく予定です。年末年始は下記の通り御参加をお待ち申し上げております。皆様方には御身体に気を付けられ、どうぞよいお歳をお迎え下さい。

 御本尊に供えられた菓子や果物のお下がりを貧困家庭におすそ分けする「お寺おやつクラブ」(超宗派佛教徒によるインターネット寺院『虚空山彼岸寺』の活動の一環として始まった取り組みです)にも協力しておりますので、御家庭で余っている食品(菓子・果物・海苔・醤油・油など)をお届け下されば有効に活用させていただきます。ご協力を何卒宜しくお願い申し上げます。

 当院の伽藍の維持は檀信徒からの布施によってなされておりますが、境内の環境保全には年間1000万円以上かかりますので広く御寄付を募っております。雨漏りに悩まされている食堂[文殊菩薩像を安置しており、毎月の佛教書を読む集いや読書会に利用しています]の屋根の葺き替え工事を実施しています。7月17日から18日にかけての豪雨で墓地内の崖の一部が崩れたため復旧作業を余儀なくされております。ご協力いただける方は、郵便振替用紙の通信欄に「寄付」とご記入いただき、お払い込み下さい。何卒宜しくお願い申し上げます。  郵便振替口座番号:01050−4−60318  加入者名:本山獅子谷法然院

 東北地方太平洋沖地震と大津波、東京電力福島第一原子力発電所の事故から3年半以上経ちますが、まだ大震災後ではなく大震災真只中の日本です。原子力発電は、たとえ発電所における事故がなくとも、ウラン採掘によりオーストラリアの先住民の居住地など鉱山周辺の大地を汚染し、発電所で働く作業員の方々に放射線による被曝を日常的に強い、膨大な時間に亘って廃棄できない放射能汚染物質を管理し続けなければならないという、人類を含め、地球上の生き物とは共存できない事業です。私は、福島第一原子力発電所の事故以降、原子力発電所の無かった日本に戻ることに明日への希望を見出したいと思います。

 サンガはサンスクリットで共同体を意味する言葉です。漢字では僧伽(そうぎゃ)と書き、これを略したのが僧です。従って元来の僧は出家者個人を表す言葉ではなく、佛教を信じ、実践する人々の集いを意味していました。ブッダ・佛(真理に目覚めた人)、ダルマ・法(真理・教え)、サンガ・僧の三宝を敬うことが佛教者の最も基本的な態度として定められておりますが、僧を敬うとは仲間を大切にすることを意味しているのです。800年前に法然上人(1133〜1212)は「どんな人間でも『南無阿弥陀佛』と唱えれば、一切の生きとし生けるものを佛に成らせようとする阿弥陀佛の本願の力(他力)によって阿弥陀佛が建立した清らかな世界(浄土)である極楽に往生(往き生まれること)し、阿弥陀佛のお導きによって悟らせていただくことができるから、『南無阿弥陀佛』と唱えて生きよ。」と教えられました。信心を定めて『南無阿弥陀佛』と唱えるのではなく、『南無阿弥陀佛』と唱えていると信心が定まってゆくのです。法然上人の佛教では『南無阿弥陀佛』を唱えながら、この世で何を願い、如何に実践して生きてゆくのかは個々の意思に任されています。

 世界では出口の無い戦い、痛ましい事件が続き、日本では未曾有の震災が発生しておりますが、お釈迦さまが説かれた縁起(生かされて生きている)という真理を実感し、心に余裕のあるときには慈悲(生きとし生けるものに対する分け隔ての無い大いなる友愛と心を寄り添わせる同情)の精神に基づいて、他人ではなく仲間とともに生きる社会であるという意識を持って、こだわらず、みかえりを求めず、生かされていることの感謝の表現として、出来るときに、出来る対象に、出来るかたちで、布施<法施(佛教を説く)・財施(金品を差し出す)・無財施(柔和な顔、穏やかな眼差し、身体を他者のために使う等)・無畏施(安心を与える)>に代表される菩薩行を実践することを理想としつつ、煩悩にまみれ、善悪ではなく損得ばかり考えて生きている自己中心的な己の現実を見つめながら、法然院という場をお預かりし、信心の確立、学び、安らぎ、出会いの場として皆様方と集い、少しでも心豊かに暮らせる社会となりますよう、法然上人の教えの現代的意義を説いてまいりたく存じます。

 社会的役割を担って生きることが現代における生きがいとなっておりますが、寺は参っていただく処ではなく、会社では肩書があり、家に帰られても家での役割に押し潰されそうな時に、肩書や役割を外して帰って来ていただき、慈悲に溢れる佛と向き合い、楽になっていただく処です。本年も心の潤いと糧の補給にお立ち寄り下さい、「阿弥陀さん、ただいま!」と。

                                法然院  梶田真章


「除夜の鐘」

12月31日(木)

午後11時半〜

参詣者に一つずつ鐘を撞いていただき、年を越します。

参加志納

於 鐘楼

お申し込み不要です。

先着順にお並び下さい。

長時間お並びいただきますので防寒にご留意下さい。


「新春法話『こころ豊かに生きる〜善人・悪人〜』」

2016年 1月 1日(金・祝)

午後2時〜3時

講師:梶田真章

参加志納

於 南書院


「新春法話『こころ豊かに生きる〜善人・悪人〜』」

 1月 2日(土)

午後2時〜3時

講師:梶田真章

参加志納

於 南書院


「朝日カルチャーセンター京都 公開講座『佛教で生きる』」

 1月 6日(水)、 2月 3日(水)、 3月 2日(水)

午前10時半〜正午

講師:梶田真章

          1月 6日(水)   「日蓮宗の僧の言葉で学ぶ佛教」

          2月 3日(水)   「中国浄土教の僧の言葉で学ぶ佛教」

          3月 2日(水)   「日本浄土教の僧の言葉で学ぶ佛教」

受講料 8,424円(3回)

於 朝日カルチャーセンター京都(河原町通三条上ル東側 京都朝日会館8階)

お申し込みは朝日カルチャーセンター京都(Tel.075-231-9693)へ

インターネット予約 http://www.asahi-culture.co.jp


「井上章一著『京都ぎらい』(朝日選書)を読む」

第1回

 1月 7日(木)

午後1時半〜3時45分

参加料 志納

於 本坊

第1章「洛外を生きる」を題材に語り合います。

ご参加いただける方はテキスト(820円)をご購入の上、事前にお読み下さい。


「2016年 法然院サンガ 新年会」

 1月 9日(土)

参加料 御志納

ご都合のよい時刻からご参加下さい。

準備の都合上、

第4部の「新年宴会」にご参加いただける方は1月7日までに必ずご予約下さい。

第1部

午後3時 〜 3時半    「新春のお念佛」

              本堂でご一緒に南無阿弥陀佛を唱えます。

第2部

午後3時半〜4時15分   法話「今年も専修(せんじゅ)念佛に生きる」

              梶田真章

第3部

午後4時半〜5時45分   「遊びの玉手箱」

              大道芸で新春を寿ぐ

              出演 大塚珠代さん 他


「新年宴会」

 1月 9日(土)

午後6時〜

各自、交換用のプレゼントを一品(予算ご自由)ご用意下さい。

差し入れ歓迎いたします。

新年宴会会費 2000円


「東北関東大震災物故衆生月忌(がっき)追悼法要」

 1月11日(月・祝)

午前11時

参加 志納

於 本堂

地震発生から4年10カ月。

追悼や復興への決意を何らかの形で表現されたい方はお集まり下さい。

志納されたお金は被災者支援のため、

「未来の福島子ども基金」へ寄付させていただきます。合掌


「兵庫県南部地震 物故衆生追悼の集い」

 1月17日(日)

午後2時

当院では震災後、1ヶ月、3ヶ月、初盆、一周忌、
一周忌以降は毎年1月16日か17日に追悼の集いを開いてまいりました。

ご都合の良い時刻からご参加下さい。

第1部

午後2時       「兵庫県南部地震22回忌物故衆生追悼法要」

            於 本堂  

            もう21年、まだ21年。

            心から追悼の気持ちを表したく存じます。

第2部

午後2時50分    「兵庫県南部地震の被災地に向けて追悼と希望の鐘を鳴らす」

            於 鐘楼

            ご参詣の皆様方に、被災地に向けて一打ずつ鐘を撞いて頂きます。

第3部

午後3時15分〜4時 「追悼演奏」

            揚琴(ようきん・ヤンチン)・オカリナ:友枝 良平

於 本坊

友枝さんには震災後、毎年、追悼演奏をお願いしてきました。

友枝さんが奏でる揚琴・オカリナの響きに、

震災でこの世から失われたいのちとご自身のいのちとの

共鳴・重なりを感じていただければと存じます。


「中村 元著『往生要集(源信著)を読む』(*)を読む」

第8回

(*)講談社学術文庫

 1月21日(木)

午後1時半〜3時45分

於 本坊

講師:梶田真章

参加料 志納(テキストをお持ちでない方は別に1000円が必要です。)

中村 元先生の解説により『往生要集』をご一緒に読んでいます。

ご参加をお待ち申し上げております。


「専修念佛元祖、当院開山法然上人(1133〜1212)805回忌法要」

 1月25日(月)

午前10時半

於 本堂

法然上人の805回忌に当たり、

本堂にて念佛を唱え、

墓地最上段の法然塔に参拝いたします。

後、粗餐呈上いたします。

準備の都合上、ご参加いただける方は1月22日までにご一報下さい。


「第226回 善気山念佛会(ぜんきさんねんぶつえ)」

 1月26日(火)

午後3時〜6時

参加志納

ご予約不要です。プログラムの一部へのご参加も歓迎いたします。

出演


第1部 午後 3時 〜 3時半         おつとめ

                        本堂でご一緒にお経を唱えます。

第2部 午後 3時半 〜4時半         おはなし

                        「佛・菩薩の願いについて」

                        梶田真章

第3部 午後4時45分〜午後5時45分     おんがく

                        出演

                        日本胡弓:木場大輔さん

木場大輔


 胡弓演奏家、作曲家。淡路島出身。1994〜95年、甲陽音楽学院にてジャズの音楽理論とピアノの実技を学ぶ。1998年より胡弓を始める。2004年より名古屋系古典胡弓を原一男師に師事。2006年より低音絃を追加したオリジナル四絃胡弓を開発。2009年、映画「カムイ外伝」(崔洋一監督/松山ケンイチ・小雪主演)に演奏と出演。2011年、NHK・BS時代劇「新撰組血風録」サントラに参加。NHK Eテレ「にっぽんの芸能 花鳥風月堂」に出演。胡弓とピアノのユニット「KODACHI 〜木立〜」のCD「Japan」を発表。2013年、京都にて人形舞のホリ・ヒロシ氏と共演。自作曲「桜花幻耀」など、高い評価を受ける。和楽器ユニット「おとぎ」のCD「音戯紀行」を発表。全楽曲の編曲または作曲を手掛ける。江戸時代から連綿と受け継がれる胡弓楽を尊重しつつも、従来の三味線や箏の持ち替え楽器としての在り方を超え、独奏楽器としての胡弓の可能性を追求している。地唄舞の舞地や現代邦楽の演奏にも定評が ある。門弟の会「絹擦会(きぬずれかい)」を東京・横浜・大阪・高知にて主宰。


「第36回 ちおん舎・新・染屋町寄席」

 1月29日(金)

午後7時(午後6時半開場)

於 ちおん舎

京都市中京区衣棚通(烏丸通から西へ三筋目)三条上ル西側

Tel.075-221-7510

出演


             桂 恩狸    「開口一番」

             笑福亭晃瓶   「お楽しみ」

             桂ちょうば   「お楽しみ」「蜆(しじみ)売り」

参加料  ご予約 1700円  当日 2000円

お問い合わせ・ご予約は法然院サンガまで


「井上章一著『京都ぎらい』(朝日選書)を読む」

第2回

2月4日(木)

午後1時半〜3時45分

参加料 志納

於 本坊

第2章「お坊さんと舞子さん」、第3章「仏教のある側面」を題材に語り合います。

ご参加いただける方はテキスト(820円)をご購入の上、事前にお読み下さい。


特に記載のない限り、会場は法然院です。

ご予約は24時間、電話、FAX、E-mailにて承ります。

〒606-8422 京都市左京区鹿ヶ谷御所ノ段町30番地 法然院 内
法然院サンガ

Tel. 090-1899-3689   Fax. 075-752-1083
E-mail:Byakurenja@aol.com
法然院のホームページ http://www.honen-in.jp/
法然院森のセンターのホームページ http://www4.ocn.ne.jp/~moricent/


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お問い合わせ

〒606-8422 京都市左京区鹿ヶ谷御所ノ段町30番地
TEL: 075-771-2420 FAX: 075-752-1083
E-mail: Byakurenja@aol.com