法然院サンガ: 264
法然院サンガからのご案内
N-0264-J
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法然院サンガ
南無阿弥陀佛。
境内では秋海棠(しゅうかいどう)や秋明菊(しゅうめいぎく)(貴船菊)が見頃となり、金木犀(きんもくせい)が香る候となりました。秋酣(たけなわ)です。6日(月)の栗名月(陰暦9月十三夜の月)や8日(水)の満月(陰暦9月十五夜の月)が楽しみです。 9月27日(土)午前11時52分に御嶽山(標高3067m)が噴火、紅葉シーズンの週末の真昼という人出のピークと重なり、30名以上の方々が他界される大惨事となりました。日本では富士山に次ぐ高さの活火山で地元の方から御嶽(これぞ山)と拝まれてきた山で、私が以前に登った時も白装束の方が「六根清浄(ろっこんしょうじょう)」と唱えながら登られている姿に出逢い、霊峰として拝まれてきた山であることを実感いたしました。台風、竜巻、噴火など自然現象の前では為すすべのない人間、全ての未来は決して予知・想定し切れないのに予知・想定できると思い込んでいる人間の自己愛が苦をもたらしていると説かれたお釈迦さまの教えを伝え続けてゆくことの重要性を再認識しました。神道で言えば万物への畏敬と感謝の念を持ち続けるということでしょう。 御本尊に供えられた菓子や果物のお下がりを貧困家庭におすそ分けする「お寺おやつクラブ」(超宗派佛教徒によるインターネット寺院『虚空山彼岸寺』の活動の一環として始まった取り組みです)にも協力しておりますので、御家庭で余っている食品(菓子・果物・海苔・醤油・油など)をお届け下されば有効に活用させていただきます。ご協力を何卒宜しくお願い申し上げます。 東北地方太平洋沖地震と大津波、東京電力福島第一原子力発電所の事故から3年半以上経ちますが、まだ大震災後ではなく大震災真只中の日本です。原子力発電は、たとえ発電所における事故がなくとも、ウラン採掘によりオーストラリアの先住民の居住地など鉱山周辺の大地を汚染し、発電所で働く作業員の方々に放射線による被曝を日常的に強い、膨大な時間に亘って廃棄できない放射能汚染物質を管理し続けなければならないという、人類を含め、地球上の生き物とは共存できない事業です。私は、福島第一原子力発電所の事故以降、原子力発電所の無かった日本に戻ることに明日への希望を見出したいと思います。 東日本大震災により他界された方々、更には犬・猫・水族館の魚など、ヒト以外の動植物を含む一切衆生の成佛を信じるために大地震の翌日から「東北関東大震災物故衆生之霊」の位牌を安置して念佛を唱え、毎月11日に追悼法要を厳修し、5月上旬と11月下旬には一切衆生の成佛を祈り、被災者に心を寄せ、被災地の復興に関わる決意を表す「悲願会」を実施しております。佛教で「悲願に生きる」とは一切衆生の成佛を願い、生きとし生けるものへの慈悲の想いを表す菩薩行を実践することにあると存じます。11月26日(水)〜30日(日)を第8回「悲願会」と称し、毎日午後1時〜6時の時間内で何かを行い、集まったお金は被災者支援をされている団体に寄付いたします。コンサート、作品の展示、茶会やバザー(29日、30日の予定)、講演会の実施にご協力いただけます方は御参加いただける日、内容などを下記まで具体的にお返事下さいますよう宜しくお願い申し上げます。 サンガはサンスクリットで共同体を意味する言葉です。漢字では僧伽(そうぎゃ)と書き、これを略したのが僧です。従って元来の僧は出家者個人を表す言葉ではなく、佛教を信じ、実践する人々の集いを意味していました。ブッダ・佛(真理に目覚めた人)、ダルマ・法(真理・教え)、サンガ・僧の三宝を敬うことが佛教者の最も基本的な態度として定められておりますが、僧を敬うとは仲間を大切にすることを意味しているのです。800年前に法然上人(1133〜1212)は「どんな人間でも『南無阿弥陀佛』と唱えれば、一切の生きとし生けるものを佛に成らせようとする阿弥陀佛の本願の力(他力)によって阿弥陀佛が建立した清らかな世界(浄土)である極楽に往生(往き生まれること)し、阿弥陀佛のお導きによって悟らせていただくことができるから、『南無阿弥陀佛』と唱えて生きよ。」と教えられました。信心を定めて『南無阿弥陀佛』と唱えるのではなく、『南無阿弥陀佛』と唱えていると信心が定まってゆくのです。法然上人の佛教では『南無阿弥陀佛』を唱えながら、この世で何を願い、如何に実践して生きてゆくのかは個々の意思に任されています。 世界では出口の無い戦い、痛ましい事件が続き、日本では未曾有の震災が発生しておりますが、お釈迦さまが説かれた縁起(生かされて生きている)という真理を実感し、心に余裕のあるときには慈悲(生きとし生けるものに対する分け隔ての無い大いなる友愛と心を寄り添わせる同情)の精神に基づいて、他人ではなく仲間とともに生きる社会であるという意識を持って、こだわらず、みかえりを求めず、生かされていることの感謝の表現として、出来るときに、出来る対象に、出来るかたちで、布施<法施(佛教を説く)・財施(金品を差し出す)・無財施(柔和な顔、穏やかな眼差し、身体を他者のために使う等)・無畏施(安心を与える)>に代表される菩薩行を実践することを理想としつつ、煩悩にまみれ、善悪ではなく損得ばかり考えて生きている自己中心的な己の現実を見つめながら、法然院という場をお預かりし、信心の確立、学び、安らぎ、出会いの場として皆様方と集い、少しでも心豊かに暮らせる社会となりますよう、法然上人の教えの現代的意義を説いてまいりたく存じます。 社会的役割を担って生きることが現代における生きがいとなっておりますが、寺は参っていただく処ではなく、会社では肩書があり、家に帰られても家での役割に押し潰されそうな時に、肩書や役割を外して帰って来ていただき、慈悲に溢れる佛と向き合い、楽になっていただく処です。本年も心の潤いと糧の補給にお立ち寄り下さい、「阿弥陀さん、ただいま!」と。 法然院 梶田真章 |
当院の伽藍の維持は檀信徒からの布施によってなされておりますが、境内の環境保全には年間500万円以上かかりますので広く御寄付を募っております。ご協力いただける方は、郵便振替用紙の通信欄に「寄付」とご記入いただき、お払い込み下さい。何卒宜しくお願い申し上げます
郵便振替口座番号:01050−4−60318
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法然院をお預かりして29年近く、この間の想いを同人誌『連続無窮』第10号(1200円)に、一昨年3月11日の東北地方太平洋沖大地震、福島第1原子力発電所の事故以降半年間の想いを同人誌『連続無窮』第11号(1200円)に、昨年3月14日の京都水族館開業についての想いを同人誌『連続無窮』第12号(1200円)に、「黙祷」という習わしが広まっていることについての念佛者としての想いを同人誌『連続無窮』第13号(1200円)に、私の話を聞いて下さる皆様方との対話の様子について同人誌『連続無窮』第14号(1200円)に、書くことと語ることについての想いを同人誌『連続無窮』第15号(1200円)に書かせていただきました。ご一読賜れば幸いでございます。合掌 梶田真章 |
「朝日カルチャーセンター京都 公開講座 佛教で生きる」
10月1日(水)、11月5日(水)、12月3日(水)
午前10時半〜正午
講師:梶田真章
10月1日 「佛教に宗派がある意味は?」
11月5日 「さまざまな供養について」 12月3日 「佛・菩薩の願いについて」 |
於 朝日カルチャーセンター京都(河原町通三条上ル東側 京都朝日会館8階)
受講料 8,424円(3回)
お申し込みは朝日カルチャーセンター京都(Tel.075-231-9693)へ
インターネット予約 http://www.asahi-culture.co.jp
「釈 徹宗著『宗教は人を救えるのか』を読む」
第2回
10月 2日(木)
午後1時半〜3時45分
参加料 志納
於 本坊
第2章「『死』の悲しみを引き受けていくために大切なこと」を題材に語り合います。 ご参加いただける方はテキスト(角川SSC新書 900円)をご購入の上、事前にお読み下さい。 |
「東北関東大震災物故衆生月忌追悼法要」
10月11日(土)
正午
参加 志納
於 本堂
地震発生から3年7ヶ月。追悼や復興への決意を何らかの形で表現されたい方はお集まり下さい。 志納されたお金は福島の子どもたちの沖縄での保養プロジェクトや放射能市民測定室での甲状腺 の検診プロジェクトに取り組む「未来の福島こども基金」へ寄付させていただきます。 |
「内田明司『正倉院夾纈染(きょうけちぞめ)』古代から未来へ」
10月13日(月・祝) 午後1時〜4時
10月14日(火)〜18日(土) 午前10時〜午後4時 10月19日(日) 午前10時〜午後1時 |
於 講堂
無料
夾纈染とは、文様を彫った二枚の板の間に布を挟み、木板を防染に利用した染色法で、正倉院に所蔵されている1300年前の染色作品には、臈纈染(ろうけちぞめ)(ローケツ染)、纐纈染(こうけちぞめ)(シボリ染)、夾纈染があります。 |
「同じ人間」
10月15日(水)
午後7時(午後6時開場)
参加料 一般 3000円 学生 1500円 (完全予約制)
於 庫裏玄関
ジョンレノンも リンカーンも ダライ・ラマも マザーテレサも あの人も その人も この人も
君と僕も みんなみんな 同じ人間。だから 出来ないハズがない。
WE CAN FLY。 |
MAHO(歌) 小沢幸代(タップダンス) 西村麻生(日本舞踊) 磯部明日香(バレエ)
演奏
奥野 慧 山田知征 中居 渉 中根育美
映像
ムクヨミドリ |
ご予約・お問い合わせ:sachi.t.d.u3p@zeus.eonet.ne.jp
上記のアドレスまでタイトル「法然院」と明記頂き、お名前、人数、連絡先をお送り下さい。
返信をもって御予約成立とさせていただきます。
「『法華経入門』(菅野博史著・岩波新書)を読む」
第2回
10月16日(木)
午後1時半〜3時45分
於 本坊
講師:梶田真章 参加料 志納(テキストをお持ちでない方は別に800円が必要です。)
『法華経』は古来「諸経の王」と讃えられてきた経典です。ご一緒に読んでまいりましょう。 |
「いきものオーケストラ〜“いのち”“生きる”を考える〜」
10月16日(木)
午後6時〜9時
定員 100名
参加料 志納
於 本坊
シアター「生命誌版 セロ弾きのゴーシュ」JT生命誌研究館の創立20周年を記念して宮沢賢治作の「セロ弾きのゴーシュ」が中村桂子館長プロデュース、プラハで活躍する人形劇師・沢 則行の演出で人形劇になりました。水車小屋で動物たちと出会い、いのちの音に気づくゴーシュ。京都で初めての上映です。 |
鼎談 「いのち・生きるを考える」
中村桂子(JT生命誌研究館館長) × 足立康庸(蒔絵師) × 梶田真章 |
お問い合わせ・御予約お申し込みは、若王子倶楽部左右 Tel.075-708-2086 E-mail:info@sayuu.jp
「横笛の夕べ」笛人:原 彰宏
10月25日(土)
午後6時(午後5時半開場)
参加料 前売:3000円 当日:3500円
於 本坊
お通の笛(朗読と篠笛即興) 乱曲(能管) おけさ子守歌(二重奏) 千灯路(篠笛独奏) 荒城の月(二重奏)他 |
お申し込み 原 彰宏 E-mail:fuemaru@nifty.com
事務局 大石仁美 Tel.&Fax.075-213-2316
「第211回 善気山念佛会(ぜんきさんねんぶつえ)」
10月26日(日)
午後3時〜5時45分
参加志納
於 本坊
ご予約不要です。プログラムの一部へのご参加も歓迎いたします。
ご都合のよい時刻からご参加下さい。
第1部 午後3時〜3時半 おつとめ
本堂でご一緒にお経を唱えます。 第2部 午後3時半〜4時半 おはなし 「『阿弥陀経』〜極楽のありさま〜」 梶田真章 第3部 午後4時45分〜5時45分 落語 出演:桂ひろば(ざこば師匠の4番弟子) |
「秋季 伽藍内特別公開」
11月1日(土)〜7日(金)
午前9時〜午後4時
文化財保存協力料 800円
方丈の重要文化財の襖絵、堂本印象の襖絵、大書院の龍の襖絵などをご鑑賞下さい。随時、法話もいたしております。法話の時刻は毎日変わります。ご聴講ご希望の方は当日の朝に時刻をお問い合わせ下さい。合掌 |
「第29回 ちおん舎・新・染屋町寄席」
11月12日(水)
午後7時(午後6時半開場)
於 ちおん舎
(京都市中京区衣棚通(烏丸通から西へ三筋目)三条上ル西側 Tel.075-221-7510)
林家市楼 「開口一番」「お楽しみ」 桂ちょうば 「お楽しみ」2席 |
参加料:ご予約 1700円 当日 2000円
お問い合わせ・ご予約は法然院サンガまで
「釈 徹宗 著『宗教は人を救えるのか』を読む」
第3回
11月13日(木)
午後1時半〜3時45分
参加料 志納
於 本坊
第3章「『あきらめる』心構えを『六波羅蜜』に学ぶ」 を題材に語り合います。 ご参加いただける方はテキスト(角川SSC新書 900円)をご購入の上、事前にお読み下さい。 |
「第8回 善気山 室内楽の夕べ〜晩秋に弦楽四重奏を楽しむ〜」
11月14日(金)
午後7時(午後6時半開場)
於 本堂
ヴァイオリン:泉原隆志、立石康子 ヴィオラ:多井千洋 チェロ:中西雅音 |
ドビュッシー(フランス、1862〜1918) 弦楽四重奏曲 ト短調 作品10 <1893年作曲> 他 |
参加料:ご予約 2000円 当日 2500円 小中高校生 1000円
ご予約は法然院サンガまで
特に記載のない限り、会場は法然院です。
ご予約は24時間、電話、FAX、E-mailにて承ります。
〒606-8422 京都市左京区鹿ヶ谷御所ノ段町30番地 法然院 内
法然院サンガ
Tel. 090-1899-3689 Fax. 075-752-1083
E-mail:Byakurenja@aol.com
法然院のホームページ http://www.honen-in.jp/
法然院森のセンターのホームページ http://www4.ocn.ne.jp/~moricent/
お問い合わせ
〒606-8422 京都市左京区鹿ヶ谷御所ノ段町30番地
TEL: 075-771-2420 FAX: 075-752-1083
E-mail: Byakurenja@aol.com