法然院サンガ: 260

法然院サンガからのご案内

N-0260-J

平成26年 6月 1日更新

法然院サンガ

 南無阿弥陀佛。

 境内では新緑が深緑へと変わり、30℃を超える日が交じる候となりました。いかがお過ごしでいらっしゃいますか。

 5月2日(金)〜6日(火・振替休日)に開かせていただいた「第7回 悲願会(ひがんえ) 悲願に生きる菩薩行の実践〜一切衆生の成佛を信じ、被災者の悲しみに寄り添い、被災地の復興に関わる決意を表し、各々が今後の生き方や社会のしくみ作りについて考える5日間〜」では皆様方から1,022,056円の浄財が集まり、被災者を支援されている団体に寄付させていただきました。

 御本尊に供えられた菓子や果物のお下がりを貧困家庭におすそ分けする「お寺おやつクラブ」〔超宗派佛教徒によるインターネット寺院『虚空山彼岸寺』の活動の一環として始まった取り組みです〕にも協力しておりますので、御家庭で余っている食品〔菓子・果物・海苔・醤油・油など〕をお届け下されば有効に活用させていただきます。ご協力を何卒宜しくお願い申し上げます。

 東北地方太平洋沖地震と大津波、福島第一原子力発電所の事故から2年以上が経ちますが、まだ大震災後ではなく大震災真只中の日本です。原子力発電は、たとえ発電所における事故がなくとも、ウラン採掘によりオーストラリアの先住民の居住地など鉱山周辺の大地を汚染し、発電所で働く作業員の方々に放射線による被曝を日常的に強い、膨大な時間に亘って廃棄できない放射能汚染物質を管理し続けなければならないという、人類を含め、地球上の生き物とは共存できない事業です。私は、福島第一原子力発電所の事故以降、原子力発電所の無かった日本に戻ることに明日への希望を見出したいと思います。

 サンガはサンスクリットで共同体を意味する言葉です。漢字では僧伽(そうぎゃ)と書き、これを略したのが僧です。従って元来の僧は出家者個人を表す言葉ではなく、佛教を信じ、実践する人々の集いを意味していました。ブッダ・佛(真理に目覚めた人)、ダルマ・法(真理・教え)、サンガ・僧の三宝を敬うことが佛教者の最も基本的な態度として定められておりますが、僧を敬うとは仲間を大切にすることを意味しているのです。800年前に法然上人(1133〜1212)は「どんな人間でも『南無阿弥陀佛』と唱えれば、一切の生きとし生けるものを佛に成らせようとする阿弥陀佛の本願の力(他力)によって阿弥陀佛が建立した清らかな世界(浄土)である極楽に往生(往き生まれること)し、阿弥陀佛のお導きによって悟らせていただくことができるから、『南無阿弥陀佛』と唱えて生きよ。」と教えられました。信心を定めて『南無阿弥陀佛』と唱えるのではなく、『南無阿弥陀佛』と唱えていると信心が定まってゆくのです。法然上人の佛教では『南無阿弥陀佛』を唱えながら、この世で何を願い、如何に実践して生きてゆくのかは個々の意思に任されています。

 世界では出口の無い戦い、痛ましい事件が続き、日本では未曾有の震災が発生しておりますが、お釈迦さまが説かれた縁起(生かされて生きている)という真理を実感し、心に余裕のあるときには慈悲(生きとし生けるものに対する分け隔ての無い大いなる友愛と心を寄り添わせる同情)の精神に基づいて、他人ではなく仲間とともに生きる社会であるという意識を持って、こだわらず、みかえりを求めず、生かされていることの感謝の表現として、出来るときに、出来る対象に、出来るかたちで、布施<法施(佛教を説く)・財施(金品を差し出す)・無財施(柔和な顔、穏やかな眼差し、身体を他者のために使う等)・無畏施(安心を与える)>に代表される菩薩行を実践することを理想としつつ、煩悩にまみれ、善悪ではなく損得ばかり考えて生きている自己中心的な己の現実を見つめながら、法然院という場をお預かりし、信心の確立、学び、安らぎ、出会いの場として皆様方と集い、少しでも心豊かに暮らせる社会となりますよう、法然上人の教えの現代的意義を説いてまいりたく存じます。

 社会的役割を担って生きることが現代における生きがいとなっておりますが、寺は参っていただく処ではなく、会社では肩書があり、家に帰られても家での役割に押し潰されそうな時に、肩書や役割を外して帰って来ていただき、慈悲に溢れる佛と向き合い、楽になっていただく処です。本年も心の潤いと糧の補給にお立ち寄り下さい、「阿弥陀さん、ただいま!」と。

                                法然院  梶田真章

 当院の伽藍の維持は檀信徒からの布施によってなされておりますが、境内の環境保全には年間500万円以上かかりますので広く御寄付を募っております。ご協力いただける方は、郵便振替用紙の通信欄に「寄付」とご記入いただき、お払い込み下さい。何卒宜しくお願い申し上げます

郵便振替口座番号:01050−4−60318
加入者名:本山獅子谷法然院

 法然院をお預かりして29年近く、この間の想いを同人誌『連続無窮』第10号(1200円)に、一昨年3月11日の東北地方太平洋沖大地震、福島第1原子力発電所の事故以降半年間の想いを同人誌『連続無窮』第11号(1200円)に、昨年3月14日の京都水族館開業についての想いを同人誌『連続無窮』第12号(1200円)に、「黙祷」という習わしが広まっていることについての念佛者としての想いを同人誌『連続無窮』第13号(1200円)に、私の話を聞いて下さる皆様方との対話の様子について同人誌『連続無窮』第14号(1200円)に、書くことと語ることについての想いを同人誌『連続無窮』第15号(1200円)に書かせていただきました。ご一読賜れば幸いでございます。合掌 梶田真章


「春期特別展 法然上人の御影 お姿とものがたり」

 5月18日(日)〜 6月21日(土)

午前10時〜午後5時半(入館は午後5時まで)

休館日:月曜日 但し5月19日は開館

入館無料

於 佛教大学宗教文化ミュージアム 第一研究成果展示室

京都市右京区嵯峨広沢西裏町5−26 Tel.075-873-3115

市バス59号系統 広沢池・佛大広沢校前下車すぐ

当院本堂に安置されている「法然上人立像〈頭光踏蓮の像〉」が展示されます。


「姜 尚中(かんさんじゅん)著『愛国の作法』を読む」
第3回

 6月 5日(木)  

午後1時半〜3時45分

参加料 志納

於 本坊

第3章「日本という『国格』」を題材に語り合います。

ご参加いただける方はテキスト(朝日新書 700円)をご購入の上、事前にお読み下さい。


「沖縄伝説のギタリスト 神鬼 ちいさな種子コンサート」

 6月 7日(土)

午後6時(午後5時半開場)

於 方丈

出演


神鬼(ギター)、喜舎場英雄(ギター)、川端美和子(語り)

曲目


「アジアンイノベーション」、「紫の雨」他、即興演奏

参加料:大人 2500円、高校生 1500円、中学生 1000円、小学生 500円、幼児無料

お問い合わせ:沖縄自由学校 Tel.098-874-5959,090-6869-6713(川端)

E-mail:bien5959_0618@yahoo.co.jp


「第41回 善気山専修(せんじゅ)念佛塾『称名と聞名』」

 6月 8日(日)

午後3時〜6時

午後3時〜3時20分    念佛一会(いちえ)

              本堂にて念佛を唱えます。

午後3時半〜6時      講話会

              書院にて阿満利麿先生のお話をお聴きし、
              後半は対話によって深めます。

参加料 1000円(当日、お納め下さい。)

お申し込み:電話、E-mailにて法然院サンガまで。

阿満利麿
(あまとしまろ)


1939年生まれ。京都大学教育学部卒業後、NHK入局。社会教養部チーフディレクター、明治学院大学国際学部教授を経て、現在、明治学院大学名誉教授。日本宗教思想史専攻。著書に『日本人はなぜ無宗教なのか』『人はなぜ宗教を必要とするのか』『仏教と日本人』『親鸞』『宗教は国家を超えられるか』『法然の衝撃』『親鸞・普遍への道』『歎異抄』『社会をつくる仏教』等。


「東北関東大震災 物故衆生 追悼法要」

 6月11日(水)

午前11時

参加 志納

於 本堂

地震発生から3年3ヶ月。追悼や復興への決意を何らかの形で表現されたい方はお集まり下さい。 志納されたお金は福島の子どもたちの沖縄での保養プロジェクトや放射能市民測定室での甲状腺 の検診プロジェクトに取り組む「未来の福島こども基金」へ寄付させていただきます。


「アイルランド伝統音楽の調べ」

 6月14日(土)

午後7時(午後6時半開場)

於 本坊

音楽:Mareka

内藤希花(フィドル・アイリッシュハープ)&Junji(城田純二(ギター・バンジョー)

参加料 前売:3000円、当日:3500円

ご予約は法然院サンガまで


「『あかりと響き』展」

 6月17日(火)〜22日(日)

午前10時〜午後4時

無料

於 講堂

鍛冶師:河上知明、河上真琴

漆絵:河上美津子(作家:全日在廊)

お問い合わせ:Tel.0761-22-0768〔河上さん〕

石川県小松市で工芸工房を営む一家の作品展。

鉄の灯り(燭台、ランプ)と三昧琴の響きをお楽しみいただけます。


「『法然入門』(阿満利麿(あまとしまろ)著・ちくま新書)を読む」
第6回

 6月19日(木) 午後1時半〜3時45分

於 本坊

講師:梶田真章 参加料 志納(テキストをお持ちでない方は別に700円が必要です。)

2年半ぶりに改めて専修念佛の元祖、法然上人の教えを学んでおります。お待ち申し上げております。梶田真章


「お話と音楽の集い『パレスチナとシリアの子どもたちのために』」

 6月21日(土)

午後2時〜5時

於 本坊

活動報告とアラブ音楽コンサート


演奏 ウード:常味裕司

参加料 志納

事前のお申し込みが必要です。

お申し込みはE-mailまたは電話にて 特定非営利活動法人 パレスチナ子どものキャンペーンまで

E-mail: HYPERLINK "mailto:info@ccp-ngo.jp" info@ccp-ngo.jp Tel.03-3953-1393


「第26回 沙羅の宴」

 6月22日(日)

午後4時(午後3時半開場)

於 本坊

演奏


筑前琵琶:片山旭星(きょくせい)

曲目


『小督』『壇ノ浦』

参加料:御予約 2500円、当日 3000円(お茶菓子付)、
中学生・高校生・大学生・22歳以下の勤労者 1500円

お申し込み・お問い合わせは法然院サンガまで


「当院中興第1世 萬無和尚(1607〜1681)334回忌」

 6月25日(水)

午前10時半

事前申込制

萬無和尚(知恩院第38世)のご命日に当たり、本堂にて念佛回向いたします。粗餐呈上 いたします。準備の都合上、ご参詣下さる方は6月22日までに御連絡下さい。


「第207回 善気山念佛会(ぜんきさんねんぶつえ)」

 6月26日(木)

 午後3時〜6時

ご予約不要です。

参加志納

於 本坊

第1部 午後3時 〜 3時半         おつとめ

                       本堂でご一緒にお経を唱えます。

第2部 午後3時半 〜 4時半        おはなし

                       「『法華経』〜永遠の佛陀〜」 梶田真章

第3部 午後4時45分〜午後5時45分    おんがく

                       Yammy(シンガーソングライター)

Yammy


福島県出身。高校時代にコーラス部の部長を務め、全国大会等で多くの賞を総ナメにする。大学在学中にロサンゼルスへ渡り、JAZZに出会い、本格的なヴォイストレーニングやヴォーカルトレーニングを積む。帰国後、JAZZバンドのヴォーカルとして活動をはじめ、ジャンルを超えた活動を始める。2003年、初めて作詞したオリジナル曲「LoveSound」はスライ&ロビーにカバーされ全世界発売となり、2007年のグラミー賞ベストレゲエアルバムの最終ノミネート曲となる。2010年8月8日に京都市円山公園野外音楽堂で夏フェス「Super Yammy's Garden」を開催。2011年3月、東日本大震災で被災した故郷にむけた「君のもとへ」を制作しCDの収益を義援金とする活動を開始する。


「國松竜次ギターリサイタル2014」

 6月28日(土) 午後6時(午後5時半開場)

於 庫裏玄関

参加料

ご予約:一般 3000円、学生 2000円、当日 3500円

ご予約は法然院サンガまで


「朝日カルチャーセンター京都 公開講座 佛教で生きる」

 7月2日(水)、8月6日(水)、9月3日(水)

午前10時半〜正午

講師:梶田真章

 7月 2日   「煩悩とは何か」   

 8月 6日   「戒律と戒名について」

 9月 3日   「念佛・題目・真言」 

於 朝日カルチャーセンター京都(河原町通三条上ル東側 京都朝日会館8階)

受講料 8,424円(3回)

お申し込みは朝日カルチャーセンター京都(Tel.075-231-9693)へ

インターネット予約 http://www.asahi-culture.co.jp


「姜 尚中(かんさんじゅん)著『愛国の作法』を読む」
第4回

 7月 3日(木)

午後1時半〜3時45分

参加料 志納

於 本坊

第4章「愛国の作法」と「むすびにかえて」を題材に語り合います。

ご参加いただける方はテキスト(朝日新書 700円)をご購入の上、事前にお読み下さい。


特に記載のない限り、会場は法然院です。

ご予約は24時間、電話、FAX、E-mailにて承ります。

〒606-8422 京都市左京区鹿ヶ谷御所ノ段町30番地 法然院 内
法然院サンガ

Tel. 090-1899-3689   Fax. 075-752-1083
E-mail:Byakurenja@aol.com
法然院のホームページ http://www.honen-in.jp/
法然院森のセンターのホームページ http://www4.ocn.ne.jp/~moricent/


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お問い合わせ

〒606-8422 京都市左京区鹿ヶ谷御所ノ段町30番地
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