法然院サンガ: 256

法然院サンガからのご案内

N-0256-J

平成26年 2月 4日更新

法然院サンガ

 南無阿弥陀佛。

 立春を迎えました。今年の旧暦の元日は1月31日でしたので今年の立春は旧暦の1月5日です。初春、新春という言葉がピッタリの暖かい日々が続いていましたが、昨夕から冷え込んでまいりました。今年は節分寒波ならぬ立春寒波のようです。インフルエンザが流行っているようでございます。いかがお過ごしでいらっしゃいますか。余寒お見舞い申し上げます。

 東北地方太平洋沖地震と大津波、福島第一原子力発電所の事故から2年以上が経ちますが、まだ大震災後ではなく大震災真只中の日本です。原子力発電は、たとえ発電所における事故がなくとも、ウラン採掘によりオーストラリアの先住民の居住地など鉱山周辺の大地を汚染し、発電所で働く作業員の方々に放射線による被曝を日常的に強い、膨大な時間に亘って廃棄できない放射能汚染物質を管理し続けなければならないという、人類を含め、地球上の生き物とは共存できない事業です。私は、福島第一原子力発電所の事故以降、原子力発電所の無かった日本に戻ることに明日への希望を見出したいと思います。

 サンガはサンスクリットで共同体を意味する言葉です。漢字では僧伽(そうぎゃ)と書き、これを略したのが僧です。従って元来の僧は出家者個人を表す言葉ではなく、佛教を信じ、実践する人々の集いを意味していました。ブッダ・佛(真理に目覚めた人)、ダルマ・法(真理・教え)、サンガ・僧の三宝を敬うことが佛教者の最も基本的な態度として定められておりますが、僧を敬うとは仲間を大切にすることを意味しているのです。800年前に法然上人(1133〜1212)は「どんな人間でも『南無阿弥陀佛』と唱えれば、一切の生きとし生けるものを佛に成らせようとする阿弥陀佛の本願の力(他力)によって阿弥陀佛が建立した清らかな世界(浄土)である極楽に往生(往き生まれること)し、阿弥陀佛のお導きによって悟らせていただくことができるから、『南無阿弥陀佛』と唱えて生きよ。」と教えられました。信心を定めて『南無阿弥陀佛』と唱えるのではなく、『南無阿弥陀佛』と唱えていると信心が定まってゆくのです。法然上人の佛教では『南無阿弥陀佛』を唱えながら、この世で何を願い、如何に実践して生きてゆくのかは個々の意思に任されています。

 世界では出口の無い戦い、痛ましい事件が続き、日本では未曾有の震災が発生しておりますが、お釈迦さまが説かれた縁起(生かされて生きている)という真理を実感し、心に余裕のあるときには慈悲(生きとし生けるものに対する分け隔ての無い大いなる友愛と心を寄り添わせる同情)の精神に基づいて、他人ではなく仲間とともに生きる社会であるという意識を持って、こだわらず、みかえりを求めず、生かされていることの感謝の表現として、出来るときに、出来る対象に、出来るかたちで、布施<法施(佛教を説く)・財施(金品を差し出す)・無財施(柔和な顔、穏やかな眼差し、身体を他者のために使う等)・無畏施(安心を与える)>に代表される菩薩行を実践することを理想としつつ、煩悩にまみれ、善悪ではなく損得ばかり考えて生きている自己中心的な己の現実を見つめながら、法然院という場をお預かりし、信心の確立、学び、安らぎ、出会いの場として皆様方と集い、少しでも心豊かに暮らせる社会となりますよう、法然上人の教えの現代的意義を説いてまいりたく存じます。

 社会的役割を担って生きることが現代における生きがいとなっておりますが、寺は参っていただく処ではなく、会社では肩書があり、家に帰られても家での役割に押し潰されそうな時に、肩書や役割を外して帰って来ていただき、慈悲に溢れる佛と向き合い、楽になっていただく処です。本年も心の潤いと糧の補給にお立ち寄り下さい、「阿弥陀さん、ただいま!」と。

                                法然院  梶田真章

 当院の伽藍の維持は檀信徒からの布施によってなされておりますが、境内の環境保全には年間500万円以上かかりますので広く御寄付を募っております。ご協力いただける方は、郵便振替用紙の通信欄に「寄付」とご記入いただき、お払い込み下さい。何卒宜しくお願い申し上げます

郵便振替口座番号:01050−4−60318
加入者名:本山獅子谷法然院

 法然院をお預かりして29年近く、この間の想いを同人誌『連続無窮』第10号(1200円)に、一昨年3月11日の東北地方太平洋沖大地震、福島第1原子力発電所の事故以降半年間の想いを同人誌『連続無窮』第11号(1200円)に、昨年3月14日の京都水族館開業についての想いを同人誌『連続無窮』第12号(1200円)に、「黙祷」という習わしが広まっていることについての念佛者としての想いを同人誌『連続無窮』第13号(1200円)に、私の話を聞いて下さる皆様方との対話の様子について同人誌『連続無窮』第14号(1200円)に、書くことと語ることについての想いを同人誌『連続無窮』第15号(1200円)に書かせていただきました。ご一読賜れば幸いでございます。合掌 梶田真章


「中村桂子著『科学者が人間であること〜大震災を経てなお変われぬ日本へ〜』を読む」
第4回

 2月 6日(木)

 午後1時半〜3時45分

参加料 志納

於 本坊

第4章「重ね描き」の実践にむけて〜日本人の自然観から〜 を題材に語り合います。

ご参加いただける方はテキスト(岩波新書 800円)をご購入の上、事前にお読み下さい。


「たまるまちこ展」

 2月7日(金)〜13日(木)

午前10時〜午後4時

木の椅子が並びます。

無料

於 講堂

木のイスすわって今年の一計。

法然院の庭を見ながら・・・。


「ゴールデン・エイジ・アカデミー」
第1505回

 2014年2月のテーマ『京の庭〜その魅力を探る〜』
『椿とともに〜法然院をお預かりして〜』

 2月 7日(金)

午前10時〜11時半 

講師:梶田真章

於 京都アスニー(京都市生涯学習総合センター)4階ホール

丸太町通七本松西入北側、Tel.075-812-7222

お申し込み不要です。

先着 600名(午前9時半開場)

参加料 無料


「東北関東大震災物故衆生月忌(がっき)追悼法要」

 2月11日(火・祝)

午前11時

参加 志納

於 本堂

地震発生から2年11カ月。追悼や復興への決意を何らかの形で表現されたい方はお集まり下さい。

志納されたお金は被災者支援のため、「未来の福島子ども基金」へ寄付させていただきます。
                                        合掌


「涅槃会(ねはんえ)」

 2月15日(土)

午前10時半

事前申込制

於 本堂

お釈迦さまの入滅を偲び、本堂に涅槃図を掲げて法要を厳修し、経蔵の釈迦如来像に参拝いたします。

あと、粗餐呈上いたします。

準備の都合上、ご参詣いただける方は2月13日までに必ずお申し込み下さい。   合掌


「『法然入門』(阿満利麿(あまとしまろ)著・ちくま新書)を読む」
第2回

 2月20日(木)

午後1時半〜3時45分

於 本坊

講師:梶田真章

参加料 志納(テキストをお持ちでない方は別に700円が必要です。)

「佛教書を読む集い」では2010年11月から「法然上人のお言葉」を読んだ後、2011年5月から「阿満利麿(あま としまろ)著『親鸞』」、2012年1月から「横山紘一著『阿頼耶識の発見〜よくわかる唯識入門〜』」、2012年9月から「三枝充悳著『仏教入門』」を読ませていただきました。2年半ぶりに改めて専修念佛の元祖、法然上人の教えを学ばせていただきます。ご参加をお待ち申し上げております。


「第87回 ふろしきトーク」

 2月22日(土)

午後2時〜4時

於 本坊

●お話「江戸のダンディズム」

    講師:河上繁樹さん(関西学院大学文学部文化歴史学科教授)

    かぶき者が登場し、風潮ともなった江戸。役者だけでなく、武士、町人にも受け入れら
    れた「意気」「伊達」とも表される生き方や振舞についてお話いただきます。

●ふろしきワークショップ「男も女もふろしきダンディ」

    小意気なふろしき活用を体験していただきます。

    ◆ご挨拶の品や手土産をきちんと包む

     人と人との間をつなぐ心得としてのふろしき

    ◆ギフトをダンディに演出

     ウィスキーのびんや本など、贈り物を小意気に    他

●<展示>豊田満夫コレクション「縞の風呂敷いろいろ」

     間道とも呼ばれる縞。吉野格子をはじめ数種類を展示します。

※ワークショップの風呂敷はお貸しします。

※手ぶらでご参加下さい。

定員 35名

参加料:会員の方 600円、一般の方 800円

お問い合わせ・お申し込み:Tel.075-432-2722 Fax.075-432-3832 E-mail:rsj57767@nifty.com

URL http://homepage3.nifty.com/furoshiki/


「第203回 善気山念佛会(ぜんきさんねんぶつえ)」

 2月26日(水)

午後3時〜6時

参加志納

ご予約不要です。プログラムの一部へのご参加も歓迎いたします。

第1部 午後3時 〜 3時半        おつとめ

                      本堂でご一緒にお経を唱えます。

第2部 午後3時半 〜 4時半       おはなし

                      「『法句経』〜お釈迦さまの教え〜」梶田真章

第3部 午後4時45分〜午後6時      おんがく

                      出演:邦楽ユニット「那々」

                         尺八:岩本みち子

                         筑前琵琶:藤井真美

                         箏:林 比路子


「東日本大震災復興支援企画 第6回イーハトーブ・プロジェクト in 京都」
中所宜夫『中尊(ちゅうぞん)』(能楽らいぶ)

 3月 2日(日)

午後6時(午後5時半開場)

シテ:中所宜夫(なかしょのぶお)

ワキ:安田 登         

於 本堂

参加費 2000円(必ず下記に電話にてご予約下さい)

お問い合わせは、アートステージ567まで

Tel.075-256-3759 12時〜18時 月曜休


「中村桂子著『科学者が人間であること』を読む」
第5回

参加料 志納

於 本坊

 3月 6日(木)

 午後1時半〜3時45分

第5章 新しい知への道〜人間である科学者がつくる〜 を題材に語り合います。ご参加いただける方はテキスト(岩波新書・800円)をご購入の上、事前にお読み下さい。


「東北関東大震災物故衆生3回忌追悼法要」

 3月11日(火)

午前11時

参加 志納

於 本堂

「東北関東大震災の被災地に向けて追悼と希望の鐘を鳴らす」

 3月11日(火)

午前11時45分

参加 志納

於 鐘楼

ご参詣の皆様方に一打ずつ鐘を撞いていただきます。

地震発生から3年。追悼や復興への決意を何らかの形で表現されたい方はお集まり下さい。志納されたお金は「未来の福島こども基金」へ寄付させていただきます。

上記の行事にご参加の方々には粗餐を呈上いたしますので、準備の都合上、ご参加いただける方は事前に法然院サンガまでお申し込み下さい。                   合掌


「善導大師(613〜681)1334回忌法要」

 3月14日(金)

午前11時

中国浄土教の大成者で法然上人が師と仰がれた善導大師のご命日に当たり、1334回忌の法要を厳修いたします。粗餐呈上いたします。

準備の都合上、ご参詣いただける方は、3月11日までに電話、ファックス、E-mailでお申し込み下さい。


「第4回善気山文化塾『だれかの〈代わりに〉ということ』」

 3月16日(日)

午後3時〜5時(午後2時半開場)

於 本坊

お話:大谷大学教授、臨床哲学者 鷲田清一(わしだきよかず)先生

参加料:一般 1000円、大学生 500円、高校生以下 無料

定員 80名

ご予約の方で満席の場合、当日はご参加を御断りすることがございます。

ご予約は法然院サンガまで


「第27回 お寺で楽しく考古学」
『紀記神話の謎を探る〜高天原とアマテラス〜』

 3月18日(火)

午後7時〜9時

講師:佐古和枝(関西外国語大学教授)

於 本坊

式年遷宮の年は過ぎましたが、「『アマテラスとは、どんな神様なのか?伊勢神宮とは?出雲の神々との関係 は?』」など紀記神話から考えてみます。」(佐古先生より)とのことです。ご参加をお待ち申し上げております。

参加料:1000円

事前のお申し込みは不要です。当日受付にてお納め下さい。


特に記載のない限り、会場は法然院です。

ご予約は24時間、電話、FAX、E-mailにて承ります。

〒606-8422 京都市左京区鹿ヶ谷御所ノ段町30番地 法然院 内
法然院サンガ

Tel. 090-1899-3689   Fax. 075-752-1083
E-mail:Byakurenja@aol.com
法然院のホームページ http://www.honen-in.jp/
法然院森のセンターのホームページ http://www4.ocn.ne.jp/~moricent/


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お問い合わせ

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E-mail: Byakurenja@aol.com