法然院サンガ: 255

法然院サンガからのご案内

N-0255-J

平成26年 1月 9日更新

法然院サンガ

 南無阿弥陀佛。

 新年の日々をいかがお過ごしでいらっしゃいますか。当院では約300名の皆様方とともに除夜の鐘を撞いて年を越しました。京都は穏やかな気温の三箇日でしたが、三箇日を過ぎてから冷え込んでまいりました。1月5日が小寒で「寒の入り」でした。今朝は氷点下です。寒中お見舞い申し上げますとともに本年も何卒宜しくお願い申し上げます。今年は新暦と旧暦にちょうど1ヶ月の差があり、今日1月7日は旧暦では未だ師走の7日です。毎年のことですが、新暦では正月を新春と言っても全く感じがでませんね。因みに今年の旧暦の元日は1月31日です。歳の暮れに「よい『お歳』をお迎え下さい」と挨拶を交わしますが、この『お歳』とは新しい年、即ち2014年のことではなく、「あなたの『お歳』は?」という時の『お歳』だと思います。元々日本では歳は各々が誕生日に取るものではなく、正月にみんなで一緒に取るものでした。つまり数え年が当たり前だったのです。ですから「よい『お歳』をお迎え下さい」とは、あなたの「よい○○歳」をお迎え下さいという意味だと思います。ですから私は「よい『お年』」ではなく「よい『お歳』」と書くのが適切ではないかと思っているのですが、皆様のご意見はいかがでしょうか。お聞かせ下さい。

 東北地方太平洋沖地震と大津波、福島第一原子力発電所の事故から2年以上が経ちますが、まだ大震災後ではなく大震災真只中の日本です。原子力発電は、たとえ発電所における事故がなくとも、ウラン採掘によりオーストラリアの先住民の居住地など鉱山周辺の大地を汚染し、発電所で働く作業員の方々に放射線による被曝を日常的に強い、膨大な時間に亘って廃棄できない放射能汚染物質を管理し続けなければならないという、人類を含め、地球上の生き物とは共存できない事業です。私は、福島第一原子力発電所の事故以降、原子力発電所の無かった日本に戻ることに明日への希望を見出したいと思います。

 サンガはサンスクリットで共同体を意味する言葉です。漢字では僧伽(そうぎゃ)と書き、これを略したのが僧です。従って元来の僧は出家者個人を表す言葉ではなく、佛教を信じ、実践する人々の集いを意味していました。ブッダ・佛(真理に目覚めた人)、ダルマ・法(真理・教え)、サンガ・僧の三宝を敬うことが佛教者の最も基本的な態度として定められておりますが、僧を敬うとは仲間を大切にすることを意味しているのです。800年前に法然上人(1133〜1212)は「どんな人間でも『南無阿弥陀佛』と唱えれば、一切の生きとし生けるものを佛に成らせようとする阿弥陀佛の本願の力(他力)によって阿弥陀佛が建立した清らかな世界(浄土)である極楽に往生(往き生まれること)し、阿弥陀佛のお導きによって悟らせていただくことができるから、『南無阿弥陀佛』と唱えて生きよ。」と教えられました。信心を定めて『南無阿弥陀佛』と唱えるのではなく、『南無阿弥陀佛』と唱えていると信心が定まってゆくのです。法然上人の佛教では『南無阿弥陀佛』を唱えながら、この世で何を願い、如何に実践して生きてゆくのかは個々の意思に任されています。

 世界では出口の無い戦い、痛ましい事件が続き、日本では未曾有の震災が発生しておりますが、お釈迦さまが説かれた縁起(生かされて生きている)という真理を実感し、心に余裕のあるときには慈悲(生きとし生けるものに対する分け隔ての無い大いなる友愛と心を寄り添わせる同情)の精神に基づいて、他人ではなく仲間とともに生きる社会であるという意識を持って、こだわらず、みかえりを求めず、生かされていることの感謝の表現として、出来るときに、出来る対象に、出来るかたちで、布施<法施(佛教を説く)・財施(金品を差し出す)・無財施(柔和な顔、穏やかな眼差し、身体を他者のために使う等)・無畏施(安心を与える)>に代表される菩薩行を実践することを理想としつつ、煩悩にまみれ、善悪ではなく損得ばかり考えて生きている自己中心的な己の現実を見つめながら、法然院という場をお預かりし、信心の確立、学び、安らぎ、出会いの場として皆様方と集い、少しでも心豊かに暮らせる社会となりますよう、法然上人の教えの現代的意義を説いてまいりたく存じます。

 社会的役割を担って生きることが現代における生きがいとなっておりますが、寺は参っていただく処ではなく、会社では肩書があり、家に帰られても家での役割に押し潰されそうな時に、肩書や役割を外して帰って来ていただき、慈悲に溢れる佛と向き合い、楽になっていただく処です。本年も心の潤いと糧の補給にお立ち寄り下さい、「阿弥陀さん、ただいま!」と。

                                法然院  梶田真章

 当院の伽藍の維持は檀信徒からの布施によってなされておりますが、境内の環境保全には年間500万円以上かかりますので広く御寄付を募っております。ご協力いただける方は、郵便振替用紙の通信欄に「寄付」とご記入いただき、お払い込み下さい。何卒宜しくお願い申し上げます

郵便振替口座番号:01050−4−60318
加入者名:本山獅子谷法然院

 法然院をお預かりして29年近く、この間の想いを同人誌『連続無窮』第10号(1200円)に、一昨年3月11日の東北地方太平洋沖大地震、福島第1原子力発電所の事故以降半年間の想いを同人誌『連続無窮』第11号(1200円)に、昨年3月14日の京都水族館開業についての想いを同人誌『連続無窮』第12号(1200円)に、「黙祷」という習わしが広まっていることについての念佛者としての想いを同人誌『連続無窮』第13号(1200円)に、私の話を聞いて下さる皆様方との対話の様子について同人誌『連続無窮』第14号(1200円)に、書くことと語ることについての想いを同人誌『連続無窮』第15号(1200円)に書かせていただきました。ご一読賜れば幸いでございます。合掌 梶田真章


「中村桂子著『科学者が人間であること』を読む」
第3回

 1月 9日(木)

 午後1時半〜3時45分

参加料 志納

於 本坊

第3章「機械論」から「生命論」へ〜『重ね描き』の提案〜 を題材に語り合います。

ご参加いただける方はテキスト(岩波新書 800円)をご購入の上、事前にお読み下さい。


「『第39回小品盆栽フェア雅風展』観賞会」

 1月10日(金)

午前10時半〜正午

於 京都市勧業館・みやこメッセ1階

本年も恒例の「小品盆栽フェア 雅風展」が1月9日(木)〜12日(日)まで京都市左京区岡崎公園内にある「京都市勧業館・みやこメッセ」にて開かれます。

1月10日(金)の午前中に盆栽研究家・キュレーターの川崎仁美さんのご案内で観賞会を開くことにいたしました。

ご参加いただける方は、1月10日(金)午前10時半に「みやこメッセ」1階の「小品盆栽フェア 雅風展」の会場入口にお集まり下さい。定員20名です。

川崎さんから招待券をいただきましたので参加料は無料です。

お申し込みは、電話またはメールにて法然院サンガまで1月9日(木)中にお願いいたします。


「東北関東大震災物故衆生月忌(がっき)追悼法要」

 1月11日(土)

午前11時

参加 志納

於 本堂

地震発生から2年10カ月。追悼や復興への決意を何らかの形で表現されたい方はお集まり下さい。志納されたお金は被災者支援のため、「未来の福島子ども基金」へ寄付させていただきます。

                                        合掌


「2014年 法然院サンガ 新年会」

 1月12日(日)

参加料 2000円

ご都合のよい時刻からご参加下さい。

準備の都合上、第4部の「新年宴会」にご参加いただける方は1月10日までに必ずご予約下さい。

第1部 午後3時 〜 3時半   「新春のお念佛」

                  本堂でご一緒に南無阿弥陀佛を唱えます。

第2部 午後3時半〜4時15分  法話「今年も専修(せんじゅ)念佛に生きる」

                  梶田 真章

第3部 午後4時半〜5時45分  「遊びの玉手箱」  大道芸で新春を寿ぐ

                  出演 大塚珠代さん 他 

第4部 午後6時〜        「新年宴会」

                  各自、交換用のプレゼントを一品(予算ご自由)
                  ご用意下さい。

                  *差し入れ歓迎いたします。


「『法然入門』(阿満利麿(あまとしまろ)著・ちくま新書)を読む」
第1回

 1月16日(木)

午後1時半〜3時45分

於 本坊

講師:梶田真章 参加料 志納(テキストをお持ちでない方は別に700円が必要です。)

「佛教書を読む集い」では、
2010年11月から2011年4月まで「法然上人のお言葉」を読んだ後、
2011年5月から「阿満利麿著『親鸞』」、
2012年1月から「横山紘一著『阿頼耶識の発見〜よくわかる唯識入門〜』」、
2012年9月から「三枝充悳著『仏教入門』」を読ませていただきました。

2年半ぶりに改めて専修念佛の元祖、法然上人の教えを御一緒に学ばせていただきたく存じます。

ご参加をお待ち申し上げております。合掌  梶田真章


「兵庫県南部地震 物故衆生追悼の集い」

1月17日(金) 午後2時

当院では震災後、1ヶ月、3ヶ月、初盆、一周忌、一周忌、以降は毎年1月16日か17日に
追悼の集いを開いてまいりました。ご都合の良い時刻からご参加下さい。

第1部 午後2時

         「兵庫県南部地震20回忌 物故衆生追悼法要」

          於 本堂

          もう19年、まだ19年。心から追悼の気持ちを表したく存じます。

第2部 午後2時50分

         「兵庫県南部地震の被災地に向けて追悼と希望の鐘を鳴らす」

          於 鐘楼

          ご参詣の皆様方に、被災地に向けて一打ずつ鐘を撞いて頂きます。

第3部 午後3時15分〜4時

          「追悼演奏」

           揚琴(ようきん・ヤンチン)・オカリナ:友枝良平

           於 本坊

           友枝さんには震災後、毎年、追悼演奏をお願いしてきました。
           友枝さんが奏でる揚琴の響きに、震災で
           この世から失われたいのちとご自身のいのちとの
           共鳴・重なり合いを感じていただければと存じます。


「第24回ちおん舎・新・染屋町寄席」

1月17日(金)

午後7時(午後6時半開場)

於 ちおん舎(京都市中京区衣棚通・烏丸通から西へ三筋目)三条上ル西側 Tel.075-221-7510]

出演


桂 二乗 

桂 吉の丞

桂 弥太郎

参加料  ご予約 1700円  当日 2000円

お問い合わせ・ご予約は法然院サンガまで


「専修念佛元祖、当院開山法然上人(1133〜1212)803回忌法要」

 1月25日(土)

午前10時半

於 本堂

法然上人の803回忌に当たり、本堂にて念佛を唱え、墓地最上段の法然塔に参拝いたします。
後、粗餐呈上いたします。

準備の都合上、ご参加いただける方は1月20日までにご一報下さい。


「第202回 善気山念佛会(ぜんきさんねんぶつえ)」

 1月26日(日)

午後3時〜6時

参加志納

ご予約不要です。

プログラムの一部へのご参加も歓迎いたします。

第1部 午後3時 〜 3時半    おつとめ

                  本堂でご一緒にお経を唱えます。

第2部 午後3時半 〜 4時半   おはなし

                  「何故、様々な経典があるのか?」梶田真章

第3部 午後4時45分〜午後6時  おんがく

                  出演:リピート山中さん(シンガーソングライター)


「朝日カルチャーセンター京都公開講座『佛教で生きる』」

1月29日(水)、2月5日(水)、3月5日(水)

午前10時半〜正午

講師:梶田真章

          1月29日(水)「因縁と運〜必然か偶然か〜」

          2月 5日(水)「絆と縁、愛と慈悲」

          3月 5日(水)「無と空〜色即是空空即是色〜」

受講料 8,190円(3回)

於 朝日カルチャーセンター京都(河原町通三条上ル東側 京都朝日会館8階)

お申し込みは朝日カルチャーセンター京都(Tel.075-231-9693)へ

インターネット予約 http://www.asahi-culture.co.jp


「中村桂子著『科学者が人間であること』を読む」
第4回

 2月6日(木)

午後1時半〜3時45分

参加料 志納

於 本坊

<第4章「重ね描き」の実践にむけて〜日本人の自然観から〜>を題材に語り合います。

ご参加いただける方はテキスト(岩波新書・800円)をご購入の上、事前にお読み下さい。


「ゴールデン・エイジ・アカデミー」
『椿とともに〜法然院をお預かりして〜』

 2月7日(金)

午前10時〜11時半

講師:梶田真章

於 京都アスニー(京都市生涯学習総合センター)4階ホール

丸太町通七本松西入北側、Tel.075-812-7222]

お申し込み不要です。

先着 600名

参加料 無料


「東北関東大震災物故衆生 月忌(がっき)追悼法要」

 2月11日(火・祝)

午前11時

参加 志納

於 本堂

地震発生から2年11カ月。追悼や復興への決意を何らかの形で表現されたい方はお集まり下さい。

志納されたお金は被災者支援のため、「未来の福島子ども基金」へ寄付させていただきます。

                                        合掌


特に記載のない限り、会場は法然院です。

ご予約は24時間、電話、FAX、E-mailにて承ります。

〒606-8422 京都市左京区鹿ヶ谷御所ノ段町30番地 法然院 内
法然院サンガ

Tel. 090-1899-3689   Fax. 075-752-1083
E-mail:Byakurenja@aol.com
法然院のホームページ http://www.honen-in.jp/
法然院森のセンターのホームページ http://www4.ocn.ne.jp/~moricent/


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お問い合わせ

〒606-8422 京都市左京区鹿ヶ谷御所ノ段町30番地
TEL: 075-771-2420 FAX: 075-752-1083
E-mail: Byakurenja@aol.com