法然院サンガ: 254

法然院サンガからのご案内

N-0254-J

平成25年12月 2日更新

法然院サンガ

 南無阿弥陀佛。

 境内では楓の紅葉の盛りが続いております。11月27日(水)〜12月1日(日)に開いた東北関東大震災の被災者に心を寄せる「第6回 悲願会」では法要、法話、報告会、コンサート、舞踊、茶会、慈悲市(バザー)、美術作品の展示、ワークショップ、気仙沼ミサンガの販売などに多くの皆様方のご参加をいただき、70万円以上の浄財が集まりました。現地で被災者を支援している団体や被災した小学校などに送金させていただきます。心より御礼を申し上げます。ありがとうございました。

 東北地方太平洋沖地震と大津波、福島第一原子力発電所の事故から2年以上が経ちますが、まだ大震災後ではなく大震災真只中の日本です。原子力発電は、たとえ発電所における事故がなくとも、ウラン採掘によりオーストラリアの先住民の居住地など鉱山周辺の大地を汚染し、発電所で働く作業員の方々に放射線による被曝を日常的に強い、膨大な時間に亘って廃棄できない放射能汚染物質を管理し続けなければならないという、人類を含め、地球上の生き物とは共存できない事業です。私は、福島第一原子力発電所の事故以降、原子力発電所の無かった日本に戻ることに明日への希望を見出したいと思います。

 サンガはサンスクリットで共同体を意味する言葉です。漢字では僧伽(そうぎゃ)と書き、これを略したのが僧です。従って元来の僧は出家者個人を表す言葉ではなく、佛教を信じ、実践する人々の集いを意味していました。ブッダ・佛(真理に目覚めた人)、ダルマ・法(真理・教え)、サンガ・僧の三宝を敬うことが佛教者の最も基本的な態度として定められておりますが、僧を敬うとは仲間を大切にすることを意味しているのです。800年前に法然上人(1133〜1212)は「どんな人間でも『南無阿弥陀佛』と唱えれば、一切の生きとし生けるものを佛に成らせようとする阿弥陀佛の本願の力(他力)によって阿弥陀佛が建立した清らかな世界(浄土)である極楽に往生(往き生まれること)し、阿弥陀佛のお導きによって悟らせていただくことができるから、『南無阿弥陀佛』と唱えて生きよ。」と教えられました。信心を定めて『南無阿弥陀佛』と唱えるのではなく、『南無阿弥陀佛』と唱えていると信心が定まってゆくのです。法然上人の佛教では『南無阿弥陀佛』を唱えながら、この世で何を願い、如何に実践して生きてゆくのかは個々の意思に任されています。

 世界では出口の無い戦い、痛ましい事件が続き、日本では未曾有の震災が発生しておりますが、お釈迦さまが説かれた縁起(生かされて生きている)という真理を実感し、心に余裕のあるときには慈悲(生きとし生けるものに対する分け隔ての無い大いなる友愛と心を寄り添わせる同情)の精神に基づいて、他人ではなく仲間とともに生きる社会であるという意識を持って、こだわらず、みかえりを求めず、生かされていることの感謝の表現として、出来るときに、出来る対象に、出来るかたちで、布施<法施(佛教を説く)・財施(金品を差し出す)・無財施(柔和な顔、穏やかな眼差し、身体を他者のために使う等)・無畏施(安心を与える)>に代表される菩薩行を実践することを理想としつつ、煩悩にまみれ、善悪ではなく損得ばかり考えて生きている自己中心的な己の現実を見つめながら、法然院という場をお預かりし、信心の確立、学び、安らぎ、出会いの場として皆様方と集い、少しでも心豊かに暮らせる社会となりますよう、法然上人の教えの現代的意義を説いてまいりたく存じます。

 社会的役割を担って生きることが現代における生きがいとなっておりますが、寺は参っていただく処ではなく、会社では肩書があり、家に帰られても家での役割に押し潰されそうな時に、肩書や役割を外して帰って来ていただき、慈悲に溢れる佛と向き合い、楽になっていただく処です。本年も心の潤いと糧の補給にお立ち寄り下さい、「阿弥陀さん、ただいま!」と。

                                法然院  梶田真章

 当院の伽藍の維持は檀信徒からの布施によってなされておりますが、境内の環境保全には年間500万円以上かかりますので広く御寄付を募っております。ご協力いただける方は、郵便振替用紙の通信欄に「寄付」とご記入いただき、お払い込み下さい。何卒宜しくお願い申し上げます

郵便振替口座番号:01050−4−60318
加入者名:本山獅子谷法然院

 法然院をお預かりして29年近く、この間の想いを同人誌『連続無窮』第10号(1200円)に、一昨年3月11日の東北地方太平洋沖大地震、福島第1原子力発電所の事故以降半年間の想いを同人誌『連続無窮』第11号(1200円)に、昨年3月14日の京都水族館開業についての想いを同人誌『連続無窮』第12号(1200円)に、「黙祷」という習わしが広まっていることについての念佛者としての想いを同人誌『連続無窮』第13号(1200円)に、私の話を聞いて下さる皆様方との対話の様子について同人誌『連続無窮』第14号(1200円)に、書くことと語ることについての想いを同人誌『連続無窮』第15号(1200円)に書かせていただきました。ご一読賜れば幸いでございます。合掌


「中村桂子著『科学者が人間であること』を読む」第2回

12月 5日(木)

午後1時半〜3時45分 

参加料 志納

於 本坊

「第2章「専門家」を問う〜社会とどう関わるか〜」を題材に語り合います。

ご参加いただける方はテキスト(岩波新書:800円)をご購入の上、事前にお読み下さい。


「第69回 遊心会」
『嵯峨釈迦堂清凉寺と黒谷金戒光明寺で師走に念佛を唱える』

12月 6日(金)

集合

(1)午前9時 市営銀閣寺駐車場 または      

(2)9時50分 嵯峨釈迦堂清凉寺山門前(現地集合)

行程

10時〜11時半   浄土宗清凉寺に参拝し「三千礼拝佛名会」に随喜し、礼拝念佛行   

正午〜午後1時半   北区鷹ヶ峰の「しょうざんリゾート京都」にて昼食(中国料理)   

午後2時半〜4時   浄土宗大本山黒谷金戒光明寺にて念佛。山門、大方丈、紫雲庭園を拝観

現地解散

参加料:10000円(現地集合の方は9000円)

拝観料・昼食代・タクシー代(分乗して移動します)として

お申し込み

集合場所<(1)または(2)>と、参加人数を、
電話、ファックス、E-mailにて12月 4日までに下記までご連絡下さい。


「成道会(じょうどうえ)」

12月 8日(日)

午前11時半

お釈迦さまの成道(悟りを得られたこと)を讃え、報恩感謝の気持ちを込めて 本堂にて法要を厳修し、経蔵に参拝いたします。後、粗餐呈上いたします。

ご参加いただける方は12月6日までに法然院サンガまでお申し込み下さい。

*成道:成佛得道のこと。佛の悟りを完成すること。


「古田 格 写真展『信州信濃の山ザル物語〜地獄谷温泉からの便り〜』」

12月 9日(月)〜15日(日)

午前10時〜午後4時(9日は正午より)

無料

於 講堂


「東北関東大震災 物故衆生 月忌 追悼法要」

12月11日(水)

午前11時

参加 志納

於 本堂

地震発生から2年9ヶ月。追悼や被災者に心を寄せるお気持ちを何らかの形で表現されたい方は お集まり下さい。志納されたお金は「未来の福島こども基金」へ寄付させていただきます。合掌


「十二の月 中野 亘 陶展」

12月12日(木)〜18日(水)

午前10時〜午後5時

無料

於 南書院

関連企画
「宮沢賢治『二十六夜』」

12月14日(土)

午後5時半

朗読と舞:井上由理子   

   音:中野 亘    

於 南書院

参加料:1000円
(全て東日本大震災の被災者支援をされている団体に寄付いたします。)


「第40回 善気山専修(せんじゅ)念佛塾『専修念佛宗三箇条』」

12月15日(日)

午後3時〜6時

午後3時〜3時20分  念佛一会(いちえ)

            本堂にて念佛を唱えます。

午後3時半〜6時    講話会

            書院にて阿満利麿先生のお話をお聴きし、
            後半は対話によって深めます。

参加料 1000円(当日、お納め下さい。)

お申し込み:電話、E-mailにて法然院サンガまで。

「阿満利麿先生を囲んでの懇親会」

午後6時半〜

一乗寺の旬彩「いかわ」にて

会費:4000円

ご参加のお申し込みは、12月10日までにお願いいたします。


さいぐさみつよし    
「『仏教入門』(三枝充悳著・岩波新書)を読む」
最終回

12月19日(木)

午後1時半〜3時45分

於 本坊

講師:梶田真章

参加料 志納

(テキストをお持ちでない方は、別に850円が必要です。)


「第201回 善気山念佛会(ぜんきさんねんぶつえ)」

12月23日(月・祝)

午後3時〜6時

参加志納

準備の都合上、第3部にご参加の方はご予約下さい。

プログラムの一部へのご参加も歓迎いたします。

第1部 午後3時 〜 3時半   おつとめ

                 本堂でご一緒に礼拝をいたします。

第2部 午後3時半〜4時15分  おはなし「ご質問に答えて」

                 梶田真章

第3部 午後4時半〜午後6時   「歳末落語会」

                 出演:桂 雀太、桂 歌之助、桂 文之助(雀松改め)

今年の「歳末落語会」には、10月6日にサンケイホールブリーゼで襲名披露公演を行われた 三代目 桂 文之助さんをお招きいたします。円熟の芸をお楽しみ下さい。


「2013年 法然院サンガ歳末懇親会」

12月23日(月・祝)

午後6時15分(午後6時から受付)

どなたでもご参加いただけますが、ご予約が必要です。

参加料 2000円

各自、交換用の贈り物(予算ご自由)を一品ご持参下さい。

差し入れも歓迎いたします。

ご参加いただける方は、準備の都合上、法然院サンガへ12月20日までに必ずご予約下さい。


「除夜の鐘」

12月31日(火)

午後11時半〜

参詣者に一つずつ鐘を撞いていただき、年を越します。

参加志納

於 鐘楼

お申し込み不要です。

先着順にお並び下さい。

長時間お並びいただきますので防寒にご留意下さい。


「新春法話『佛道を生きる〜絆と縁、愛と慈悲〜』」

 1月 1日(水・祝)

午後2時〜3時

講師:梶田真章

参加志納

於 南書院


「新春法話『佛道を生きる〜絆と縁、愛と慈悲〜』」

 1月 2日(木)

午後2時〜3時

講師:梶田真章

参加志納

於 南書院


「東北関東大震災 物故衆生月忌(がっき)追悼法要」

 1月11日(土)

午前11時

参加 志納

於 本堂

地震発生から1年11カ月。追悼や復興への決意を何らかの形で表現されたい方はお集まり下さい。 志納されたお金は被災者支援のため、「未来の福島子ども基金」へ寄付させていただきます。合掌


「2014年 法然院サンガ 新年会」

1月12日(日)

参加料 2000円

ご都合のよい時刻からご参加下さい。

準備の都合上、第4部の「新年宴会」にご参加いただける方は1月10日までに必ずご予約下さい。

第1部 午後3時 〜 3時半     「新春のお念佛」

                   本堂でご一緒に南無阿弥陀佛を唱えます。

第2部 午後3時半〜4時15分    法話「今年も専修(せんじゅ)念佛に生きる」

                   梶田真章

第3部 午後4時半〜5時45分   「遊びの玉手箱」大道芸で新春を寿ぐ

                   出演:大塚珠代さん 他

第4部 午後6時〜         「新年宴会」

                   各自、交換用のプレゼントを一品(予算ご自由)
                   ご用意下さい。

                   差し入れ歓迎いたします。


「兵庫県南部地震 物故衆生追悼の集い」

 1月17日(金)

午後2時

於 本坊

当院では震災後、1ヶ月、3ヶ月、初盆、一周忌、一周忌以降は毎年1月16日か17日に追悼の集いを開いてまいりました。ご参詣をお待ち申し上げます。ご都合の良い時刻からご参加下さい。

第1部 午後2時

          「兵庫県南部地震20回忌 物故衆生追悼法要」

          於:本堂

          もう19年、まだ19年。
          心から追悼の気持ちを表したく存じます。

第2部 午後2時50分

          「兵庫県南部地震の被災地に向けて追悼と希望の鐘を鳴らす」

          於:鐘楼

          ご参詣の皆様方に、被災地に向けて一打ずつ鐘を撞いて頂きます。

第3部 午後3時15分〜4時

          「追悼演奏」

          揚琴(ようきん・ヤンチン)・オカリナ:友枝 良平

友枝さんには震災後、毎年、追悼演奏をお願いしてきました。

友枝さんが奏でる揚琴の響きに、震災でこの世から失われたいのちとご自身のいのちとの共鳴・重なり合いを感じていただければと存じます。


特に記載のない限り、会場は法然院です。

ご予約は24時間、電話、FAX、E-mailにて承ります。

〒606-8422 京都市左京区鹿ヶ谷御所ノ段町30番地 法然院 内
法然院サンガ

Tel. 090-1899-3689   Fax. 075-752-1083
E-mail:Byakurenja@aol.com
法然院のホームページ http://www.honen-in.jp/
法然院森のセンターのホームページ http://www4.ocn.ne.jp/~moricent/


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お問い合わせ

〒606-8422 京都市左京区鹿ヶ谷御所ノ段町30番地
TEL: 075-771-2420 FAX: 075-752-1083
E-mail: Byakurenja@aol.com