法然院サンガ: 248

法然院サンガからのご案内

N-0248-J

平成25年 6月 1日更新

法然院サンガ

 南無阿弥陀佛。

 4月30日〜5月6日の「第5回 悲願会」では100万円以上の志納金が集まり、東北関東大震災の被災者支援に取り組んでおられる団体に寄付させていただきました。また、5月21日〜23日に岩手県の平泉と陸中海岸を巡りました。平泉は観光客や修学旅行生で賑わっていましたが、釜石市、大槌町、山田町の沿岸部には更地が広がり、集められて山のようになった墓石や身元不明のご遺骨に向かって念佛を唱えました。宮古市の浄土ヶ浜には観光客が来られていましたが、大地震前の賑わいには遠く及ばないとのことでした。サンガ岩手の「手づくり工房おおつち」では手づくりの布製品を多数ご購入いただきました。

 東北地方太平洋沖地震と大津波、福島第一原子力発電所の事故から2年以上が経ちますが、まだ大震災後ではなく大震災真只中の日本です。原子力発電は、たとえ発電所における事故がなくとも、ウラン採掘によりオーストラリアの先住民の居住地など鉱山周辺の大地を汚染し、発電所で働く作業員の方々に放射線による被曝を日常的に強い、膨大な時間に亘って廃棄できない放射能汚染物質を管理し続けなければならないという、人類を含め、地球上の生き物とは共存できない事業です。私は、福島第一原子力発電所の事故以降、原子力発電所の無かった日本に戻ることに明日への希望を見出したいと思います。

 サンガはサンスクリットで共同体を意味する言葉です。漢字では僧伽(そうぎゃ)と書き、これを略したのが僧です。従って元来の僧は出家者個人を表す言葉ではなく、佛教を信じ、実践する人々の集いを意味していました。ブッダ・佛(真理に目覚めた人)、ダルマ・法(真理・教え)、サンガ・僧の三宝を敬うことが佛教者の最も基本的な態度として定められておりますが、僧を敬うとは仲間を大切にすることを意味しているのです。800年前に法然上人(1133〜1212)は「どんな人間でも『南無阿弥陀佛』と唱えれば、一切の生きとし生けるものを佛に成らせようとする阿弥陀佛の本願の力(他力)によって阿弥陀佛が建立した清らかな世界(浄土)である極楽に往生(往き生まれること)し、阿弥陀佛のお導きによって悟らせていただくことができるから、『南無阿弥陀佛』と唱えて生きよ。」と教えられました。信心を定めて『南無阿弥陀佛』と唱えるのではなく、『南無阿弥陀佛』と唱えていると信心が定まってゆくのです。法然上人の佛教では『南無阿弥陀佛』を唱えながら、この世で何を願い、如何に実践して生きてゆくのかは個々の意思に任されています。

 世界では出口の無い戦い、痛ましい事件が続き、日本では未曾有の震災が発生しておりますが、お釈迦さまが説かれた縁起(生かされて生きている)という真理を実感し、心に余裕のあるときには慈悲(生きとし生けるものに対する分け隔ての無い大いなる友愛と心を寄り添わせる同情)の精神に基づいて、他人ではなく仲間とともに生きる社会であるという意識を持って、こだわらず、みかえりを求めず、生かされていることの感謝の表現として、出来るときに、出来る対象に、出来るかたちで、布施<法施(佛教を説く)・財施(金品を差し出す)・無財施(柔和な顔、穏やかな眼差し、身体を他者のために使う等)・無畏施(安心を与える)>に代表される菩薩行を実践することを理想としつつ、煩悩にまみれ、善悪ではなく損得ばかり考えて生きている自己中心的な己の現実を見つめながら、法然院という場をお預かりし、信心の確立、学び、安らぎ、出会いの場として皆様方と集い、少しでも心豊かに暮らせる社会となりますよう、法然上人の教えの現代的意義を説いてまいりたく存じます。

 社会的役割を担って生きることが現代における生きがいとなっておりますが、寺は参っていただく処ではなく、会社では肩書があり、家に帰られても家での役割に押し潰されそうな時に、肩書や役割を外して帰って来ていただき、慈悲に溢れる佛と向き合い、楽になっていただく処です。本年も心の潤いと糧の補給にお立ち寄り下さい、「阿弥陀さん、ただいま!」と。

                                法然院  梶田真章

 当院の伽藍の維持は檀信徒からの布施によってなされておりますが、境内の環境保全には年間500万円以上かかりますので広く御寄付を募っております。ご協力いただける方は、郵便振替用紙の通信欄に「寄付」とご記入いただき、お払い込み下さい。何卒宜しくお願い申し上げます

郵便振替口座番号:01050−4−60318
加入者名:本山獅子谷法然院

 法然院をお預かりして29年近く、この間の想いを同人誌『連続無窮』第10号(1200円)に、一昨年3月11日の東北地方太平洋沖大地震、福島第1原子力発電所の事故以降半年間の想いを同人誌『連続無窮』第11号(1200円)に、昨年3月14日の京都水族館開業についての想いを同人誌『連続無窮』第12号(1200円)に、「黙祷」という習わしが広まっていることについての念佛者としての想いを同人誌『連続無窮』第13号(1200円)に、私の話を聞いて下さる皆様方との対話の様子について同人誌『連続無窮』第14号(1200円)に書かせていただきました。ご一読賜れば幸いでございます合掌


「畑ゑり子 ひとり絵展〜蓬莱〜」

 5月29日(水)〜 6月 3日(月)

午前10時〜午後5時

無料

於 南書院

お問い合わせ:畑ゑり子さん

[Tel.075-771-7576 E-mail:atorie.asobigi-eriko@hotmail.co.jp]


「第43回 法然院・夜の森の教室」
『模倣と想像:人間の心の進化を考える』

 6月 2日(日)

午後6時〜8時(午後5時半開場)

お話:国際霊長類学会会長、京都大学霊長類研究所教授 松沢哲郎先生

於 本坊

参加料:一般 1000円、高校生以下 無料

定員 80名

ご予約は法然院サンガまで


「『人間は遺伝か環境か』を読む」第2回

 6月 6日(木)

午後1時半〜3時45分

全体を題材に語り合います。

ご参加いただける方は、
テキスト(講談社現代新書・750円)をご購入の上、
事前にお読み下さい。

参加料 志納

於 本坊


「大城美佐子 in 京都 コンサート at 法然院」
『絹糸声(いーちゅぐい)』

 6月 6日(木)

午後7時(午後6時開場)

於 本堂

参加料:前売 4000円、当日 4500円

チケットは定員になり次第、発売を終了いたします。

ご予約・お問い合わせは、山猫軒[Tel.075-721-9534、E-mail:wildcat_house_636@ybb.ne.jp] まで


「インド古典音楽 at 法然院」

 6月 8日(土)

午後6時(午後5時半開場)

於 本坊

出演


       サントゥール:宮下節雄          

          タブラ:クル・ブーシャン・バルガヴァ

参加料:前売 2500円、当日 3000円

お問い合わせ・ご予約は、井上さん[Tel.090-3543-0275、E-mail:haruo.inoue@gmail.com]まで


「第38回 善気山 専修(せんじゅ)念佛塾『善人・悪人・愚人』」

 6月 9日(日)

午後3時〜6時

   午後3時〜3時20分     念佛一会(いちえ)

                  本堂にて念佛を唱えます。

   午後3時半 〜 6時     講話会

                  書院にて阿満利麿先生のお話をお聴きし、
                  後半は対話によって深めます。

参加料 1000円(当日、お納め下さい。)

お申し込み:電話、E-mailにて法然院サンガまで。


「マーティン・リーガンの音風景『森が囁いて・・・』」
(自作品コンサート)

 6月 9日(日)

午後6時半(午後6時開場)

於 本坊

曲目


マカーム、森が囁いて・・・、魔橋、鳥と戯れて、尺八独奏の二つの瞬間、月影幻想曲

出演


倉橋容堂(尺八)、片山旭星(琵琶)、木村伶香能(箏・三味線)、玉木光(チェロ)

参加料  一般2000円  学生1000円

ご予約は法然院サンガまで


「東北関東大震災 物故衆生 月忌追悼法要」

 6月11日(火)

午前11時 

参加 志納

於 本堂

地震発生から2年3ヶ月。追悼や被災者に心を寄せるお気持ちを何らかの形で表現されたい方は お集まり下さい。志納されたお金は「未来の福島こども基金」へ寄付させていただきます。合掌


「あかり と ひびき 展」

 6月14日(金)〜16日(日)

午前9時〜午後4時

無料

於 講堂

鍛冶師:河上知明・真琴

金彩画:河上美津子  

全日作家在廊

あとりえ三昧亭 〒923−0813 石川県小松市糸町3−13  Tel.0761-22-0768 URL http://www.ne.jp/asahi/zan/mai/index.htm


「市民力を問う 閉塞感の漂う時代に光を観るには」
〜哲学者と佛教者の対話〜

 6月14日(金)

午後6時半〜8時

臨床哲学者・大谷大学教授       専修念佛者・法然院貫主

                X                

    鷲田清一              梶田真章    

於 朝日カルチャーセンター京都教室
(河原町通三条上ル東側 京都朝日会館8階)

参加料 3465円

お申し込みは朝日カルチャーセンター京都教室[Tel.075-231-9693]まで


「インドの信仰歌を聴く」歌唱と解説:プラヴラージカ・ダヤープラナ

 6月16日(日)

午後1時半〜3時

参加料 志納

於 本堂

京都出身でアメリカ在住のラーマクリシュナ僧団の尼僧、プラヴラージカ・ダヤープラナさんによるインドの信仰歌を 聴く集いです。貴重な機会となりますので、是非ご参加下さいますようお待ち申し上げております。                  合掌 梶田真章


「第25回 沙羅の宴」

 6月16日(日)

午後4時(午後3時半開場)

於 本坊

演奏


      筑前琵琶:片山旭星(きょくせい)

曲目


『俊寛』『横笛』『那須与一』

参加料

御予約:2500円、当日:3000円(お茶菓子付)
中学生・高校生・大学生・22歳以下の勤労者 1500円

お申し込み・お問い合わせは法然院サンガまで


「『仏教入門』<三枝充悳(さいぐさみつよし)著・岩波新書>を読む」
第10回

 6月20日(木)

午後1時半〜3時45分

於 本坊

講師:梶田真章

参加料 志納(テキストをお持ちでない方は、別に850円が必要です。)

平川 彰 先生の「仏教入門」を読ませていただいてから時が流れましたので、此度は三枝先生の「仏教入門」を 取り上げております。入門とはいえ、難しい内容を含んでおりますが、ご一緒に読んでまいりましょう。  梶田真章


「國松竜次ギターリサイタル2013」オール自作自演

 6月22日(土)

午後6時(午後5時半開場)

於 本坊

参加料:前売 3000円、学生 2000円、当日 3500円

ご予約・お問い合わせはパシオンムジカルまで
(Tel.0774-45-4645 E-mail:pasionmusical@hotmail.co.jp)


「第3回『沖縄茶会』」
〜『慰霊の日』に、ヤマトからウチナーを思ふ
いまこそ、阿波根昌鴻さんのコトバが聞きたい〜

6月23日(日)

午前10時〜午後4時 在釜

於 南書院

会費 500円

在釜の時間内で任意にお越し下さい。

お問い合わせ・席主:山猫軒茶の湯研究会 新居万太さんまで
(Tel.075-721-9534、E-mail:wildcat_house_636@ybb.ne.jp)


「当院中興第1世 萬無和尚(1607〜1681)333回忌」

 6月25日(火)

午前10時半

事前申込制

萬無和尚(知恩院第38世)のご命日に当たり、
本堂にて念佛回向し、墓参いたします。

粗餐呈上いたします。

準備の都合上、ご参詣下さる方は前日までに御連絡下さい。


「第195回 善気山念佛会(ぜんきさんねんぶつえ)」

 6月26日(水)

午後3時〜6時

参加志納

於 本坊

ご予約不要です。プログラムの一部へのご参加も歓迎いたします。

ご都合のよい時刻からご参加下さい。

第1部 午後3時〜3時半        おつとめ

                    本堂でご一緒にお経を唱えます。

第2部 午後3時半〜4時半       おはなし

                    「御質問に答える」   梶田真章

第3部 午後4時45分〜5時45分   おんがく

                    リュート:佐野健二


「魂の即興 DUO!」
〜一瞬一瞬で造り上げる、スリリングな音世界〜

 6月27日(木)

午後7時(午後6時半開場)

於 本坊

出演


       サックス:川嶋哲郎        

タブラ(インドの太鼓):吉見征樹        

ご予約:3000円、当日:3500円

ご予約は法然院サンガまで


特に記載のない限り、会場は法然院です。

ご予約は24時間、電話、FAX、E-mailにて承ります。

〒606-8422 京都市左京区鹿ヶ谷御所ノ段町30番地 法然院 内
法然院サンガ

Tel. 090-1899-3689   Fax. 075-752-1083
E-mail:Byakurenja@aol.com
法然院のホームページ http://www.honen-in.jp/
法然院森のセンターのホームページ http://www4.ocn.ne.jp/~moricent/


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