法然院サンガ: 242

法然院サンガからのご案内

N-0242-J

平成24年12月 1日更新

法然院サンガ

 南無阿弥陀佛。

 境内では紅葉の盛りが過ぎましたが名残りの紅葉を楽しむことができます。11月1日〜7日の「伽藍内特別公開」では3668名の皆様方に御参拝いただきました。皆様方には、いかがお過ごしでいらっしゃいますか。昨年5月18日に法然院で大震災の様子を語っていただいた岩手県盛岡市の如法寺の御住職、近藤光徳和尚の御案内で岩手県沿岸部の陸前高田市、大船渡市、釜石市、大槌町、山田町、宮古市を巡りました。大地震、大津波と大火災で全ての伽藍を失った大槌町の江岸寺では墓石は散在したまま、プレハブの本堂でお勤めが行なわれ、御住職は仮設住宅から寺に通っておられるとのことでした。東北地方太平洋沖地震と大津波、福島第一原子力発電所の事故から1年7か月が経ちましたが、福島県だけではなく岩手県沿岸部も決して大震災後ではなく大震災真只中でした。原子力発電は、たとえ発電所における事故がなくとも、ウラン採掘によりオーストラリアの先住民の居住地など鉱山周辺の大地を汚染し、発電所で働く作業員の方々に放射線による被曝を日常的に強い、膨大な時間に亘って廃棄できない放射能汚染物質を管理し続けなければならないという、人類を含め、地球上の生き物とは共存できない事業です。私は、福島第一原子力発電所の事故以降、原子力発電所の無かった日本に戻ることに明日への希望を見出したいと思います。

 サンガはサンスクリットで共同体を意味する言葉です。漢字では僧伽(そうぎゃ)と書き、これを略したのが僧です。従って元来の僧は出家者個人を表す言葉ではなく、佛教を信じ、実践する人々の集いを意味していました。ブッダ・佛(真理に目覚めた人)、ダルマ・法(真理・教え)、サンガ・僧の三宝を敬うことが佛教者の最も基本的な態度として定められておりますが、僧を敬うとは仲間を大切にすることを意味しているのです。800年前に法然上人(1133〜1212)は「どんな人間でも『南無阿弥陀佛』と唱えれば、一切の生きとし生けるものを佛に成らせようとする阿弥陀佛の本願の力(他力)によって阿弥陀佛が建立した清らかな世界〔浄土〕である極楽に往生(往き生まれること)し、阿弥陀佛のお導きによって悟らせていただくことができるから、『南無阿弥陀佛』と唱えて生きよ。」と教えられました。信心を定めて『南無阿弥陀佛』と唱えるのではなく、『南無阿弥陀佛』と唱えていると信心が定まってゆくのです。法然上人の佛教では『南無阿弥陀佛』を唱えながら、この世で何を願い、如何に実践して生きてゆくのかは個々の意思に任されています。 世界では出口の無い戦い、痛ましい事件が続き、日本では未曾有の震災が発生しておりますが、お釈迦さまが説かれた縁起(生かされて生きている)という真理を実感し、心に余裕のあるときには慈悲(生きとし生けるものに対する分け隔ての無い大いなる友愛と心を寄り添わせる同情)の精神に基づいて、他人ではなく仲間とともに生きる社会であるという意識を持って、こだわらず、みかえりを求めず、生かされていることの感謝の表現として、出来るときに、出来る対象に、出来るかたちで、布施〔法施(佛教を説く)・財施(金品を差し出す)・無財施(柔和な顔、穏やかな眼差し、身体を他者のために使う 等)・無畏施(安心を与える)〕に代表される菩薩行を実践することを理想としつつ、煩悩にまみれ、善悪ではなく損得ばかり考えて生きている自己中心的な己の現実を見つめながら、法然院という場をお預かりし、信心の確立、学び、安らぎ、出会いの場として皆様方と集い、少しでも心豊かに暮らせる社会となりますよう、法然上人の教えの現代的意義を説いてまいりたく存じます。社会的役割を担って生きることが現代における生きがいとなっておりますが、寺は参っていただく処ではなく、会社では肩書があり、家に帰られても家での役割に押し潰されそうな時に、肩書や役割を外して帰って来ていただき、慈悲に溢れる佛と向き合い、楽になっていただく処です。心の潤いと糧の補給にお立ち寄り下さい、「阿弥陀さん、ただいま!」と。

                                法然院  梶田真章

 当院の伽藍の維持は檀信徒からの布施によってなされておりますが、境内の環境保全につきましては、広く御寄付を募っております。御寄付をいただいた方への特典は設けておりませんが「法然院サンガ賛助会員」として登録させていただき、折々にご案内を差し上げてゆきたく存じております。ご協力いただける方は、郵便振替用紙の通信欄に「寄付」とご記入いただき、お払い込み下さい。何卒宜しくお願い申し上げます。

郵便振替口座番号:01050−4−60318
加入者名:本山獅子谷法然院

 法然院をお預かりして28年余り、この間の想いを、同人誌『連続無窮』の第10号(1200円)に、また3月11日の大地震以降半年間の想いを、同人誌『連続無窮』第11号(1200円)に、本年3月14日の京都水族館開業についての想いを同人誌『連続無窮』第12号(1200円)に、「黙祷」という習わしが広まっていることについての念佛者としての想いを同人誌『連続無窮』第13号に書かせていただきました。ご一読賜れば幸いでございます。
                          合掌 梶田真章

 前回の葺き替えから25年以上が経ち、傷みの激しい山門の茅葺き屋根を来年2月から3月にかけて葺き替えることにいたしました。費用は390万円です。この事業につきまして有志の方々に浄財をお寄せ賜わりたく存じます。ご協力賜われます方は郵便振替用紙の通信欄に「山門修理寄付」とご記入の上、「郵便振替口座番号:01050−4−60318 加入者名:本山獅子谷法然院」までお振込み下さいますよう何卒宜しくお願い申し上げます。 11月26日(月)〜12月2日(日)に東日本大震災の被災者に想いを寄り添わせる「第4回 悲願会(ひがんえ)」を執り行い、12月1日(土)、2日(日)には大震災の被災者支援のための慈悲市(バザー)を開きます。 ご提供いただける品物がございましたら11月24日(土)までにお届け下さい。また11月25日(日)に行う品物の仕分け作業、12月1日(土)、2日(日)のバザーのお手伝いをして下さる方を募集いたしております。ご協力いただけます方は、法然院サンガまで御一報下さい。
                          合掌 梶田真章


「法話『絆と縁、愛と慈悲』」

12月 1日(土)

午後1時〜1時45分

梶田真章

参加料 志納

午後2時〜3時     「コンサート」

             出演:山本公成(サックス他)、山本ほしこ(リトアニア琴)

             参加料 志納

午後3時15分〜4時  「コンサート」

             出演:平井満美子(ソプラノ)、佐野健二(リュート)

             参加料 志納

午後4時15分〜5時  「コンサート 〜歌を連れて旅に出よう〜」

             出演:コウナタタ★ジスタ

             参加料 志納

             鈴木こう(歌・ギター)、勝方 浩(コントラバス)、
             片岡朋子(フルート)、梶原玲子(鍵盤ハーモニカ)


「のこされた動物たち」〜命を考える報告会〜

12月 1日(土)

午後6時〜午後8時30分(5時半開場)

参加費 500円

報告者の皆さん


フリーカメラマン・太田康介さん

APF通信社・中島 徹さん

「福島原発20キロ圏内 犬・猫救出プロジェクト」代表:大網直子さん

APF通信社・中島 徹さん

主催:「のこされた動物たち」報告会@京都実行委員会(代表:かわしま)

後援:京都市

お問い合わせ:espero3.11@gmail.com

電話:090−6675−1849


「在釜」

12月 2日(日)

午前10時〜午後4時

一服差し上げます。


席主:新居万太

茶室「如意庵」

午前10時より1時間おきに六席入替

(3時開始が最終)

会費 1000円


広間 「大書院」

随時

会費 500円

被災者、避難者の方は無料です。

受付にてお申し出下さい。

茶室でのご参加をご希望の方は事前に下記まで時刻を予約していただくことが可能です。

メール:wildcat_house_636@ybb.ne.jp Tel.075-721-9534


「法話『悲願に生きる』」

12月 2日(日)

午後1時〜1時半

梶田真章

参加料 志納


「地歌と舞」

12月 2日(日)

午後1時40分〜3時

参加料 志納

演奏


    箏・三絃:伊藤志野 伊藤和子   

      尺八:岡田道明        

       舞:吉村美輝藤       


「コンサート」
藍花〜ランフォア(二胡とピアノのデュオ)

12月 2日(日)

午後3時15分〜4時

演奏


西村弥音子(二胡) 

西村美由喜(ピアノ)

参加料 志納


「シャンソンとクラシックの夕べ」

12月 2日(日)

午後4時半〜6時

        歌:ワサブロー           

   ヴァイオリン:立花礼子            

      ギター:溝淵仁啓(まさし)、松田晃明  

参加料 志納


「中野 亘陶展『ちゃわん一ツ出来候』」

12月 6日(木)〜12日(水)

午前10時〜午後5時

無料

於 南書院

亘陶房:滋賀県東近江市糠塚町188

Tel.0748-24-0882 E-mail wataruceramicstudio1985@yahoo.co.jp


「対話の時間『良寛の地震体験に思う』を読んで」

12月 6日(木)

午後1時半〜3時45分

於 本坊

阿満利麿先生が中日新聞に書かれた記事を題材に語り合います。

参加料 志納

ご参加いただける方は記事を事前にお読み下さい。

記事の送付をご希望の方はお送りしますのでお申し越し下さい。


「成道会(じょうどうえ)」

12月 8日(土)

午後2時

お釈迦さまの成道(悟りを得られたこと)を讃え、報恩感謝の気持ちを込めて、
本堂にて法要を厳修し、経蔵に参拝いたします。

ご参加いただける方は12月6日までにお申し込み下さい。


「第34回 善気山専修(せんじゅ)念佛塾『阿弥陀佛の誕生』」

12月 9日(日)

午後3時〜6時

於 本坊

午後3時〜3時20分  念佛一会(いちえ)

            本堂にて念佛を唱えます。

午後3時半 〜 6時  講話会

            阿弥陀佛は如何なる佛としてインドで生まれたのか、
            書院にて阿満利麿先生のお話をお聴きし、
            後半は対話によって深めます。

参加料 1000円(当日、お納め下さい。)

お申し込み:電話、E-mailにて法然院まで


「東北関東大震災 物故衆生 月忌(がっき)追悼法要」

12月11日(火)

午前11時

参加 志納

於 本堂

地震発生から1年9カ月。追悼や復興への決意を何らかの形で表現されたい方はお集まり下さい。 志納されたお金は被災者支援のため、「サンガ岩手」へ寄付させていただきます。 合掌


「『仏教入門』(三枝充悳・さいぐさみつよし著・岩波新書)を読む」
第4回

12月13日(木)

午後1時半〜3時45分

於 本坊

講師:梶田真章

参加料 志納(テキストをお持ちでない方は、別に850円が必要です。)

平川 彰先生の「仏教入門」を読ませていただいてから時が流れましたので、此度は三枝先生の「仏教入門」を 取り上げております。入門とはいえ、難しい内容を含んでおりますが、ご一緒に読んでまいりましょう。 梶田真章


「第189回 善気山念佛会(ぜんきさんねんぶつえ)」

12月23日(日・祝)

午後3時〜6時

参加志納

準備の都合上、第3部にご参加の方はご予約下さい。

プログラムの一部へのご参加も歓迎いたします。

第1部 午後3時 〜 3時半   おつとめ

                 本堂でご一緒に礼拝をいたします。

第2部 午後3時半〜4時15分  おはなし

                 「ご質問に答えて」梶田真章

第3部 午後4時半〜午後6時   「歳末落語会」

                  出演:桂 優々、桂 団朝、桂 雀松

                  今年もしんどい1年でしたが
                  人生には笑いも必要です。お楽しみ下さい。


「2012年 法然院サンガ 歳末懇親会」

12月23日(日・祝)

午後6時15分(午後6時から受付)

どなたでもご参加いただけますが、ご予約が必要です。

参加料 2000円

各自、交換用の贈り物(予算ご自由)を一品ご持参下さい。差し入れも歓迎いたします。

ご参加いただける方は、準備の都合上、法然院サンガへ12月20日までに必ずご予約下さい。


「歳末法話『クリスマス・除夜の鐘・初詣』」

12月24日(月・振替休日)

午後2時〜3時半

講師:梶田真章

参加志納

於 南書院


「除夜の鐘」

12月31日(月)

午後11時半〜

参詣者に一つずつ鐘を撞いていただき、年を越します。

参加志納

於 鐘楼

お申し込み不要です。先着順にお並び下さい。
長時間お並びいただきますので防寒にご留意下さい。


特に記載のない限り、会場は法然院です。

ご予約は24時間、電話、FAX、E-mailにて承ります。

〒606-8422 京都市左京区鹿ヶ谷御所ノ段町30番地 法然院 内
法然院サンガ

Tel. 090-1899-3689   Fax. 075-752-1083
E-mail:Byakurenja@aol.com
法然院のホームページ http://www.honen-in.jp/
法然院森のセンターのホームページ http://www4.ocn.ne.jp/~moricent/


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お問い合わせ

〒606-8422 京都市左京区鹿ヶ谷御所ノ段町30番地
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