法然院サンガ: 236

法然院サンガからのご案内

N-0236-J

平成24年 6月 1日更新

法然院サンガ

 南無阿弥陀佛。

 境内ではモリアオガエルが産卵の季節を迎えました。いかがお過ごしでいらっしゃいますか。東北地方太平洋沖地震と大津波、福島第一原子力発電所の事故から1年余りが経ちましたが、「東日本大震災から一年」という表現には違和感を覚えます。NHKが「災後社会」という言葉を用いて被災者から抗議を受けていましたが、私は、決して大震災後ではなく、大震災真只中の日本だと感じ続けています。

 原子力発電は、たとえ事故がなくとも、ウラン採掘によりオーストラリアの先住民の居住地など、鉱山周辺の大地を汚染し、発電所で働く作業員の方々に放射線による被曝を日常的に強いる事業です。 私は、福島第一原子力発電所の事故以降、原子力発電所の無かった日本に戻ることに明日への希望を見出したいと思います。

 4月30日(月・振替休日)から5月6日(日)まで第3回「悲願会(ひがんえ)〜悲願に生きる菩薩行の実践〜」(一切衆生の成佛を祈り、被災者に心を寄せ、被災地の復興に関わる決意を表し、今後の生き方について考える一週間)を開かせていただき、法要、コンサート、舞踊、ワークショップ、展示、慈悲市(バザー)などを執り行ました。収支報告は以下の通りです。ありがとうございました。第4回「悲願会」は11月26日(月)〜12月2日(日)に開かせていただく予定です。


第3回「悲願会」

収支報告


法要、法話、美術作品の展示、志納金       130,721円

コンサート、舞踊、紙芝居:           541,794円

茶会参加料                    55,000円

慈悲市売上げ                  238,703円

                       計966,218円


寄付先

(盛岡市本誓寺の吉田律子さんを中心とする災害支援ボランティア)           
サンガ岩手へ                  466,218円

〔http://kodomofukushima.net/〕                         
子どもたちを放射能から守る福島ネットワークへ  200,000円

(遠野被災地支援ボランティアネットワーク)〔http://tonomagokoro.net/〕      
遠野まごころネットへ              100,000円

〔http://dogcatrescueproject.blogspot.jp/〕                    
福島原発20キロ圏内 犬・猫救出プロジェクトへ 100,000円

(校舎が津波で大きな被害を受けたため、仙台市立東宮城野小学校内で活動中)      
仙台市立荒浜小学校へ              100,000円


ご寄贈いただいた衣類やタオルの一部は、
そのまま被災者支援として岩手県盛岡市の本誓寺様宛、送らせていただきました。


 サンガはサンスクリットで共同体を意味する言葉です。漢字では僧伽(そうぎゃ)と書き、これを略したのが僧です。従って元来の僧は出家者個人を表す言葉ではなく、佛教を信じ、実践する人々の集いを意味していました。ブッダ・佛(真理に目覚めた人)、ダルマ・法(真理・教え)、サンガ・僧の三宝を敬うことが佛教者の最も基本的な態度として定められておりますが、僧を敬うとは仲間を大切にすることを意味しているのです。800年前に法然上人(1133〜1212)は「どんな人間でも『南無阿弥陀佛』と唱えれば、一切の生きとし生けるものを佛に成らせようとする阿弥陀佛の本願の力〔他力〕によって阿弥陀佛が建立した清らかな世界〔浄土〕である極楽に往生(往き生まれること)し、阿弥陀佛のお導きによって悟らせていただくことができるから、『南無阿弥陀佛』と唱えて生きよ。」と教えられました。信心を定めて『南無阿弥陀佛』と唱えるのではなく、『南無阿弥陀佛』と唱えていると信心が定まってゆくのです。法然上人の佛教では『南無阿弥陀佛』を唱えながら、この世で何を願い、如何に実践して生きてゆくのかは個々の意思に任されています。

 世界では出口の無い戦い、痛ましい事件が続き、日本では未曾有の震災が発生しておりますが、お釈迦さまが説かれた縁起(生かされて生きている)という真理を実感し、心に余裕のあるときには慈悲(生きとし生けるものに対する分け隔ての無い大いなる友愛と心を寄り添わせる同情)の精神に基づいて、他人ではなく仲間とともに生きる社会であるという意識を持って、こだわらず、みかえりを求めず、生かされていることの感謝の表現として、出来るときに、出来る対象に、出来るかたちで、布施〔法施(佛教を説く)・財施(金品を差し出す)・無財施(柔和な顔、穏やかな眼差し、身体を他者のために使う 等)・無畏施(安心を与える)〕に代表される菩薩行を実践することを理想としつつ、煩悩にまみれ、善悪ではなく損得ばかり考えて生きている自己中心的な己の現実を見つめながら、法然院という場をお預かりし、信心の確立、学び、安らぎ、出会いの場として皆様方と集い、少しでも心豊かに暮らせる社会となりますよう、法然上人の教えの現代的意義を説いてまいりたく存じます。社会的役割を担って生きることが現代における生きがいとなっておりますが、寺は参っていただく処ではなく、会社では肩書があり、家に帰られても家での役割に押し潰されそうな時に、肩書や役割を外して帰って来ていただき、慈悲に溢れる佛と向き合い、楽になっていただく処です。心の潤いと糧の補給にお立ち寄り下さい、「阿弥陀さん、ただいま!」と。

                                法然院  梶田真章

 当院の伽藍の維持は檀信徒からの布施によってなされておりますが、境内の環境保全につきましては、広く御寄付を募っております。御寄付をいただいた方への特典は設けておりませんが「法然院サンガ賛助会員」として登録させていただき、折々にご案内を差し上げてゆきたく存じております。ご協力いただける方は、郵便振替用紙の通信欄に「寄付」とご記入いただき、お払い込み下さい。何卒宜しくお願い申し上げます。

郵便振替口座番号:01050−4−60318
加入者名:本山獅子谷法然院

 法然院をお預かりして27年余り、この間の想いを、同人誌『連続無窮』の第10号(1200円)に、また3月11日の大地震以降半年間の想いを、同人誌『連続無窮』第11号(1200円)に、本年3月14日の京都水族館開業についての想いを同人誌『連続無窮』第12号(1200円)に書かせていただきました。ご一読賜れば幸いでございます。書かせていただきました。ご一読賜れば幸いでございます。
                          合掌 梶田真章


「朝崎郁恵『かなしゃ 愛のうた』発売記念ライブ」

 6月 1日(金)

午後7時(午後6時半開場)

於 方丈

出演

朝崎郁恵 with  城田純二・松田ari幸一・天野SHO

参加料 前売:3500円 当日:4000円

定員 150名

チケットのお申し込み:メール、FAXで受け付けています。

メール:feikaze@asazakiikue.com Fax.0422-55-3090


「企画展『こころをあらわす 線・色・形』」

6月3日(日)〜9月23日(日)

休館日=毎週月曜日

7月16日(月・祝)開館、7月17日(火)休館

9月17日(月・祝)開館、9月18日(火)休館

於 京都府立堂本印象美術館

京都市北区平野上柳町26−3、市バス「立命館大学前」下車すぐ、Tel.075-463-0007

開館時間:午前9時半〜午後5時

当院所蔵の堂本印象筆の襖絵
「静風自来」「快風悦水」「雲華西来」を
出品いたしますのでご高覧下さい。

入館料

一般 500円、高校・大学生 400円、小・中学生 200円


「第2回 山田水雲『心書・絵画展』」

6月 5日(火)〜10日(日)

無料

於 講堂

お問い合わせ:山田さん[Tel.090-9569-6166]まで


「佐伯啓思著『反・幸福論』を読む」第2回

6月7日(木) 午後1時半〜3時45分

於 本坊

第2章〜第5章 を題材に語り合います。

参加料 志納

ご参加いただける方はテキスト(740円)をご購入の上、事前にお読み下さい。


「國松竜次ギターコンサート2012 超名曲&リクエスト曲」

6月 9日(土)

午後6時(午後5時半開場)

於 本坊

参加料

ご予約 一般:3000円、学生:2000円

当日:3500円

ご予約は法然院サンガまで


「東北関東大震災 物故衆生月忌(がっき)追悼法要」

6月11日(月)

午前11時

参加 志納

於 本堂

地震発生から15カ月。追悼や復興への決意を何らかの形で表現されたい方はお集まり下さい。

志納されたお金は被災者支援のため、「サンガ岩手」へ寄付させていただきます。 合掌


「第24回 沙羅の宴」

6月17日(日)

午後4時(午後3時半開場)

於 本坊

演奏


筑前琵琶:片山旭星(きょくせい)

曲目


『倶利伽羅峠』、『経正』、『屋島』

参加料

御予約:2500円、当日:3000円(お茶菓子付 80人まで)

中学生・高校生・大学生・22歳以下の勤労者 1500円

お申し込み・お問い合わせは法然院サンガまで


(横山紘一著 幻冬舎新書)
「『阿頼耶識(あらやしき)の発見〜よくわかる唯識(ゆいしき)入門〜』を読む」

第6回

6月21日(木)

午後1時半〜3時45分

於 本坊

講師:梶田真章

参加料 志納

テキストをお持ちでない方は、別に750円が必要です。

唯識とは、『西遊記』で知られる玄奘三蔵がインドから中国に伝えた佛教思想の根本。それは「人生で起こるどんな ことも、心の中の出来事にすぎない」という教えであり、執着や嫉妬、怒り、絶望、失敗はすべて心の深層部の仕業だと説く。難解な唯識思想について数多くの入門書を著されている横山先生の本を題材にご一緒に学びましょう。


「林 峰男 チェロコンサート in 法然院」

6月23日(土)

午後5時(午後4時半開場)

於 方丈

バッハ/無伴奏チェロ組曲 第3番 ハ長調  

黛 敏郎/文楽               

コダーイ/無伴奏チェロのためのソナタ op.8 

参加料 4000円〔お茶菓子付〕

定員 120名

お申し込み

橋本さん[Tel.&Fax.06-6319-2348]
または 津田さん[Tel.&Fax.077-582-6037 E-mail:zen-tsuda@river.sannet.ne.jp]まで


「当院中興第1世 萬無和尚(1607〜1681)332回忌」

6月25日(月)

午前10時半

事前申込制

萬無和尚〔知恩院第38世〕のご命日に当たり、
本堂にて念佛回向し、墓参いたします。

粗餐呈上いたします。

準備の都合上、ご参詣下さる方は前日までに御連絡下さい。


「第183回 善気山念佛会(ぜんきさんねんぶつえ)」

6月26日(火)

午後3時〜6時

参加志納

於 本坊

ご予約不要です。プログラムの一部へのご参加も歓迎いたします。ご都合のよい時刻からご参加下さい。

第1部  午後3時〜3時半       おつとめ

                    本堂でご一緒にお経と念佛を唱えます。

第2部  午後3時半〜4時半      おはなし「墓・佛檀・戒名について」

                    梶田真章

第4部  午後4時45分〜5時45分  おんがく

                    筑前琵琶:藤井真美 さん


「第3回 善気山 室内楽の夕べ〜梅雨の夜に弦楽四重奏を楽しむ〜」

6月30日(土)

午後7時(午後6時半開場)

於 本坊

出演


ヴァイオリン:泉原隆志、田村安祐美  

ヴィオラ  :大島 亮        

チェロ   :上森祥平        

プログラム


ハイドン/弦楽四重奏曲 第76番 ニ短調 『五度』

シュルホフ/弦楽四重奏のための5つの小品      

ブラームス/弦楽四重奏曲 第2番 イ短調      

参加料

ご予約:2500円、当日:3000円

ご予約は法然院サンガまで。ご予約で満席の場合、当日券はございません。


「第32回 善気山専修(せんじゅ)念佛塾」
『正信偈』(親鸞聖人 作)を読む
その8

7月 1日(日)

午後3時〜6時

午後3時〜3時20分  念佛一会(いちえ)          

            本堂にて念佛を唱えます。       

午後3時半 〜 6時  講話会                

            書院にて阿満利麿先生のお話をお聴きし、
            後半は対話によって深めます。     

参加料 1000円(当日、お納め下さい。)

お申し込み:電話、E-mailにて法然院まで。


特に記載のない限り、会場は法然院です。

ご予約は24時間、電話、FAX、E-mailにて承ります。

〒606-8422 京都市左京区鹿ヶ谷御所ノ段町30番地 法然院 内
法然院サンガ

Tel. 090-1899-3689   Fax. 075-752-1083
E-mail:Byakurenja@aol.com
法然院のホームページ http://www.honen-in.jp/
法然院森のセンターのホームページ http://www4.ocn.ne.jp/~moricent/


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お問い合わせ

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