法然院サンガ: 230

法然院サンガからのご案内

N-0230-J

平成23年12月 1日更新

法然院サンガ

 南無阿弥陀佛。

 境内の紅葉が盛りを迎えました。皆様方にはいかがお過ごしでいらっしゃいますか?

 11月21日〜27日に、「第2回悲願会 悲願に生きる菩薩行の実践〜一切衆生の成佛を信じ、被災者の悲しみに寄り添い、被災地の復興に関わる決意を表し、各々が今後の生き方や社会のしくみ作りについて考える一週間〜」を開き、11月28日には、「非僧非俗の専修念佛者、親鸞聖人750回忌」を厳修させていただき、多くの皆様方のご参加をいただきました。心より感謝申し上げます。

 サンガはサンスクリットで共同体を意味する言葉です。漢字では僧伽(そうぎゃ)と書き、これを略したのが僧です。従って元来の僧は出家者個人を表す言葉ではなく、佛教を信じ、実践する人々の集いを意味していました。ブッダ・佛(真理に目覚めた人)、ダルマ・法(真理・教え)、サンガ・僧の三宝を敬うことが佛教者の最も基本的な態度として定められておりますが、僧を敬うとは仲間を大切にすることを意味しているのです。800年前に法然上人(1133〜1212)は「どんな人間でも『南無阿弥陀佛』と唱えれば、一切の生きとし生けるものを佛に成らせようとする阿弥陀佛の本願の力(他力)によって阿弥陀佛が建立した清らかな世界〔浄土〕である極楽に往生(往き生まれること)し、阿弥陀佛のお導きによって悟らせていただくことができるから、『南無阿弥陀佛』と唱えて生きよ。」と教えられました。信心を定めて『南無阿弥陀佛』と唱えるのではなく、『南無阿弥陀佛』と唱えていると信心が定まってゆくのです。被災地では、御遺体が発見されない、御遺体の身元が確認できない、死後被曝で永久に御遺体を収容できない、墓が建てられないなどの非常事態が続いておりますが、正にこのような時こそ、阿弥陀佛は震災で他界された方々や犬・猫・牛・水族館の魚たちなど、生きとし生けるものを極楽にお迎え下さり、成佛へとお導き下さっていることを『南無阿弥陀佛』を唱えつつ信心していただきたく存じております。法然上人の佛教では『南無阿弥陀佛』を唱えながら、この世で何を願い、如何に実践して生きてゆくのかは個々の意思に任されています。

 世界では出口の無い戦い、痛ましい事件が続き、日本では未曾有の震災が発生しておりますが、お釈迦さまが説かれた縁起(生かされて生きている)という真理を実感し、心に余裕のあるときには慈悲(生きとし生けるものに対する分け隔ての無い大いなる友愛と心を寄り添わせる同情)の精神に基づいて、他人ではなく仲間とともに生きる社会であるという意識を持って、こだわらず、みかえりを求めず、生かされていることの感謝の表現として、出来るときに、出来る対象に、出来るかたちで、布施〔法施(佛教を説く)・財施(金品を差し出す)・無財施(柔和な顔、穏やかな眼差し、身体を他者のために使う 等)・無畏施(安心を与える)〕に代表される菩薩行を実践することを理想としつつ、煩悩にまみれ、善悪ではなく損得ばかり考えて生きている自己中心的な己の現実を見つめながら、法然院という場をお預かりし、信心の確立、学び、安らぎ、出会いの場として皆様方と集い、少しでも心豊かに暮らせる社会となりますよう、法然上人の教えの現代的意義を説いてまいりたく存じます。社会的役割を担って生きることが現代における生きがいとなっておりますが、寺は参っていただく処ではなく、会社では肩書があり、家に帰られても家での役割に押し潰されそうな時に、肩書や役割を外して帰って来ていただき、慈悲に溢れる佛と向き合い、楽になっていただく処です。心の潤いと糧の補給にお立ち寄り下さい、「阿弥陀さん、ただいま!」と。合掌。

                                法然院  梶田真章

 当院の伽藍の維持は檀信徒からの布施によってなされておりますが、境内の環境保全につきましては、広く御寄付を募っております。御寄付をいただいた方への特典は設けておりませんが「法然院サンガ賛助会員」として登録させていただき、折々にご案内を差し上げてゆきたく存じております。ご協力いただける方は、郵便振替用紙の通信欄に「寄付」とご記入いただき、お払い込み下さい。何卒宜しくお願い申し上げます。

郵便振替口座番号:01050−4−60318
加入者名:本山獅子谷法然院

 法然院をお預かりして27年余り、この間の想いを、同人誌『連続無窮』の第10号(1200円)に、また3月11日の大地震以降半年間の想いを、同人誌『連続無窮』第11号(1200円)に書かせていただきました。ご一読賜れば幸いでございます。
                          合掌 梶田真章


「雨ノ宮洋之作品展〜釉裏彩画焼・春秋の器〜」

11月28日(月)〜12月 4日(日)

午前9時〜午後4時半(初日は正午から、最終日は午後4時まで)

土の器の四季

於 講堂

無料

作家工房 東京都武蔵村山市三ツ木3−29−1 三ツ木陶芸工房 Tel.042-560-8354


「阿満利麿著『行動する仏教〜法然・親鸞の教えを受けつぐ〜』を読む」
第3回

12月 1日(木)

午後1時半〜3時45分 

第3章 「『エゴ』を転換する」を題材に語り合います。

於 本坊

参加料 志納

ご参加いただける方はテキスト(1000円)をご購入の上、事前に第3章をお読み下さい。


「第38回 法然院 夜の森の教室」
『東山地域でも拡大する森林被害〜ナラ枯れの現状と処方箋〜』

12月 2日(金)

午後7時〜8時半

於 本坊

お話:小林正秀(京都府森林技術センター主任研究員)先生

参加料 1000円〔高校生以下無料〕

定員 100名(満席になり次第、締め切ります。)

ご予約は当院まで


「クメール伝統織物研究所展示会」

12月2日(金)〜 4日(日)

午前10時〜午後4時(2日は正午から)

於 庫裏玄関

クメール伝統織物研究所は1995年にカンボジアの内戦の中で途絶えかけていた伝統の織物の復興を課題にその活動を始めました。2000年からは拠点をシエムリアプに移し、伝統的織物の保存と活性化を目指し若い世代への伝承を行ってきています。具体的な活動概要についてはホームページをご覧ください。

http://iktt.esprit-libre.org/

毎年恒例の製品の展示会と販売会です。活動の支援に是非ご協力下さい。


「クメール伝統織物研究所所長 森本喜久男さんによる現地からの報告会」

12月 3日(土)

午後1時

於 本坊

森に守られた伝統の村〜 伝統は守るものではなく、創り出していくもの。 最新事情についての森本さんによる報告会です。お聞き下さい。


「第29回 善気山専修(せんじゅ)念佛塾」
『正信偈』(親鸞聖人作)を読む その4

12月 4日(日)

午後3時〜6時

午後3時〜3時20分  念佛一会(いちえ)

            本堂にて念佛を唱えます。

午後3時半 〜 6時  講話会

            書院にて阿満利麿先生のお話をお聴きし、
            後半は対話によって深めます。

有縁の皆様方のご参加を心よりお待ち申し上げております。         合掌
                                    梶田真章

参加料 1000円(当日、お納め下さい。)

お申し込み:電話、E-mailにて法然院まで。


「法然院で十年、中野 亘陶展『光の器』」

12月 6日(火)〜12日(月)

午前10時〜午後5時

無料

於 南書院


「成道会(じょうどうえ)」

12月 8日(木)

午前11時

お釈迦さまの成道(悟りを得られたこと)を讃え、
報恩感謝の気持ちを込めて、本堂にて法要を厳修し
経蔵に参拝いたします。

後、粗餐を呈上いたします。

ご参加いただける方は、準備の都合上、
12月6日までにお申し込み下さい。


「東北関東大震災 物故衆生 月忌(がっき)追悼法要」

12月11日(日)

午後2時半

参加 志納

於 本堂

地震発生から9カ月。追悼や復興への決意を何らかの形で表現されたい方はお集まり下さい。
志納されたお金は被災者支援のため、「遠野まごころネット」へ寄付させていただきます。

                                     合掌


「星降る夜の子守歌」

12月11日(日)

午後5時半(午後5時開場)

於 本堂

出演


ソプラノ:松井智惠、コーラス:La 萠 Die、リコーダー・歌:中村洋彦

プロデュース:中野 亘

参加料:前売 2500円、当日 3000円

前売・お問い合わせは、サクソンイベント室(Tel.072-672-7512)まで


「『親鸞』(阿満利麿著・ちくま新書)を読む」
第8回

12月15日(木)

午後1時半〜3時45分

於 本坊

講師:梶田真章

参加料 志納(テキストをお持ちでない方は、別に700円が必要です。)

阿満先生の御著書の中でも御一読を特にお薦めしたい本です。
ご一緒に読んでまいりましょう。


「風の集い」SOHO禅(観音禅・感謝念佛)

12月17日(土)

午後2時〜5時頃(午後1時半開場)

於 大書院

主宰:町田宗鳳(そうほう)先生(広島大学大学院総合科学研究科教授)

参加料:一般 1500円、学生 1000円

法然院サンガまでご予約下さい。


「講座・言葉を紡ぐ 第100回」
『すっぽんぽんのいのちを生きる・・・生きのびてね』

12月18日(日)

午後4時半〜6時半(午後4時開場)

於 本堂

お話:森崎和江さん(詩人・作家)

インタビュアー:才津原哲弘さん(自然農法家、元・能登川図書館の館長)

参加費 1500円

定員 200名

お申し込みは主催の論楽社(Fax.075-711-0334)まで

ご予約で満席の場合、当日券はございません。


「第177回 善気山念佛会(ぜんきさんねんぶつえ)」

12月23日(金・祝)

午後3時〜6時

参加志納

準備の都合上、第3部にご参加の方はご予約下さい。

プログラムの一部へのご参加も歓迎いたします。

第1部 午後3時 〜 3時半   おつとめ   本堂でご一緒に礼拝をいたします。

第2部 午後3時半〜4時15分  おはなし   「専修念佛に生きる」 梶田真章

第3部 午後4時半〜午後6時   「歳末落語会」

                  出演:桂 小鯛、桂 紅雀、桂 雀松

                  しんどい1年でしたが人生には笑いも必要です。
                  お楽しみ下さい。


「2011年 法然院サンガ 歳末懇親会」


午後6時15分(午後6時から受付)

どなたでもご参加いただけますが、ご予約が必要です。

参加料 2000円

各自、交換用の贈り物(予算ご自由)を一品ご持参下さい。

差し入れも歓迎いたします。

ご参加いただける方は、準備の都合上、法然院サンガへ

12月20日までに必ずご予約下さい。


「歳末法話『クリスマス・除夜の鐘・初詣』」

12月25日(日)

午後2時〜3時半

講師:梶田真章

参加志納

於 南書院


「除夜の鐘」

12月31日(土)

午後11時半〜

参詣者に一つずつ鐘を撞いていただき、年を越します。

参加志納

於 鐘楼

お申し込み不要です。

先着順にお並び下さい。

長時間お並びいただきますので防寒にご留意下さい。


「新春法話『佛教で生きる〜大震災の真只中で〜』」

2012年 1月 1日(日)

午後2時〜3時半

講師:梶田真章

参加志納

於 南書院


「法話『法然・親鸞の佛教と現代〜善人・悪人〜』」

2012年 1月 2日(月)

午後2時〜3時半

講師:梶田真章

参加志納

於 南書院


特に記載のない限り、会場は法然院です。

ご予約は24時間、電話、FAX、E-mailにて承ります。

〒606-8422 京都市左京区鹿ヶ谷御所ノ段町30番地 法然院 内
法然院サンガ

Tel. 090-1899-3689   Fax. 075-752-1083
E-mail:Byakurenja@aol.com
法然院のホームページ http://www.honen-in.jp/
法然院森のセンターのホームページ http://www4.ocn.ne.jp/~moricent/


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