法然院サンガ: 210
法然院サンガからのご案内
N-0210-J
平成22年 7月 2日更新
法然院サンガ
南無阿弥陀佛。
境内ではキノコの女王とも呼ばれるキヌガサタケが竹藪を彩る候となりました。。いかがお過ごしでいらっしゃいますか。サンガはサンスクリットで共同体を意味する言葉です。漢字では僧伽(そうぎゃ)と書き、これを略したのが僧です。従って元来の僧は出家者個人を表す言葉ではなく、佛教を信じ、実践する人々の集いを意味していました。ブッダ・佛(真理に目覚めた人)、ダルマ・法(真理・教え)、サンガ・僧の三宝を敬うことが佛教者の最も基本的な態度として定められておりますが、僧を敬うとは仲間を大切にすることを意味しているのです。800年前に法然上人(1133〜1212)は「どんな人間でも『南無阿弥陀佛』と唱えれば、一切の生きとし生けるものを佛に成らせようとする阿弥陀佛の本願の力(他力)によって阿弥陀佛が建立した清らかな世界(浄土)である極楽に往生(往き生まれること)し、阿弥陀佛のお導きによって悟らせていただくことができるから、『南無阿弥陀佛』と唱えて生きよ。」と教えられました。法然上人の佛教では『南無阿弥陀佛』を唱えながら、この世で何を願い、如何に実践して生きてゆくのかは個々の意思に任されています。出口の無い戦い、痛ましい事件が続きますが、お釈迦さまが説かれた縁起(生かされて生きている)という真理を実感し、心に余裕のあるときには慈悲(生きとし生けるものに対する分け隔ての無い大いなる友愛と心を寄り添わせる同情)の精神に基づいて、他人ではなく仲間とともに生きる社会であるという意識を持って、こだわらず、みかえりを求めず、生かされていることの感謝の表現として、出来るときに、出来る対象に、出来るかたちで、布施<法施(佛教を説く)・財施(金品を差し出す)・無財施(柔和な顔、穏やかな眼差し、身体を他者のために使う 等)・無畏施(安心を与える)>に代表される菩薩行を実践することを理想としつつ、煩悩にまみれ、善悪ではなく損得ばかり考えて生きている自己中心的な己の現実を見つめながら、法然院という場をお預かりし、信心の確立、学び、安らぎ、出会いの場として皆様方と集い、少しでも心豊かに暮らせる社会となりますよう、法然上人の教えの現代的意義を説いてまいりたく存じます。社会的役割を担って生きることが現代における生きがいとなっておりますが、寺は参っていただく処ではなく、会社では肩書があり、家に帰られても家での役割に押し潰されそうな時に、肩書や役割を外して帰って来ていただき、慈悲に溢れる佛さまと向き合い、楽になっていただく処かと存じます。心の潤いと糧の補給にお立ち寄り下さい、「阿弥陀さん、ただいま!」と。合掌。 法然院 梶田真章
ラジオ番組「京都三条・ボンズカフェ」(周波数 FM 79.7 MHz、毎週火曜日午後10時〜11時生放送)(毎週水曜日午後11時〜12時再放送)(進行:杉若恵亮(亀岡市 法華寺住職)、助手:岡 舞、永峯 翠子、松村紗和子、レポーター:愛名、田村 咲、横槍:梶田真章)を放送中です。インターネット(http://www.radiocafe.jp/bonzecafe/index.html)では土曜日以降にその週の放送内容をお聞きいただけます。番組へのご投稿(佛教、寺院に関するご質問、リクエスト曲など)〔宛先 Fax.075-213-6433 E-mail:bonze@radiocafe.jp 〒604-8071 中京区寺町三条下ル永楽町224 とーべぇビル3F 303 京都三条ラジオ・カフェ「ボンズカフェ」係〕を心よりお待ちいたしております。合掌 梶田真章
「ありのまま」
「ありのまま〜ていねいに暮らす、楽に生きる。〜」(梶田真章著、構成・文:村松美賀子、(株)リトルモア刊)頒価:1500円。郵送ご希望の方は電話・ファクシミリ・E-mailでお申し越し下さい。郵便振替用紙を同封し、お送りいたします。(送料共で1800円) 梶田真章
当院の伽藍の維持は檀信徒からの布施によってなされておりますが、境内の環境保全につきましては広く御寄付を募っております。御寄付いただいた方への特典は設けておりませんが「法然院サンガ賛助会員」として登録させていただき、折々にご案内を差し上げてゆきたく存じております。ご協力いただける方は、郵便振替用紙の通信欄に「寄付」とご記入いただき、お払い込み下さい。何卒宜しくお願い申し上げます。合掌 郵便振替口座番号:01050−4−60318 加入者名:本山獅子谷法然院 |
「亀工房 初夏の京都 de ハンマー・ダルシマー&ギター コンサート」
7月 3日(土)
午後6時半〜8時15分(午後6時開場)
参加料 2500円(当日 3000円)
於 方丈
ご予約・お問い合わせ:オフィス亀工房 まで
(Tel.050ー1110ー9073 または 090ー9668ー7238)
「風の集い」 SOHO禅(観音禅・感謝念佛)
7月 4日(日)
午後2時〜5時頃(午後1時半開場)
於 大書院
主宰:町田宗鳳(そうほう)先生〔広島大学大学院総合科学研究科教授〕
参加料 一般 1500円 学生 1000円
法然院サンガまでご予約下さい。
「朝日カルチャーセンター京都 公開講座」
『法然上人の佛教〜『選択本願念佛集』を読む〜』
7月7日(水)、8月4日(水)、9月1日(水)
午前10時半〜正午
講師:梶田真章
於 朝日カルチャーセンター京都
(河原町通三条上ル東側 京都朝日会館8階)
(6月22日は法然院にて)
受講料 有料
お申し込みは朝日カルチャーセンター京都(Tel.075-231-9693)へ
インターネット予約 HYPERLINK "http://www.asahi-culture.co.jp" http://www.asahi-culture.co.jp
「善気山 対話の時間 第1回『献体について』」
7月 9日(金)
午後1時半〜3時45分
参加料:志納
於:本坊
どうぞご参加下さい。 合掌 真章 |
「阿満利麿著『四十八願論』を読む」 第3回
7月15日(木)
午後1時半〜3時45分
於:本坊
講師:梶田真章
参加料:志納(初めての方はテキスト代として別に800円が必要です。)
同人誌『連続無窮』第8号の別冊『四十八願論〜悲願の佛教 法蔵菩薩〔阿弥陀佛〕の四十八願〜』をご一緒に
読んおります。法蔵菩薩の四十八願すべてを阿満先生が解説された力作です。どうぞご参加下さい。
梶田真章 |
「朝日カルチャーセンター大阪 公開講座」
『法然上人の佛教〜『選択本願念佛集』を読む〜』
7月20日(火)、8月24日(火)、9月28日(火)
午前10時半〜正午
講師:梶田真章
於:朝日カルチャーセンター中之島(大阪市北区中之島 朝日新聞ビル5階)
〔9月28日は法然院にて〕
受講料:8,190円(3回)
お申し込みは朝日カルチャーセンター大阪(Tel.06-6222-5222)へ
インターネット予約 HYPERLINK "http://www.asahi-culture.co.jp" http://www.asahi-culture.co.jp
「放生会(ほうじょうえ)」
7月21日(水) 午前10時半
参加:志納
於:本堂
生命尊重の精神(不殺生戒の心)を示すため、鯉を入れた桶を本堂の縁側において法要を厳修し、鯉を池に放ちます。粗餐呈上いたします。 |
事前申込制:ご参加いただける方は7月19日までにご連絡下さい。
鷲田清一著
「『わかりやすいは わかりにくい?〜臨床哲学講座〜』を読む」
第1回
第1章 問いについて問う 〜意味について〜
7月22日(木)
午後1時半〜3時45分
於:本坊
講師:梶田真章
参加料:志納(テキスト代として700円が必要です)
意味、ふるまい、人格、生理、時間、責任、自由などについて書かれた鷲田清一先生(大阪大学総長)の『わかり
やすいは わかりにくい?〜臨床哲学講座〜』をご一緒に読み、語り合います。どうぞご参加下さい。
合掌 真章 |
「善気山遊びの寺子屋 〜おてらで なんか やったはる〜」
7月25日(日)〜28日(水)
於:本坊、法然院森のセンター
夏休みの親子で楽しむプログラムです。詳しい内容はチラシをご覧下さい。
お問い合わせは、法然院森のセンター(Tel.075-752-4582)まで
「掘り出し物ありまっせ!展」
7月25日(日)〜28日(水)
午前11時〜午後4時
於:講堂
法然院に集う作家たちが、とっておきの掘り出し物を展示、販売いたします。売り上げは、法然院の 環境保全のためにすべて寄付されます。 |
お問い合わせは、斎藤さん(Tel.090-6674-8082)まで
「第160回 善気山念佛会(ぜんきさんねんぶつえ)」
7月26日(月)
午後3時〜5時45分
参加志納
於:本坊
ご予約不要です。プログラムの一部へのご参加も歓迎いたします。
ご都合のよい時刻からご参加下さい。
第1部 午後3時〜3時半
おつとめ 本堂でご一緒に木魚をたたいてお経を唱えましょう。 第2部 午後3時半〜4時 おはなし お坊さんの話をきこう お坊さんにきいてみよう 梶田真章 第3部 午後4時15分〜5時半 子どもも楽しむ落語会 出演 桂 文我 師匠(落語界の物知り博士) |
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「真夏の音楽会 Vol.VIII」
『ギターのある風景〜緑とそよ風に音をのせて〜』
7月28日(水)
午後4時15分〜6時
於:本堂
出演:溝淵 仁啓と その仲間たち
参加料:ご予約 800円 当日 1000円(中学生以下 無料)
ご予約は前日までに法然院森のセンター[Tel.075-752-4582]へ
5月の中頃、4月から境内で聞こえ始めたカエルの鳴き声が次第に増え、5月下旬からは池に張り出した庭の木々の枝に直径10〜15センチほどの白い泡状の塊が見られ始め、梅雨に入ると幾つもの塊が同時にぶら下がり、7月半ばまでこの光景が続く。梅雨はモリアオガエルの産卵の季節である。池の畔の草に産卵する省エネのカエルも居れば、地上から5メートル以上の木の枝先まで登って産むものも居る。モリアオガエルは本州のほぼ全域に分布しており、地域によっては天然記念物に指定されている独特のカエルだ。繁殖の季節以外は山に棲んでいて、まず4月下旬にオスが山から下り、池の畔にやってきて鳴き始める。基本的にメスが池にやって来るのは産卵する一日だけだ。雨の夜や雨の後の湿気の多い夜に産卵は行われる。ペアになるとメスがオスを背負って産卵場所まで移動する。しかし、オスがメスより圧倒的に多いので、ペアに成りそこねたオスは何とか自分の子孫を残そうとしてメスが泡を出し始めるとメスの脇や腹に抱きつき、多ければメス1匹に対して5匹のオスが一かたまりとなって産卵が深夜から午前4時頃にかけて続くのである。 本当にうまく池の上に張り出した枝に産卵するものだと感心するが、たまにおっちょこちょいのメスが居て雨で出来た水たまりの上の枝に卵塊を作ってしまうと微笑ましく思う。その際には卵塊の下に盥を置いてオタマジャクシの落下を待つ。一つの卵塊には約250〜500の卵が入っているそうだが、晴れの日が続いて泡が乾いたり、ヘビに食べられたりして無事にオタマジャクシにならない卵塊も数多く、まだ盥が繁殖の役に立ったことがないのを残念に思っている。6月上旬頃から境内の竹藪では珍しいキノコが見られる。キヌガサタケだ。数日前から地面に顔を出した卵状の菌が割れて未明に茎を出し、その後、3〜4時間で茎を伸ばしつつ傘から白いレース状のマントを地上近くまで広げ、キノコの女王とも呼ばれる美しい容姿が完成する。何度観察しても惚れ惚れする梅雨の到来が楽しみに思える生命の芸術作品だ。6月中旬頃までに生えたキヌガサタケは比較的長く昼過ぎ頃まで美しい姿を保つことがあるが、6月下旬以降は美しくも悪臭を放つキヌガサタケを食するシデムシの活動が活発となり、多ければ20匹程のシデムシが集まってマントを広げるや否や食べ尽くし、諸行無常そのもののドラマが展開する。境内ではわずかだが中国浄土仏教の発祥地である廬山ゆかりの廬山白蓮も育っている。泥の中から出て清らかな花を咲かせる蓮は、仏教では煩悩にまみれた人間の中にある清浄な仏性(仏になる可能性)の象徴とされてきた花だが、一輪の蓮の花のいのちは4日。初日は早朝に少しだけ開いて昼までには閉じ、二日目は大きく開いて昼までに閉じ、三日目は大きく開いて午後も閉じず、四日目の昼ごろには花弁が散る。美しくも儚いのがいのち。限りある生息場所を分け合って地球上に暮らしているのが生き物。正に一つの生き物の死は他の生き物にいのちが輝く時空を施しているのである。合掌
梶田真章
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特に記載のない限り、会場は法然院です。
ご予約は24時間、電話、FAX、E-mailにて承ります。
〒606-8422 京都市左京区鹿ヶ谷御所ノ段町30番地 法然院 内
法然院サンガ
Tel. 090-1899-3689 Fax. 075-752-1083
E-mail:Byakurenja@aol.com
法然院のホームページ http://www.honen-in.jp/
法然院森のセンターのホームページ http://www4.ocn.ne.jp/~moricent/
お問い合わせ
〒606-8422 京都市左京区鹿ヶ谷御所ノ段町30番地
TEL: 075-771-2420 FAX: 075-752-1083
E-mail: Byakurenja@aol.com