法然院サンガ: 197

法然院サンガからのご案内

N-0197-J

平成21年 6月 1日更新

法然院サンガ

 南無阿弥陀佛。

 境内の緑は随分濃くなりました。ムササビは交尾の季節、モリアオガエルは枝に卵を付けています。新型インフルエンザ報道の影響で参拝者は少なめのようです。いかがお過ごしでいらっしゃいますか。

 サンガはサンスクリットで共同体を意味する言葉です。漢字では僧伽(そうぎゃ)と書き、これを略したのが僧です。従って元来の僧は出家者個人を表わす言葉ではなく、佛教を信じ、実践する人々の集いを意味していました。ブッダ・佛(真理に目覚めた人)、ダルマ・法(真理・教え)、サンガ・僧の三宝を敬うことが佛教者の最も基本的な態度として定められておりますが、僧を敬うとは仲間を大切にすることを意味しています。800年前に法然上人は「どんな人間でも『南無阿弥陀佛』と唱えれば阿弥陀佛の願いの力〔他力〕によって阿弥陀佛の浄土である極楽に往生(往き生まれること)し、阿弥陀佛のお導きによって悟らせていただくことができる、『南無阿弥陀佛』を申せるように生きよ。」と教えられました。法然上人の佛教では『南無阿弥陀佛』と唱えながら何を願い、如何に実践して生きてゆくのかは個々の意思に任されています。出口の無い戦い、痛ましい事件が続きますが、お釈迦さまが説かれた縁起(生かされて生きている)という真理を実感し、慈悲(生きとし生けるものに対する分け隔ての無い大いなる友愛と心を寄り添わせる同情)の精神を持ち、他人ではなく仲間とともに生きる社会であるという意識を持って、こだわらず、みかえりを求めず、生かされていることの感謝の表現として、出来るときに、出来る対象に、出来るかたちで、布施〔法施(教えを説く)・財施(金品を差し出す)・無財施(柔和な顔、穏やかな眼差し、身体を使う等)・無畏施(安心を与える)〕に代表される菩薩行を実践することを理想としつつ、煩悩にまみれ善悪ではなく損得ばかり考えて生きている自己中心的な己の現実を見つめながら、法然院という場をお預かりし、信仰、学び、安らぎ、出会いの場として皆様方と集い、少しでも心豊かに暮らせる社会となりますよう微力ながら精進してまいりたく存じております。下記の通り、ご参詣をお待ち申し上げております。心の潤いと糧の補給にお立ち寄り下さい。合掌

                                    梶田真章


ラジオ番組のご案内


 ラジオ番組「京都三条・ボンズカフェ」(周波数 FM 79.7 MHz、毎週火曜日午後10時〜11時生放送)(毎週水曜日午後11時〜12時再放送)(進行:杉若恵亮(亀岡市 法華寺住職)、助手:岡 舞、永峯 翠子、松村紗和子、レポーター:愛名、田村 咲、横槍:梶田真章)を放送中です。インターネット(http://www.radiocafe.jp/bonzecafe/index.html)では土曜日以降にその週の放送内容をお聞きいただけます。番組へのご投稿(佛教、寺院に関するご質問、リクエスト曲など)〔宛先 Fax.075-213-6433 E-mail:bonze@radiocafe.jp 〒604-8071 中京区寺町三条下ル永楽町224 とーべぇビル3F 303 京都三条ラジオ・カフェ「ボンズカフェ」係〕を心よりお待ちいたしております。合掌

                                    梶田真章

 郵便振替口座番号:01050−4−60318  加入者名:本山獅子谷法然院


「ありのまま」
〜ていねいに暮らす、楽に生きる。〜


  「ありのまま〜ていねいに暮らす、楽に生きる。〜」(梶田真章著、構成・文:村松美賀子、(株)リトルモア刊)頒価:1500円。郵送ご希望の方は電話・ファクシミリ・E-mailでお申し越し下さい。郵便振替用紙を同封し、お送りいたします。(送料共で1800円)

                                    梶田真章


御寄付のお願い


 当院の伽藍の維持は檀信徒からの布施によってなされておりますが、境内の環境保全につきましては広く御寄付を募っております。御寄付いただいた方への特典は設けておりませんが「法然院サンガ賛助会員」として登録させていただき、折々にご案内を差し上げてゆきたく存じております。ご協力いただける方は、郵便振替用紙の通信欄に「寄付」とご記入いただき、お払い込み下さい。何卒宜しくお願い申し上げます。合掌

 郵便振替口座番号:01050−4−60318  加入者名:本山獅子谷法然院


「天・地・花・風・今展『一如』」

 6月 2日(火)〜 7日(日)

午前10時〜午後4時

於 講堂

西島 成風(せいふう)

連絡先 〒601−1121 京都市左京区静市静原町732 Tel.075-741-3338


「梅小路公園 京都水族館(仮称)を考える会」
〜みんなでアイディアを出し合い、より魅力的な梅小路公園へ〜

 6月 7日(日)

午後3時〜6時

於 本坊

 梅小路公園は、1990年3月に移転した日本貨物鉄道(JR貨物)梅小路駅の跡地に、平安遷都1200年を記念して造られた、京都市営の総合公園で、市民の憩いの場となっています。この梅小路公園の一角に、オリックス不動産株式会社が国内最大の内陸型水族館の建設を計画し、京都市に提案しています。この度、梅小路公園をどのようにすれば、より市民が誇りと親しみを持てる魅力的な公園になるのか、みんなで意見交換を行う会を開催します。

 「私は梅小路公園に水族館が建設されるとの計画が発表されて以来、『不自然やなあ』というモヤモヤした気持ちを懐き続けてまいりました。今、建設計画に賛同されている方、並びに建設に疑問をお持ちの方々が一堂に会することは意味のあることかと存じます。カエルの声にも耳を傾けながら、各々の正当性だけを主張する『議論』ではなく、互いの考えに対する理解を深める有意義な『対話』の場になればと願っております。どうぞご参集下さい。合掌」   梶田真章

 
○内容(予定)
・賛同、疑問を持つ立場からの話題提供
 〔いきもの多様性研究所、他(調整中)〕
・意見交換             

○定員:150名(先着順・事前申込制※当日も空きがあれば参加可能)

○参加費 無料  ※会場でカンパを募りますので、ご協力ください。

 *ティータイムもあります

○主催 いきもの多様性研究所、法然院
 
 共催 アートステージ567、エルザ自然保護の会、
    オルカ工房、日本環境保護国際交流会(J.E.E.)
 
○お申込・お問合せ先
   いきもの多様性研究所事務所に、
   6月5日(金)までに、メール、ファックスにて、
   お名前、ご連絡先、ご所属(ある場合)をご連絡ください。

いきもの多様性研究所

〒604-8862 中京区壬生森町13−34  URL http://www.jca.apc.org/~qzu03325/ikimono.html
E-Mail inst.biodiversity@gmail.com  FAX(D-FAX)020-4666-3091(IP・光電話の方は075-203-6449)


「天・地・花・風・今展『いのち花咲いて』」

 6月 9日(火)〜14日(日)

午前10時〜午後 4時

西島 羊胡(ようこ)、優由珠(まゆみ)、大輔

於 講堂

無料

連絡先 〒601−1121 京都市左京区静市静原町732 Tel.075-741-3338


「あめつちのうた」

 6月13日(土)

午後6時半(午後6時開場)

於 方丈

出演 : えま(うた、二胡など) & 慧奏(ピアノ、パーカッションなど)

参加料  前売 2500円  当日 3000円(学生 各1000円引、小学生以下 無料)
お問い合わせTel.070-5500-1011( HYPERLINK "http://sound.jp/uzura/" t "_blank" うずら音楽舎)


「阿満利麿著『宗教とは何か』を読む」
第7回 念佛について

 6月18日(木)

午後1時半〜3時45分

於 本坊

講師:梶田真章

参加料 志納

阿満利麿先生主宰による同人誌『連続無窮』所収の『宗教とは何か』を読んでおります。ご参加下さい。

『連続無窮(れんぞくむきゅう)』:縁あって佛教に出逢うことが出来たものは、その喜びを後に生まれてきたものに伝え、遅れて生まれてきたものは、先輩を訪ねて教えを請い、佛教の伝達が連続して絶えることがないようにしたい。なぜならば、人間の、限りない生死の苦悩は、かかる連続無窮の伝法によってしか解決できないからである。 同人誌『連続無窮』「創刊の言葉」より


「当院中興第1世 萬無和尚(ばんぶ かしょう)(1607〜1681) 329回忌」

 6月25日(木)

午前10時半

 弟子の忍澂和尚(1645〜1711)とともに当院を中興された萬無和尚(知恩院第38世)のご命日にあたり、本堂にて念佛回向し、墓参いたします。粗餐呈上いたします。 事前申込制:ご参加いただける方は6月23日までにご連絡下さい。


「第147回 善気山念佛会(ぜんきさんねんぶつえ)」

 6月26日(金)

午後3時〜5時半

参加志納

ご予約不要です。プログラムの一部へのご参加も歓迎いたします。

第1部   午後3時〜3時半
      おつとめ
      本堂でご一緒にお経を唱えます。
                  
第2部   午後3時半〜4時半
      おはなし
      「法然上人の佛教」 梶田真章
                  
第3部   午後4時45分〜5時45分
      落語会
      出演:桂ちょうば さん

桂ちょうば


 京都市左京区出身。京都府立洛北高等学校卒業。阪南大学国際コミュニケーション学部卒業。 2001年10月、桂ざこばに入門。2002年3月、初舞台。進境著しく、今後の活躍が期待されている。


「朝日カルチャーセンター京都公開講座『私たちと佛教』」

 7月1日(水)、 8月 5日(水)、 9月 2日(水)

午前10時半〜正午

講師:梶田真章

於 朝日カルチャーセンター京都(河原町通三条上ル東側 京都朝日会館8階)

受講料  8,190円(3回)

講座内容


  7月1日 宗教はなぜ必要なのか

  8月5日 輪廻と縁起〜自分とは〜
  
  9月2日 一切は空〜言葉のはたらき〜

お申し込みは朝日カルチャーセンター京都(Tel. 075-231-9693)へ

インターネット予約 http://www.asahi-culture.co.jp


「朝日カルチャーセンター大阪 講座『佛教に親しむ』」

 7月 7日(火) 午後2時〜3時半

 8月25日(火) 午前10時半〜正午

 9月29日(火) 午前10時半〜正午

於 朝日カルチャーセンター大阪(大阪市北区中之島 朝日新聞ビル5階)

(9月29日は、法然院にて) 講師:梶田真章

受講料  8,190円(3回)

お申し込みは朝日カルチャーセンター大阪(Tel. 06-6222-5222)へ

インターネット予約 http://www.asahi-culture.co.jp

講座内容
 7月7日 宗教はなぜ必要なのか
 
 8月25日 輪廻と縁起〜自分とは〜

9月29日 一切は空〜言葉のはたらき〜


区別と差別

                      橋本峰雄(神戸大学教授、法然院先代貫主)

 ロンドンにいたとき、英国人がたがいに「彼はイングリッシュだ」「彼女はスコッツだ」「彼はウェルシュだ」「彼女はアイリッシュだ」というように、アングロ・サクソン人とケルト人とを「区別」するのを聞いた。私はそういうとき、そのことばには「差別」(セグリゲーションあるいはディスクリミネーション)の意識が伴われているのかと尋ねて、そのことばの発言者をとまどわせたことがよくあった。少なくとも現代英国のインテリには、相互に意識的な「差別」はないのであろう。なぜならイングリッシュのあるインテリ女性が好意を持つ男性のことを「彼はウェルシュだ」と私に告げたりしたからである。人間相互に「区別」があることは、人間が「社会状態」にいる以上、やむをえない生存原理である。たとえば社会的「分業」ということは、区別であって差別ではない。男女の分業も、ほんらいは区別原理である。頭のよしあしということも、ひごろ頭の悪さをかこつ私自身の実感として、区別であって差別ではない。ほんらい平等な「区別」が固定して個人の可能性を排除してしまうところに、その社会ははじめて「差別」社会となる。最近なんとも不可能きわまるのは、「ばかでもちょんでも」という言葉が差別用語であるという主張である。大阪のO大学生、東京のK大学生が、それを朝鮮人差別用語であると主張すれば、教師のほうはそれだけでオタオタしてしまう。こうして、私たちはそれと気づかぬうちにみずから「言論の自由」をせばめつつあるのである。「ちょっと知恵が足りぬ」という意味の「ちょん」に、朝鮮人というような含みもなければ、「差別」意識などかけらもないだろう。「区別」して、ことを明晰にするだけのことである。仏教では、われらは凡夫という。これはみずから「ばか」を自認して「差別」否定を確認することばである。ここから、どのように仏教は社会的「差別」問題と取組んできたか、また取組んでゆくかという重い問題がある。

         雑誌『東方界』創刊号〔1973(昭和48)年12月1日発行〕より


特に記載のない限り、会場は法然院です。

ご予約は24時間、電話、FAX、E-mailにて承ります。

〒606-8422 京都市左京区鹿ヶ谷御所ノ段町30番地 法然院 内
法然院サンガ

Tel. 090-1899-3689   Fax. 075-752-1083
E-mail:Byakurenja@aol.com
法然院のホームページ http://www.honen-in.jp/
法然院森のセンターのホームページ http://www4.ocn.ne.jp/~moricent/


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